対アメリカのビジネスメールは3行、1用件が基本です
私自身は、子供のときから、「郷に入っては」で、これまでに、何カ国もの国で、いろいろな人種の方々を相手に、現地校に行ったり、留学したり、生活したり、働いたり、あるいは、ビジネスをやってきましたので、カメレオン的に、相手に合わせて、行動をスイッチさせることが、どうも、ある程度、自動的に出来ているようです。
初めて旅行にいった国でも、現地の日本人に、「めちゃくちゃ溶け込んで見えるよ」といわれ、事実、アフリカだろうと、中南米だろうと、別段、初めての来訪国だからといって、目新しいことがあることは、実はあまりありません(言葉がわからないというのも慣れている)。
振り返ってみると、しかし、そうした所作や習慣も、「そのときは、苦労をして、身につけた」ものではあるんですね。ただ、修行のほとんどは、子供のときだったので、自分自身は、それが、その時々には、いかに手間のかかるプロセスだったかは、忘れてしまっているようです。
前置きが長くなりましたが、対米コンサルタント、有元美津世さんの三行メールの本を読んでいて、ここにきちんと書いてあることで、自分も、そういえば、なんとなく、自動的にやっていたな、といったことがたくさんあったので、うれしくなりました。
一番のポイントは、「3行メール」と「用事1件」。
これを守るだけで、実は、結構、飛躍的にコミュニケーション能力が高まるのではないかと思ったりします。
この著作にならって、私も、自分がやり取りしている「3行メール」をいくつか、紹介してみましょう。
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自分で管理している物件のテナントが、月末に家賃を振り込んでいないとき
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TO:XXXXXXXXXXXXXXX
FROM: Michiko Nayamama
Title: happy labor day
hope you're enjoying the quiet finally. look foward to the rent by early
next wk. thanks.
訳:
件名:レイバーデイおめでとう
ようやく静かになったところかしら。週明け早々に家賃振込みよろしくです。ども!
説明:
ビジネスメールで、家賃の催促ですが、このテナントさんはちゃんとしている人で、別段、私が催促をしなくても、翌週明けの9月2日に、振込みをしてくれるはずです。ただ、私も、必ず、振込みをチェックしているんですよ、ということを彼にやんわり確認するためのメールなんです。
だから、件名に【家賃】を入れる必要がないというか、それをやると、これまできちんとやってくれているこのご家族には、逆に、失礼なので、社交的なタイトルをわざと入れています。「ようやく静かに」と書いたのは、実は、この物件、管理組合との関係で、他の家の規則違反が彼の一家のせいだという手紙などが来て、彼と私で、「違います」といったことを、連絡を取り合って、管理組合に主張したりしたという関係が、先月、あったから。
もし、「まだ落ち着かない」ということであれば、その部分について、メールの返事が来るでしょう。特に問題がなければ、メールの返事はなく、2日に、家賃が振り込まれているはずです。私は、面倒で、大文字と小文字の区別は、よほどフォーマルなお便りでない限り、していないんです。本当はそういうメールを書くのは、プロフェッショナルでなく、学生さんといった立場の人に許容されるレベルの話なので、私の印象は、知らない人からしたら、とても悪いと思いますが、いったん知り合いになってからでないとやらないので、今のところ、支障はありません。また、手紙では絶対やりません。wkは、言うまでもなく、weekの略語。
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取引先から来た物件情報のメールのやり取り
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TO: Michiko Nakayama
FROM: XXXXXXXXXXX
Title: XWZ Street
Please see attached documents and pictures on XWZ Street.
説明:
添付ファイルで、物件の写真と、詳細がついていました。必要な物件情報については、これまでに何度も電話会議を行い、私が要求している情報のリストを、エクセルファイルにして渡してありますので、それに入力して、届いた形式です。
XWZ通りという物件についての情報添付ご参照。
という簡略な1行メール。
それに対する私の返事も、同様に短いです。
it loosk loke a basic go. let me get someone into this. you can go ahead and put this on the renatl market.
大体いいみたい。お客さんに紹介します。私のグループで引き受けるから、この物件、もう賃貸募集始めちゃって。
looks【のように見える】が、looskと、タイプミスあり。さらに、likeの代わりに、loke、rentalの代わりにrenaltと書いてしまっているお粗末さ。意味は通じるので、気にしていません。毎日やり取りしている相手とのメールは、このレベルです。
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弁護士にクロージング期日の説明をするメール
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TO: XXXXXXXXXXXXXXX
FROM: Michiko Nakayama
Title: monies tied up till 25th
so he can only send on that day. then that would likely arrive by the
28th. send us the HUD1 thanks. insurance should also get to you
shortly. we'Ll just send extra for insurance.
説明:
シェラキューズの物件で、タイトルカンパニーではなく、弁護士がクロージング手配をしました。この案件は、本来、25日にクロージング設定希望がありましたが、投資家さまが、24日までの短期定期にしてしまっているので、送金可能日時が25日だということがわかったというメールです。
タイトルに、「資金は25日まで自由になりません」と書き、不精なことに、そのまま、内容が、そこから、だらだら続いていて、相手への呼びかけも省略しています。ははは。
件名: 資金は、25日まで凍結中
「だから、25日に送金すると、そっちにつくのは、28日くらいです。買主用の明細書を送ってください。保険エージェントからの保険加入見積もりと請求書も、そちらに届くはずです。明細書には(間に合わないと思うので)それは計上しなくてもいいです。差額は、投資家さまがそっちに送りますから(その差額から払っておいてください)」
われながら、英語の先生や専門家でないので、開示できる、恐ろしいやり取りのレベル。アメリカ人から来るメールも、移民でなくても、文法が間違っているものも多いですし、私自身も、文法は、まったく気にしていませんV
しかし、これでないと、話が進みません。もっと複雑な話になるとき、2つ以上の関連した質問があって、一連の流れで、答えてもらいたいときは、長いメールを打つのはやめて、大体電話で話せることを目標にするようにします。結局、電話で話した後で、メールで確認する場合もあります。
皆さんは、有元さんの本などを参考にされ、私などより、高レベルの3行メールを、目指してみてください、、、【大汗】
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