Letter of reference を書きました
2007年12月
Referenceは、照会先。
日本では、ちょっとわかりにくいコンセプトですが、たとえば、アメリカでは、転職するときに、離職した会社から、「推薦状」(letter of recommendation)を取ってくる、といったこともありえます。妙なやめ方をしたんじゃないよ、ということをアピールするわけですね。
アメリカの大学院に入学するときに、「あなたの人柄や学力を推薦してくれる人を、前の先生、勤務先などから3人見つけてきて、letter of recommendationをとってきてください」なんていわれた経験のある方もいるかもしれません。これも、似たようなコンセプトです。
不動産投資の場合の照会先というのは、たとえば、新しい取引先の評判などを知りたいときの一環として、利用します。
「あなたの reference をチェックさせてくれませんか?」
といえば、何人か、その人のサービスを利用したお客さんと話をさせてください、といった意味です。ビジネスになれていない方だと、そういう質問をすることが、ちょっと失礼にあたるような気がする場合もあるかもしれませんが、取引を検討する初期においては、当然ですので、それで腹を立てたり、照会先を教えてくれない業者とは、まあ付き合わないほうが無難でしょう。
現地で初めて付き合うレアルターさんや弁護士さん、管理会社といった人々について、「あなたは、何年営業されていますか?家を何軒売り買いした経験がありますか?何軒管理していて、空室率はどうですか?」といった質問とあわせて、聞いてみておかしくない質問です。(私の物件紹介をご検討の方は、私に対しても、どうぞ。セミナーや懇親会など出てくだされば、自然に、他のお客様などもご紹介できます。)
逆に、信用のある業者さんは、お客さんからの自然なお礼状をもらっているものです。
この年末は、思いついて、letter of reference書き。趣旨は、こんな程度です。
「何々様
相手の住所や職務上の地位
私のために、これこれをしてくれて、ありがとう。遠隔投資家として、大変助かりました。あなたのプロフェッショナルなサービスには本当に頭が下がります。私は、今後も、知り合いに、あなたのことを推薦し続けると思います。この感謝状は、どなた様に見せてくださってもかまいませんよ。来年以降もよろしくお願いします。
中山道子
私の住所」
といった感じです。
これを、ファイルしておけば、向こうは、将来、referenceを見せてください、といって寄られた見込みのお客さんに対し、こうした手紙数通を見せればよくなりますね。
私の連絡先もありますから、この照会先は本物かしら、ということが、本当に心配な方は、私の住所に、問い合わせをするかもしれません。それにも、答えますよ、という意味で、「住所を明記し、誰に見せてもかまいません」と書いたのです。逆に、取引が浅い人なんかに対しては、「あの人は、来年にしようかな」と考え、書きません。単なるリップサービスではないのです。
たとえば、上司がいる人の場合は、その人の上司とその担当者両方に、その人に対する同文の謝礼のお手紙を2通書き、それぞれ、郵送します。あて先を、ccで、二人とも表記し、担当者にも、上司宛に、礼状に書いたことを、明確に教えてあげるわけです。
アメリカは、特に、そうした顧客からの評価を、大変喜ぶ社会で、本人もとてもやる気を出しますし、上司も、そうしたお客さんをつけている人の勤務評定を、しやすくなるわけですね。
最後に、形ばかりの差し入れもします。今年は、これ。
本当は、ちょっとした額のチェックを、謝礼とともに郵送すればよいのですが、毎回、そこまでは、していません(笑)。今回も、気持ちだけ、なので、上のセットは、ウオールマートの通販サイトで、送料含めて、30ドル未満。
オフィスで、コーヒーと一緒に、みんなでつまめれば、それでよし。メッセージも添えられるので、名前と謝意を入力し、クレジットカード決済して終わり。
アメリカでも、「ほんの気持ちです」という表現が、大きな意味を持ちます。
そして、こういう「気持ち」に、アメリカ人は、
It's the thought that counts!
(その、お気持ちが、うれしいんですよ)
と答えてくれるのです。
このように、ビジネスパートナーへは、グリーティングカードを送るだけでは、仕方ありません。私はそっちのほうは、面倒なので、やりません。でも、省略しないほうがよいビジネスマナーは、こちらです。そして、これをすることで、私は、自分なりに、「私は、あなたにとっても、特別なお客さんとなりたいのです」というメッセージも、込めるのです。
【私のお客さんは、現地の管理会社等へのこうしたお気遣いは、私がやっていますのでご不要です。コーチングの生徒さんは、こうした考え方ができるようになってくださいね。】
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