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42万ドルの大型案件の例

こんにちは。アメリカ不動産投資家の中山道子です。アメリカも、とうとう連邦まで、役所閉鎖、債務問題の波が襲ってきましたね。日本人にとっては、リッチなイメージがあるハワイのような州ですら、州レベルでのこうした対策は日常的ですから、私は、なんとも思いませんが(もちろん不便とか経済縮小の危険があって困るとかそういうのは、皆さんと同じように、感じていますが)、昔の日本人的な感覚だと、こういうのって、「この世の終わり」な感じでしょうか、、、

今、諸大国間では、ひとつの国家体制において、何でもがうまくいくということがなくなり、「中国は影の銀行問題や環境問題」で、アメリカは、この体たらく、日本も日本で、消費税増税や東電問題など、課題が山積、といったあらゆるマイナス思考が蔓延していますが、私は、あまりマクロに国レベルでものを見ても、仕方がないかなと思っています。

具体的にいうと、「アメリカはこう」とか、そういう大雑把な言い方をせず、都市レベル、場所やクラスター(塊=産業であれ、グループであれ)レベルで丁寧にすくっていかないと、「どこも八方ふさがり」や「今は新興アジアだ」といった”極端な、また、一面的な価値観”に結びつきかねません。

卑近な話をしますと、私が現在居住している中国の青島市には、この前、「世界で最大の映画撮影所」が出来ました。式典には、なんと、ハリウッドのAリスター、二コール・キッドマンやレオナルド・ディカプリオやキャサリン・ゼタ・ジョーンズなどが大挙して来たそうです。仕掛けたのは、この前、米国のAMCという映画館を経営する会社を買収し、いまや、世界最大の映画館経営母体となった万达集団(Wanda Group)。今後、青島のこのスタジオが、「中国のハリウッド映画撮影所」になる可能性があるというわけです。

ここ青島では、来年は地下鉄が開通し、また、チンタオ航空という青島をハブとする国際航空会社が発足することも決まっており、これだけのことが、この2年のうちに、中国で第10位につくかつかないか程度のSECOND TIER(第二ランキング)の一地方都市でだけでも、起こっているわけで、こうした想像を絶する経済活動の波及効果を無視して、今後の中国経済は危ないとか、政府統計が信用できないとかいっていても、仕方がありません。

1qingcinema.jpg(青島での映画撮影所開会式の報道写真。こういったニュース、今の情勢では、日本語では、ほとんど、配信されません。嫌中ムードで、歓迎されないからではないでしょうか。本当に、冷静に、世界で起こっていることを知るには、中国のニュースを入手するのであってすら、”普通の日本人が求めるレベルの情報”では足りず、最低、英語が必要です。残念ですが、これが現代日本の情報鎖国ぶりの実態だと感じます。)

同様に、私がローカルでやっている対米投資も、米国連邦政府の財政状況やNYの株価に左右されるようなものではないということは、以下読んでいただければ、わかっていただけるかと思います。

さて、この前、中国でお世話になっている方をお招きしました。日ごろのお礼に、「ちょっと違うものを」と思い、中国ではまだ珍しいということで、イタリア式に、ミートソースのパスタとサラダ、ポークのポットローストをお出ししてみました。

ところが、

味が薄い!としょうゆをどぼどぼ。
(塩やコショウ、パルメザンチーズを使ってほしかった、、、)
なぜ、キャベツなどの野菜が入っていないのだ?
(いやあの、トマトとたまねぎが入ってるんですけど、、、)
こういうものだけを食べていると、寿命が短くなるだろう
(いいたいことはわかりますが、中国より、ヨーロッパのほうが寿命長いですけど、、、)

と地中海式ダイエット?に大いにダメ出しが、、、TT サラダにいたっては、中国人は、生野菜が嫌いなので、手もつけていただけませんでした。。。

中国のお料理も、実は、私の住んでいる青島市は、外食しても、薄味のことが多く、上海料理系。

水餃子なんか、本当に素材の味中心で、お店で食べても、中華によく入っているイメージの「うまみ調味料」も入っていなくて、私的にはとても好きなんですが、あわせてつくスープは、「餃子をゆでた白湯」というそっけなさ。

蕎麦屋の蕎麦湯の感じかなとは思うのですが、周囲の中国人を見ていると、別に、しょうゆやお酢などの調味料で、割ったりはしていません。そもそも、水餃子自体、調味料をつける人が、圧倒的に少ない。

それで、薄味水餃子自体は、そのままの味加減でOKな私ですが、この白湯には、実は、しょうゆを入れて、塩味を調整して飲んでいるんです。

こういう、地元の薄味の料理に慣れている舌の肥えた中国人の友人が、私の作ったイタリアンのお味は、薄すぎると感じ、私は私で、地元中華の薄味に、ついていけないという現象があるって、、、?

どうも、人間って、

知らない味を味わう感覚が乏しい

んじゃないかなと思うんですよね。

私が、水餃子のゆで汁にしょうゆを入れているのを見たら、この中国人の友人は、私が、彼がパスタにしょうゆを入れたのと同じように、ぎょっとするのかもしれません。(誰もやっていないところを見ると、たぶん、アメリカ人が、白米ご飯にしょうゆをかけるレベルの感覚なのかという疑惑が、、、詳しい方教えてください。)

ちなみに、アメリカで、和食を作っておもてなしするときなんかも、「純粋な日本人である自分の味覚」でではなく、”BENIHANA”のイメージで、「アメリカで売っているTERIYAKIソース」みたいなのを使うとか、パンチを効かせる戦略を立てないと、ほぼ確実に自滅します。

海外では、和食というと、みんな、「DRAGON SUSHI」とか、そういったネーミングのマヨネーズの入ったのり巻とかのことを思っているので、逆に、そんなのができない私は、おもてなしには、和食勝負をあきらめ、インドカレーとか、「ぜんぜん別物」を作っちゃうことも、、、笑

くだらない考察を続けると、今回のおもてなしの敗因の決定的なファクターは、ここ中国では、世代格差が大きいということをつい忘れてしまっていたことでしょう!

この日のお客さんは、インテリの海外留学組とはいえ、40台後半。私と同年代です。それで、実は、子供を持つのが早い中国では、高齢出産の私の周囲のお母さんは、大体30台で、この周囲の世代は、私の「意大利面」(イタリアンパスタのこと)なんか、自分では、まだ作れなかったりしますが、でも、味覚的にはなじんでいて、「すごくおいしい!」といってくれるんですよね。

しかし、やはり、50ともなると、周囲のお母さんと比べると、二周り上で、海外経験があっても、やっぱり、ちょっと、感覚が違う、そこを、読み違えてしまいました。(苦笑)

失礼なつもりではないのですが、世代的に、「中国の50台」は、すでに、日本や米国の感覚で言うと、(体力は違いますが)習慣からすると、「70台、80台」の感覚と思って接する感じというか、、、私の父のことを思い返しても、スパゲッティを作れば、食べてはくれるでしょうが、好物という位置づけにはならないな、、、

まあしかし、今回、一応、「世話になっている人に、手料理をご馳走した」という図式が晴れて成立しましたので、”マイ面子”が立ったのじゃないかと勝手に思って、良しとすることとします。。。

さて、まったく意味のない近況報告でしたが、この前、「短期融資」で、42万ドルという大きな金額を預かる機会があり、それが、償還になったという事案がありましたので、ご紹介したいと思います。

その前に、だらだらついでに、長い記事を書きます。

私が最近、短期融資案件(※)のほうに投資をスイッチしている理由 

※「購入したい不動産を担保に差し出し、銀行の30年ローンを取らせてもらう」という意味ではなく、「自分自身が、第三者から、不動産を担保にとって、短期に、高利貸しを行う」という意味です。

■その1 賃貸経営が前より難しくなっている■

物件は、相変わらず、値ごろ感があるものも多いです。しかし、不況というか二極化というか、社会不安が恒常化するこの状況は、5年前は、想像していませんでした。

今の段階で、遠隔投資家が、手ごろなレベルの「割安物件」を買っても、それが、2年や3年で、キャピタルゲインをもたらすかというと、難しそう。こういう状態が恒常化する中、「普通の人間に手が届く範囲の物件」をホールディングするリスクが、この5年で、増大していることが、気になりだしました。

具体的にいうと、5年前より、管理が、荒れやすいのです。

普通の収入を想定すると、私たちが買える物件は、ローンが取れたとしても、最大、数千万。こうした物件に住むのは、普通のワーキングクラスか、福祉受給層。景気がいい層は、もっと高級な物件に住むので、安定経営、家賃回収が、5年前に想定していたときより、一般的な傾向として、難しくなっていると感じます。

具体的な例を出すと、例えば、審査の複雑化。

「5年前なら、CREDIT REPORT(与信スコア表)を確認することに意味があった。今は、みんな、自宅を追い出されたりした人ばかりで、与信スコア表がいい人なんて来ない。悪い中から、事情が理解できる人を探すとか、職自体は変わっていない人を探すとか、管理会社の腕が試されるんですよ。」

これは、デトロイトの話ではなく、ラスベガスで懇意にしている某ベテラン管理会社担当者の言です。彼女が守備範囲にしているエリアは、ベガスでも、高級住宅地で、売買物件は、依然、20万ドル位からで、奪い合いが続き、インフレ的な値上がりや供給不足が続いています。しかし、必死で競争に勝って、手ごろな物件が、買えたとしても、入ってくれるのは、”復活戦”の方々の中からようよう、、、という状況だというわけです。


■その2 別のアングルが増えている■

「普通に物件を買って賃貸し、インフレを超える値上がりを待つ」といったような王道以外の投資が、最近、大変増えています。

理由は、ずばり、「市場が荒れているからと、融資が出にくくなっているから」

不動産が玄人に面白くなってくるのは、やはり不況時。いろいろな手が使えるからですね。私も、2002、3年からの投資以来、この道を専門に、早、10年以上がたったのですから、われながらびっくりですが、この間に、私自身の「引き出し」も相当増えてきました。

5年前だったら、力量的にも、こなせなかった、どちらにしても、バブルの時にはそんな案件すらなかった、そういう案件が、実は、最近、私の周囲には、「ごろごろ」しているのです。持ち込んでくれるのは、業界の玄人筋。

「アメリカに住んですらいない中山になんで、そんな話が持ち込まれるの?」と疑問に思われる方もおいでかもしれませんが、過去10年にわたって、コンスタントに不動産投資業に従事してきた私だから、どこに住んでいようと、話が来るのであって、現地に住んでいる普通のレアルターさんは、10年単位の経験があっても、こういう話が、持ち込まれるどころか、説明しても、理解すらできない方のほうが、多いというのが、失礼ながら、実際のところなのです。

そのひとつが、「短期融資を、投資として行う」という最近のアングル。ここしばらく、その関係の記事が、続いています。

ということで、ここら辺で、また、もうひとつ、実際の例を、42万融資という大型案件の内容を説明しながら、お目にかけようと思います。


■融資額42万ドルの案件概要■
※毎回ではありますが、具体的な案件のため、物件住所などは記載できませんのでご理解ください。


□融資を申し込んできた方のプロフィール□

ミシガン州デトロイト郊外P市で、クリニック経営。州の専門医師会次期会長Q医師。クリニック売上額60万ドル、自己年収25万から30万ドル。

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2010年次クリニックの確定申告書は、60万ドル弱が売り上げとして計上されています。

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2010年(30万ドル)、2011年(24万ドル)の確定申告書のコピー。2011年に、双子のお子さんが誕生され、家族が、4人から6人になられたようです。


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米国の与信。3社の与信会社のMID SCORE、つまり、中間値が銀行融資の際には基準とされるため、この方は、700点台後半。これだけあれば、top tier つまり最上ランクです。


□融資希望理由□

地元の超高級住宅地に、「火災事故物豪邸」が格安で売りに出されたところ、該当物件は、”主要居住部分が要修理”なため、最近保守化している銀行の担保資産審査を通らないことがわかった。ここで、Q医師は、「キャッシュで、20日後決済で物件を買います」というアグレッシブな買い付け証明を提出し、物件を見事ゲット。与信力も高く、高額所得者ではあるが、42万ドルという購入価格と、修理代をあわせた現金が手元にないという。そのため、「決済コストや、修理代は自分が出すので、購入価格42万ドルを、修理を終わらせ、銀行から長期融資を取り直すまで、高利でいいので、つなぎ的に、短期貸付けしてくれ」という依頼でした。


□担保□

Q先生が購入を希望された物件は、現状有姿で、50万ドルの鑑定書がついており、修理をすれば、80万ドルから100万ドルといった価格がつく可能性があるカスタムビルドでした。
もちろん、キャッシュで42万の物件を買うから、42万を出してくれといわれても、それでは、全額融資になってしまいます。
そこで、Q先生が当時住んでいた自宅も、共同担保に。こちらは、このときは正式な有料の鑑定書は確か取らなかったのですが、30万ドルの評価額は確実にあるということで、事実、2013年7月3日に、40万ドルで売却されました。

下が、Q先生が購入された42万ドルのカスタム建築。ミシガンには珍しい超モダンなスタイルで、西海岸にあれば、億単位になるでしょうね。面積は、3,181平方フィート(295平方メートル)、敷地面積は驚きの77万平方フィート(7万1,000平方メートルだそうです)。桁を間違えたんじゃないかと、鑑定書を何度も見直してしまいました。庶民は、「広すぎてお子さんが迷子にならないのかな」とやっかむばかりです(笑)。

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最後の写真が、火事が出た後に設備を撤去したキッチン。このため、「居住不適格物件」との判断で、銀行融資の担保には、できないというわけだったのです。


そして、こちらが、この7月に、晴れて40万ドルで売却となったQ先生のこれまでのご自宅。日本人から見れば、これでも十分立派ですが、、
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□融資条件や期間□

細かい説明は、省きますが、かいつまんで説明すると、この例では、投資家様は、「利息を毎月受け取る」契約。(案件ごとに資料、ストラクチャー、そして私のフィーは異なります)

1月10日、42万ドルを融資し、希望物件をそのまま購入。
毎月10日、3,500ドルの利息を支払う(延滞なし)。
6月10日、元本21万ドルを一部繰上げ返済。担保の自宅を40万ドルで売却できたため。
その後も、3,500ドルの利息自体は、契約どおり、変わらず支払われました。
9月末に、利息の日割り計算として、3,500ドルの半額、1,750ドルもあわせ、
差額元本が、211,750ドル返金

というやり取りでした。
つまり、42万ドルを8ヶ月貸して、そのうちの半分は、5ヶ月で返金され、
3,500ドル×9+1,750ドル=33,250ドル
私のこの案件のコミッションが、3,000ドル
差額3万250ドル

の税引き前利益となりました。

正確な利回り計算が結局いくらになったかは、私は、細かい計算が苦手なので、やめておきますが、大体年率換算で、10%前半台に乗っています。


■中山からのコメント■

この記事の最初に、「このご時勢(不況)だから出てくる案件があるのです」ということを申し上げたことの意味をわかっていただけましたでしょうか。

10年前の2003年でしたら、第一、新築全盛期で、火事物なんて、出回ってませんでしたし、第二に、出ていたとしても、面倒で、Q先生のレベルの方は、そんなものは買っていなかったでしょう。第三に、万が一それを買いたいと思われたとしたら、担保審査の際の銀行融資もゆるかったので、このランクの方ですから、融資が簡単に出たでしょう。

つまり、このご時勢だからこそ、与信がよく、10万ドル単位の預貯金がある方が、好みの事故物を購入するために、「高利貸し」に短期のつなぎを、申し込みに来るのです。毎回脱線しますが、この物件の「火災」、私は、前のオーナーが、ローン返済に困り、火災保険詐欺のためにやった可能性もあると見ています。そういう”自作自演火災事故”って、今のミシガンでは、よくある話でして、、、しかし、10年前には、そんなこと、誰もしなかったですよね?私が、「10年前にはこんな物件は、そんなに出てこなかった」といったのは、そういう意味も含めているんです。

さて、実際の事実的な根拠のない憶測はこれくらいにして、Q先生、すでに十分大きく立派な家を手放し、さらに維持費がかかりそうな大型物件に乗り換えるなんて、やや見栄っ張り?なところがあるような気がする反面、そんなのは大きなお世話で、帳尻は、ちゃんと合っています。

Q医師は、この物件に、10万ドル以上の修理代を費やし、地元医師会を代表する名士にふさわしい超豪邸に、仕立て上げられました。ミシガンの田舎だからできることです。

東海岸やカルフォルニア、東京などの大都市に住まれている方は、「フルリフォームもあわせて、1億も出さないで、こんな家がしつらえられるの?」と、びっくりかもしれません。

いずれにせよ、その結果、エグジットは、晴れて、「修理が終わったことを銀行に報告し、鑑定を取り直して、より高額の融資を取り直す」こととなったわけです。1月の融資の段階で、この方の与信や確定申告の書類も確認してあり、当時から、銀行融資のブローカーも、太鼓判を押していました。ということで、Q先生、

42万ドル+利息+修理代+これらに関連する多額の弁護士費用や紹介フィーなどのすべて

を、融資で”回収”されたのです。

なにせ、年収三千万円ですから、額面年収の3倍くらいのローンは、軽いでしょう。むしろ、”事前に持ち出した分”や”経費・コスト”に加え、多少、「余剰金」も、懐にされたはず。

昔、バブルのとき、新築物件を買って、1年後に、ローンを取り直すと、それだけで「お小遣い」が帰ってくるというバブル・スタイルの錬金術がありましたね。この時に、マックスで融資をとってしまった案件が、その後、ぼろぼろと値下がりし、抵当権流れと相成っていったわけで、今となっては、「あの頃の融資慣行」というのは、大いに反省されるにいたったわけですが、まさに、この方は、「自分が修理や資金繰りを采配する」ことで、”不況時に、同様な錬金術”を実現したのです。(くどくなりますが、実際には、銀行に、肩代わりしてもらっただけですので、30年ローンという形で、返済はするわけですね。)

今の鑑定額は、たぶん、相当底に近いだろうと思いますので、今後、この物件は、状態がいい限りは、今の融資額に比べて大暴落することは、あまり心配しなくてよいだろうと想像されます。2003年にこれをやった人は、焦げ付いたわけですが、その意味では、この方のこの戦略は、タイミング的に、中期的には、つまり、自宅として、7年10年、居住することを前提にすれば、多少の値上がり期待は、十分可能だろうと思います。

そして、肝心の、当方目論見。

私のお手伝いした投資家様がご準備された42万ドルというのは、もちろん、大変な大金ですが、それでも、アメリカの多くのエリアでは、「たいした家」は買えません。今、米国では、外国人には、ハワイを除いて、銀行融資は出ませんので、40万ドルの家やマンションを、キャッシュで買っても、長期戦略の場合、家賃2,000ドル前後で貸すことになります。(ローンを組んでも、もちろん収入は同じですが)

2,000ドルというと、米国の家賃の平均より倍くらいになるので、この額が普通に払える方が住んでいるのは、カルフォルニアやニューヨークなどの「一部高給取りが住むエリア」中心なところ、実際問題として、借り手は、上のQ医師のように、年収30万ドルランクでは、ありえませんね。

つまり、同じ42万ドルの投資をする場合、


1)長期賃貸の場合:
初月家賃と敷金1ヶ月、つまり、合計4,000ドルや5,000ドルのチェックしか持ってこない相手に自分名義の物件を任せることになる。失礼な言い方をしてしまうと、月収の額面目標が6,000ドル台(家賃は額面月収の3分の1以下が審査目標なので)、額面年収目標が6、7万ドルUPといった庶民ランクの人に、「40万ドルの資産の管理を完全に預ける」羽目に陥ります。実際問題として、去年や一昨年、自宅を銀行に取られていたり、過去に、医療費問題で破産した経験がある人かもしれませんし、そうでなくても、来年離婚や病気、または、失業したり、ダウンサイズする可能性があり、そうした事情に、全生活が左右される層です。(融資を使っている場合は、大家が責任を持って帳尻を合わせなければいけない額は、キャッシュ買い以上に高く、42万+借り起こしコストや利息ですね)

2)短期融資のこのケースでは:
年収30万ドルもあるような方に、42万ドルを貸して、それに対し、相手が、42万ドル+30万ドルUP=72万ドル以上の担保(新規購入の家と既存の自宅)を持ってきてくれた形

になるわけです。どちらが、安心できるかは、一目瞭然だと思います。

この例は、相当な金額の話ですが、これより小額でも、こうした融資を申し込んでくる方は、多数いて、いずれも、この例同様、

同じ金額を使って物件を買うのと比べると、
賃借人より信用できるランクの人に、
担保付で、貸付できる

という、魅力のストラクチャー。こうした「つなぎ融資」を何回もしていけば、効率よく、安心して、”高利貸しライフ”がエンジョイしていただけます。この投資家様は、もうこのタイプのつなぎ融資は、何件も経験してくださっており、また、「再度、投資しなおすので案件を探してください」とお申し入れいただき、ちょうど、次の案件をご準備している段階です。


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■中山からのご注意

投資には、いろいろなリスクがありますが、このスタイルの投資の特徴は、一般的に想定される「貸し倒れリスク」自体は、「鉄板案件」と断言していいほど低い反面、迅速的確な決断力や、英語、ビジネス、不動産すべてにおいて、高いリテラシーが要求されることです。

上の例でも、この投資家様は、”2週間で、42万ドルを振り込んでくださいますか?”という「緊急融資依頼」を、去年の年末、今年の正月に、当方から、ご相談を申し上げたのに対して、一両日で、資料を吟味してくださり、ご決断を下してくださいました。助走期間として、投資専用の銀行口座開設や、税金対策を前提としたCPAとの打ち合わせなど、多大の下準備にも、お付き合いいただきました。

また、今回の案件にあたって弁護士が作成した関連書類は、二軒の物件を担保としたためもあり、膨大になり、正月休みや正月明けの貴重な時間の相当部分を、この案件の書類のご説明や署名に費やしていただくことになりました。

中山からのお願いです。
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