2013年 全米不動産協会調査 売り手買い手プロフィール
NATIONAL ASSOCIATION OF REALTORS、NAR=全米不動産協会の毎年の調査の結果が、今年は、2013年11月4日に発表されました。
2012年7月から2013年6月までに、148,011世帯に連絡をし、8,767世帯からの回答があったということです。
レポートは購入しないと読めないのですが、簡単に、速報概略の要約です。(投資家や別荘買いは、アンケートからは除外されています)
オリジナルリンクは、こちらから。
購入側の事情
■購入者の66%が既婚カップル。2001年以来の最高比率。
■購入者の38%が、FIRST TIME HOME BUYER。歴史的には、40%が標準。
■購入者の典型年齢は、42歳。FIRST TIME HOME BUYERの年齢は、31歳。二件目を買う人間の典型的な年齢は、52歳。
■14%は、18歳以上の子供がいる、高齢者同居などの理由で、二世帯を意識し、二世帯住宅を購入。
■世帯中間値は、$83,300。FIRST TIME HOME BUYERの場合、$64,400。
■購入の主たる理由は、30%が、「持ち家希望」
■新築は、依然、低調。全購入比の16%
■典型的な物件は、1,900ft2、3ベッドルーム、2バスルーム、築1992年。
■8割が、戸建て購入。
■88%がプロの業者を利用した。この数字は、2001年の69%から大幅増加。
■融資を受けたのは、88%。うち、FIRST TIME HOME BUYERは、95%。
■12%が、融資を受けるにあたって、頭金を貯蓄するのが困難だったと告白。理由としては、43%が、学生ローンを理由に挙げた。38%が、クレジットカードの借金、31%が、車のローンが理由だった。
売却側の事情
■半分近くが、より大きくより高い家を買った。59%が、より新しい家を買った。
■典型的な売主は、家に、9年間居住した。2007年には、6年間しか、居住していなかったので、居住期間が大幅に長くなっている。
■典型的な売主は、掲載価格の97%で物件を売却。47%は、掲載価格を最低一度、下げたという。
■売主の13%が、過去に、ローン残高より、物件価格が低かったために、売却を見合わせた経験がある。
■36%が、物件売却後の1年間の保険(HOME WARRANTY)や決済コスト支払いといったCONSESSIONS(譲歩)をした。
■物件を不動産業者の手助けなしに売却した売主は、9%。うち、40%は、買主と事前に知り合いだった。
■FSBO(FOR SALE BY OWNER)の46%は、コミッションを節約することが目的だった。
■FSBO案件の典型的な売却価格は、$184,000で、業者が仲介する案件の典型売却価格である23万ドルよりずっと安かった。
■6%が、過去に、フォークロージャーやショートセールによって家を売った経験があった。これは、そうした売主が家の売り買いに参加できる余裕ができてきたことを示している。
FIRST TIME HOME BUYERというのは、「初めて自宅を購入する買主」が、直訳ですが、多くの場合、IRS(連邦税務局)の定義が用いられます。それは、TAX CREDIT、つまり、還付を受けるために必要なファーストタイムホームバイヤーということで、
anyone who hasn't owned a primary residence for the last 3 years
過去3年間にわたって、自宅を購入したことがなかった人
です。つまり、毎3年ごとに自宅を買い替えする人は、その度に、TAX INCENTIVESの対象となります。
また、自分名義で購入した不動産がフォークロージャーになった場合でも、米国では、3年待てば、また、自宅用ローンが取得できます。金利は、最高ランクではありませんが。
NARは、基本、中古仲介がメインビジネスの小規模事業主の利益を代弁するロビー団体なので、調査で、
業者仲介案件の比率が高くなってきた
FSBO案件は、価格が低くなってしまう
など、団体にとって、調査メリットのある結果も、でているのは、結構なことですね。
しかし、同時期に発表されたデータで、心配要因も。
それが、「25歳から34歳までの購入者層」の雇用率が、75%で、依然、低いこと。こちらから。
この層が、FIRST TIME HOME BUYERの典型プロフィールなため、この層の購買力が弱いということで、その影響が、出ているわけですね。この層が経済的に自立しないために、生じている独立世帯の欠乏のことは、MISSING HOUSEHOLDSと呼ばれています。
しかし、そこは、さすが、全米不動産協会。NARによると、「この購入控え」が、解決すれば、セールス大躍進のポテンシャルがあると、あくまで、註は、明るいのでした。
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