レバレッジの限界 cash is king
レバレッジといえば、聞こえはいいですが、気をつけなければいけないこともあります。
ロバート・キヨサキさんの名著、『金持ち父さん、貧乏父さん』などを読むと、「少ない資金をレバレッジして、お金に働かせろ」といったことが書いてあり、日本人も、そうした拡大戦略に対する知識を深めることができました。
しかし、そうした戦略で、成功したビジネスオーナーたちのことをよく考えてみてください。
ロバート・キヨサキさんも、ドナルド・トランプさんも、ロバート・アレンさんも、みんな、倒産を繰り返しています。
これは、ある意味、当然ですね。拡大路線は、借金を最大限抱え込むこと。資産が10、収入は15しかないのに、借金を100抱え、必要なキャッシュフローは、16、、、レバレッジをすればするほど、苦しくなります。
日本でも、「与信がよい人は、マンションを一棟買いしよう」といった気風が一部にあり、確かに、自分の収入が多額でなくても、硬い仕事を持っていて、しかも、名義書き換えの時の各種費用分くらいが捻出できれば、100%、つまり、フルローンを取得する、ということは不可能ではないようです。
しかし、あまりに過大膨張をすると、毎月のキャッシュフロー戦略に齟齬をきたし、「給料では弁済できないような毎月の負債額を背負い込む」ことになりかねません。
その意味では、ローンのレバレッジ力は、「諸刃の刃」であることを、常に、肝に銘じておく必要があります。
私自身も、資産額は大きいはずなのに、毎月のローンの支払いに追われるような生活を、経験しました。このような経験から、私自身は、現在、周りの人には、
まずは、フルキャッシュで、高利回り物件を購入し、それから、投資家生活を始めたらどうですか?
と薦めています。
その理由は、以下のようなものです。
●値上がり狙いでローンを組む場合、毎月のキャッシュフローがマイナスになることもある上、物件が、値上がりするかも、また、いつ売れるかもわからず、売り逃したりすることもあるので、計画が立ちにくい。外国人が組めるローンが、通常、10万ドル以上の物件についてなので、30%の頭金と、5,000ドル程度の諸経費で、必要な金額は、大体、3万5,000ドル、あるいは、2007年6月の為替だと、日本円にして、400万以上必要である。利回りは通常10%くらいが多い。
それに対し、
●フルキャッシュで、400万出せば、高利回りの物件が1、2軒、購入できてしまう。こうすると、リスクが少なく、利回りは、20%以上取れることが多い。たとえば、2年おきのボーナスごとに、高利回りのキャッシュ物件を、1軒ずつ買い足していけば、10年のうちに、5軒も購入できてしまいます。その頃には、家賃の純益は、税引き前で、毎月、20万くらいになっているでしょう。その段階になって、たとえば、より大きな一棟物のアパート経営を検討するなり、すれば安全に、ステップアップができるのです。というのは、こうしたタイプのキャッシュフロー物件は、値上がりは、それほどしませんが、値下がりもせず、むしろ、通常、年間4%くらいのインフレスライドくらいは期待できるからです。なので、5年、10年持っている間には、買ったときよりも、値上がりしていることが期待できるのです。しかも、それまでに、キャッシュフローで大体、投資額は回収しています。とすれば、安全堅実に、投資がエンジョイできるのです。
あなたは、不動産投資の目的は何ですか?
★繰り返し、物件を転がし、転売益を取っていくことです。その間、ジェットコースターのように、ばたばたしたいです。
なんて答える方は少ないんじゃないでしょうか?
そうですよね、普通、不動産投資の目的は、
★安定した家賃収入を確保することです。本業が忙しい、あるいはリタイアをして楽しむことが目的なので、あまり手がかからないし、安定しているのが望ましいです
と答えるのではないでしょうか?
元手が少ないと、すぐに安定月収を確保するのが難しいから、それで、ローンを組んで、頭金をレバレッジしての、値上がり狙いに手を出すのですが、いつまでもこれをやっていても、忙しいばかりで、うまくいくとも限らないし、うまくいっても、結局、目的は、いつかは、収益物件を所有することなんですよね、、、
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