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弁護士が危ない! カルフォルニア州弁護士会が、16人の弁護士の調査に乗り出す

今日気が付いた不動産関係のニュースレターメールに、こんなことが、書いてありました。

カルフォルニア州で、多くの弁護士が、loan modification《融資条件変更交渉。日本流に言うリスケ》関係のサービスを提供し、問題になっている。多くのケースで、フォークロージャーに対面しているホームオーナーに対し、実名を挙げての調査対象にターゲットされてしまった16人の弁護士は、有料で、提供できないサービスなどを購入させ、顧客の利益を損なうこと著しかった可能性がある、、、

苦情が寄せられた段階での業界団体からの「実名公表」は、すごいですね。あまりに苦情件数が多いこれらの16人については、州の弁護士会は、公式調査終了以前にこのような措置をとらないと、自らの権威や信用が逆に落ちるほど、状況は切迫していると判断したようです。

16人の弁護士の名前や事情は、こちらから。

おお。

日系の弁護士さんも入っていますね。

弁護士会は、業界団体ですので、構成員の会費から構成されており、一応苦情制度などは整備されていますが、他の業界団体同様、多少のことで、消費者の役に立ってくれるというイメージはありません。

そこで、消費者立ち上がれとばかりに、オンラインの非営利団体も、負けじと情報提供や協力要請しています。

なんだか、刺激的なのが、このウエブサイト

Evil Esquire Bar Association 悪辣弁護士専用弁護士会

といったような意味の名前でしょうか。調査をして、悪徳認定が出ると、この弁護士会のメンバーになれるんだそうです。アメリカ人は、義憤に駆られているときでも、ユーモアを忘れませんね。ブラック過ぎて、日本人には付いていけません。

このウエブサイトでは、全米規模で、弁護士や弁護士会の活動をウオッチングしているようで、今度のカルフォルニアの騒動については、相当、書き込みが。

情報が正確かについては不精して調べていないのですが(調べるとわかる範囲のものも多いです)、紹介すると、このウエブサイトの調査によると、

■カルフォルニアには、州人口比でいうと、226人毎に一人の比率で弁護士が登録されている(2008年次で、16万1,729人)

■他方、弁護士会に苦情が寄せられる弁護士全員のうち、2004年から2008年までの間で、実際の懲戒にあったのは、3.1%のみ。苦情件数ベースでこの数字を見てみると、総苦情件数比で、わずかに0.8%のみが、懲戒にいたった。2008年次に苦情が寄せられた弁護士の総数は、 1万3,529人と、会員の10%近くに対して、報告がされたのにもかかわらず、、、

CA州弁護士会の2008年次苦情委員会のレポートのURLが転載されていました。関心がある方は、こちらからどうぞ、、、


なんか、すごいことになっていますね。苦情のそれなりの比率は、顧客自身が、弁護士が悪くなくても、訴訟自体の運びに不満があって、といった性質のものもあるだろうとは思えますが、それにしても、これほど、苦情が多い業界団体って日本では、想像が付くでしょうか?

Evil Esquire Bar Associationでは、カルフォルニアは、全米ランキング上、弁護士の質がもっとも悪い州のひとつだ、なんて書いてありますが、もっと小規模な州弁護士会なら、ここまで業務公開などはしないと思いますので、必ずしもそうなんだろうとも思えません。

同団体によると、こういうクレームが真剣に取り上げられるのは、弁護士が大手ではなく、小規模事業主だったりと力が弱い場合のみ。弁護士の数自体がたくさんいるような弁護士事務所に所属していれば、連邦の調査が入らない限りは、州の弁護士会は、あまり立ち入ろうとしないんだそうで、、、普通に考えれば、大手は、弁護士の管理もしっかりしているということなのかと思いがちですが、深読みがすごいなあ。

そうすると、上の16人も、弁護士会内でのpoliticsに負けただけってことなのかしらん?

アメリカの弁護士や司法関係者などとのやり取りは私も多いですので、別に、「私の個人的な経験だけじゃなかったんだ」と妙に納得。

これからは、私も、対アフリカ支援のみならず、足元で、自分も、消費者としての立場からの業界浄化活動にもっと熱心になるべきかと、こちらのレポート《被害者が苦情を寄せるための情報サイト》を見ながら、思いはじめました、、、

期せずして、明日は、PCセミナー。お席はたくさんありますので、直前飛び入り歓迎します。

今日の記事で取り上げるようなことは、ある意味、応用が利きすぎていて、PCセミナーでお教えする不動産投資ベーシックパッケージからはかけ離れていますが、皆さんも、数年後には、熱心に、こういうサイトで自分が依頼しようとしている弁護士の風評など、チェックする立場に身をおくかもしれませんよ、、、


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