HSBCのエクスパット調査 2014年
今日は、アメリカ不動産投資とは関係ないですが、面白い資料を見ましたので、ご案内してみたいと思います。それが、
HSBCのエクスパット調査2014年版
EXPATとは、EXPATRIATE、自国ではないところで働いている人のことを指す言葉です。駐在員ですね。
この駐在員快適度調査、結構10年以上続いているらしく、ネットでは、2009年のものから、現物レポートを見ることができました。
大手機関による日本語報道でこれを取り上げたものはあまり見ませんでしたが、HSBCが撤退して、日本語プレスリリースを出していないことも影響しているのでしょうか。「アジア発」の日本語報道の例は、下から。
以下、報道引用_________________
駐在員の希望滞在先、マレーシアは日本より上位
英系金融大手HSBCは、駐在員を対象に実施した「エクスパット・エクスプローラー2014」の調査結果を発表。駐在員が望む滞在先ランキングで、マレーシアが34カ国中16位となったことがわかった。
調査は今年4月から5月にかけて100カ国以上の駐在員9288人を対象に実施された。トップとなったのはスイスで、2位がシンガポール、3位が中国となった。日本は18位となった。最下位はエジプトだった。
東南アジアからは、タイが7位、ベトナムが16位に入った。
マレーシアは、経済の項目では全体で16位となり、経験では18位となったが、海外での子育てでは24位となった。回答者の49%はマレーシアに滞在しても良いと回答。またマレーシアに滞在している駐在員の47%はマレーシア語は難しいと答えた。また63%は居住先を見つけるのは簡単と答え、平均の54%を上回ったことがわかった。《広瀬やよい》
_________報道引用はここまで___________
HSBCの調査のもともとのウエブサイトは、下から。このサイトでは、2010年からの履歴が見られます。
回答者は、大体、毎回、約1万人。一応、調査会社に依頼しているようですが、HSBCの顧客層から選んでいるかなどのバイアスがあるかどうかなどは、私にはわかりません。
厳密には研究というより、広報目的だろうと思うので、それほどはっきり、調査手法などは、わかりやすいところには書いてなかったです。
最新情報でびっくりしたのが、中国の台頭。
なんと、中国勤務中の回答者の29%が、25万ドル、23%が30万ドルの年俸なんだそうです。文化や食事も魅力がありますし、アジアですから、子供の教育機関も、よいところがたくさんあります。そうしたためかと思いますが、北京、上海と、大変空気が悪そうなのにもかかわらず、総合的な満足感が高く、
総合順位
第一位 スイス
第二位 シンガポール
第三位 中国
十八位 日本
三十位 米国
といった数字と相成りました。
2009年のものと比べると、隔世の感があります。
というのも、2009年段階では、実は、日本は、25万ドル以上を稼ぐと答えたエクスパット駐在員の比率が、全駐在員のうちの26%でしたが、2014年の段階では、レポートには、日本は、トップ10からもドロップアウト。国の魅力は、「治安がとてもいい/子供が安全」なのと、「食事がおいしくヘルシー」なのが、ポイントに。
図表 2014年、回答者比率における高額所得者が多かった国トップ10 2009年次第3位だった日本は、完全ドロップアウト!
2009年当時は、中国は、「生活費が安い」とのメンションだけでした。その時のトップスリーは、ロシア(30%)、香港(27%)、日本(26)。ロシア、香港は、それでも、依然、トップ10のランキングに顔を出し続けているのに、日本は、、、、
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隔世の感がありますね。やはり、金融関係の仕事が、上海など、アジアに流れたのでしょう。
昨今、海外から日本を見ていると、どんどん、こじんまりまとまっていくのが気になります。
この例を取り上げると、まず、国際金融関係者がいなくなり、次には、外資系金融機関自体が、国内の資産保有層である高齢者層に食い込めないということで、撤退。そして、一般人の金融環境は、、、?
実際には、今も、日本には、新しい外資系投資機関が進出を続けており、もちろん、競争力のある日本の金融機関やサービスも登場しているしで、小規模個人にとっても、投資や金融環境は、前より整備されてもいると思います。
しかし、他方で、細分化というか、小粒化というのか、そうした情報は、よほど努力し、ネットなどで必死で探す気にならないと、なかなか、見つけにくい、そういう状況が進んでいる気もします。
最近、何かにつけ思うのが、日本全体の《ガラパゴス化》。。。
ガラパゴス化というのは、もともと、携帯市場について、用いられる用語だったと思います。自国市場の中で、特化しすぎ、独自の進化を遂げるが、逆にカスタム化が過ぎて、国際的競争力を失ってしまう。
市場や国のあり方全体が、内向きに向かいすぎている現在でも、アクセスしようと思えば、海外、国外の情報や常識、知識は、まったく閉ざされているわけではありません。
しかし、新聞を閲覧するだけ、普通の生活を送る中では、あるいは、そうした風は、飛び込んでこないかもしれません。新聞すら、閲覧しなくなれば、なおさら、何が起こっているのかは、見えにくくなります。
そのため、インターネットであれば、サーチすれば、何でも出てくる反面、自分自身が、能動的に、「この問題について知りたい」「こういう状況に、何か解決はあるのかな?」といった問題設定ができるかどうかが、今後、ますます、鍵になります。
あなたは、何かが気になったら、徹底的にリサーチする、そんな習慣は、お持ちでしょうか?
今日も、よい日を、お過ごしください。
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追記
北京の空気汚染のために、外国人駐在員の赴任拒否が生じているという記事もありますので、HSBCの調査とあわせて、ご覧ください。物事には何でも二つの面がありますね。中国の手当てが手厚い理由のひとつが、この問題であるということは間違いないようです。
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