定型的な取引関係の構築 Giving Business
ミニ投資家が一番困るのではないかな、と思うのが、これ。
定型的な取引関係を構築することの難しさです。
意味は二つあって、もちろん、最初のひとつは、「よい業者さんは探すのが難しい」という側面です。
水回りのリフォームから、電気屋さん。いつも、新しい業者さんの見積もり【それも、複数】を取ってから修理に係り、しかも、仕上がりのチェックにまで気を使いつづけるのは、向こうも、こちらも、毎回となると、大きなストレスですね。
これについては、一応、対策もありますが、それは、この記事で書こうとしていたことではありません。
「もうひとつの難しさ」は、上と関連しますが、下のようなもの。
現地の取引先に、十分な仕事の量を発注し続けることの重要さ
どんなビジネスでも、取引先やお客さんがなくては成立しません。
不動産の場合、お客さんは、物件を借りてくれる人とすると、取引先は、物件の手伝いをしてくれる人たち一般。レアルターさんや管理会社さん、検査業者さん、電気の方、etc、、、
そして、最初の「難しさ」、つまり、「よい業者さんと付き合う」という「難しさ」は、二番目のこの「難しさ」、つまり、「定型的に相手に発注をしてあげられる難しさ」をクリアすると、ほぼ、自動的に、解決するんですね。
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考えてみてください。
あなたは、安めの小さい物件を、1軒だけ持っているとします。現地のレアルターさんを通して買いましたが、そのときの、レアルターさんの印象は、可もなく不可もなく。いろいろ相談しても、あまり投資家に役に立つ知識を持っていないようなので、その後、連絡は途絶え気味で、「もし売却するにしても、あの人である必要はないなあ、、、」
管理会社さんからは請求がたくさん来ます。空室率も高く、「本当にちゃんとやってくれているのかしら?」と不安がありますね。相談しようにも、メールは無視され、たまにかけても、いつも、留守電。
「こういう修理が必要です」というときだけ、連絡が来て、、、
信頼関係を構築するまでに、いたりません、、、、
ナンテ、、、
ずいぶん、具体的?
例によって、「一昔前の私の姿」だからです、、、(大汗)
実は、お客様の物件紹介のお仕事で、私が、「自分にとっても、これをすることが、自己利益になるな、得だな」と思うのは、定型的なビジネス関係を構築するのには、やはり、「数の関係」「継続的な関係」が必要だから。
私自身、新しいエリアで投資をするときは、現地取引先との信頼関係を作るために、もともと、最低3軒、10年を目標にしますが、現在、取引先と毎日のように電話で話しているのは、もう大体、サイクルができていて、放置プレイになっている自分の物件に関してでは、なくて、お客様の物件についてです。
こちらが、常に、新しい物件、修理、テナント等々、を求めている状態であるため、おのずと、取引先との会話も真剣。
そして、このbulk buyer【数をたくさん買う買主】であるということが、決定的なのです。
良心的な業者さんに出会うまでには、失敗もありえます。その中で、何回目かに、「最初から、この人に出会っていれば、、、」と思う人に、めぐり合えるのですね。
そもそも、良心的な業者さんだって、生活がありますから、「単発的な仕事を薄利でね」ってそれは、自分勝手というものです。こちらが、いつも、チョコチョコ発注できるからこそ、そして、「いつもきちんと自分をリスペクトしてくれ、約束を守り、支払いをする相手だな、誠実な発注元と判断していいんだな」と相手も、こちらを認めてこそ、初めて、安心して、「良心的でいられる」のです。
仕事関係の付き合いは、本来、友情とか、純粋なプライベートな関係とはまた違いますので、趣味が共通だったりする必要はありません。
しかし、英語流にいう、camaraderie【同志間の連帯】の強さや、mutual respect【相互的な尊重関係】は、堅牢な信頼関係へと発展していくものです。
現地取引先との、このcamaraderieは、私自身の資産管理にとっても、どこかの広告流にいうと、priceless【プライスレス=価格がつけられない】。そして、いうまでもなく、私のお客さんにとっても、グループの一環として、すでにきちんとしたネットワークができている状態において、遇されることに、scale merit【スケールメリット。数が多いことにより、効率化できること】をエンジョイしていただけるのですね。
私以上に能力がある方が、「別に中山に頼まなくても、もっとうまくやって見せるさ」と思われても、別段、不思議はありませんが、「グループ、チームでやること」の安心感というものは、一匹狼の状態では、なかなか、得られないのですね。
これは、それまでは、「自分だけ」でアメリカ不動産投資をやってきた私自身、人のお手伝いをする中で、初めて知ったことで、そういう意味で、私に、こうした「力」を与えてくださるお客様には、大変感謝もしています。
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