2007年日本 マンション事情概観
日本自体については、あまりわからない私。ただ、統計は、セミナーを行ったりする必要上、見てみるのは好きです。今日は、日銀の関係の一般向け金融情報のサイトを見る機会があったので、ご紹介します。
知るぽるとはこちらから。
アクセスはどの程度あるのかは記載がありませんね、、、
なんていういやみは別として、お金を使ってるだけあって、実は、いろいろ便利です。
お定まり、地価の歴史推移。やはり、近年、多少あがっていますが、長期的な裏づけは、あるのかという不安は、はっきり言って、払拭されません。
よくわからないのは、たとえば、こんな場面。
下の統計を見ると、首都圏のマンションの発売価格は、大変な値上がりを示しています。
他方、上の地価に照らし合わせると、1985年の地価は、現在と同一なのにマンションは、1985年には、首都圏で、2,700万、それが、2006年に、4,200万になっているという事情です【表記がないところを見ると、インフレに対する貨幣価値のアジャストはないようです】。
この間、建築コストや人件費は、当然上昇しています。
区分所有は、エリアや空間に対する投資であって、当然、土地はあまり関係ないのですから、それはそれで、別段、相関関係がなくて、かまわないのかなとも思いますが、そもそも、住宅自体は、供給過剰体制が続いているので、結局は、「みんなが住みたがる家」と、「空室が続く家」の格差が広がっているということなのではないかなと思ったりします。
もともとのレポートは、こちらから。
そうなると、実践的なのは、民間の情報。東京カンテイの首都圏中古マンション販売価格最新統計では、「郊外下落、都心上昇」だそうですね。
ただ、この問題を考えるためには、多分、家を短期消費財と考える銀行の融資基準をはずすわけにはいきません。だって、築20年の家が、2,000万、新築のマンションが、4,000万としたら、2,000万をキャッシュで持っている人以外は、誰しも、後者を買うしかないのですから。
これまでの日本では、住宅の資産価値というものが、国民の資産に転じるというサイクルを確立できたことはありません。
具体的にいうと、日本では、マンションは、通常、40年で建て替えを考えていくものだというのが現在の常識だということです。現在、そうしたマンションの管理組合のかたがたは、大変な苦労をされています。入居者たちが、全員、修繕積立金のほかに、新しく、資金を投入しないと建て替え合意は得られません。築浅の昨今のマンションは、あるいは、もっと長持ちしていってくれる可能性があるのでしょうか。
これからも、日本社会の不動産市場や住宅政策は、市場なりのトライアルアンドエラーが続きそうですね。
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