アメリカ(海外)不動産投資で利回り２０％以上

POA。PDAとは関係ありません。

Power of Attorney、代理権を意味します。

代理人に授与する権原で、遠距離投資家にとっては、便利でもあり、また、危険なこともありえます。

私が、POAに始めて触れたのは、母の物件購入に関連して。物件選定には渡米しましたが、その後、決済時には、現地任せにしたため、不動産屋さんの娘さんに、POAを授与することとなりました。

そのとき、ネバダでは、物件仲介をする人が、POAを行使するのは、conflict of interest《利害関係が衝突する》になると説明されました。だから、娘さんを立ててもらったわけで、逆に言うと、多少、conflict of interestがあっても、親戚などとグルになれば、その問題は、回避できるわけですが、、、笑

初めてのPOAだったので、妙なことにならないかと相当心配し、文章を確認したりしたことを、思い出しました。

その後も、弁護士とのやり取りで、POAをお客様にサインしてもらう手配をしたりといったことも何回か経験があります。毎回、それなりに神経は使います。

こんなことを思い出したのは、今朝の電話会議のせい。

例によって、デトロイトの売主と、話をしていたところ、「そういえば、オーストラリアの投資家から、自分たちの物件の管理をやってくれないかという連絡があったんだよ」という話になったから。

事情はこうです。

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オーストラリア人のシオドア氏は、仲間を募って対米投資。グループで、12軒ほど物件を持っています。今、オーストラリアドルは、アメリカドルに対して強い上、豪州には、20万豪ドル以下で買えるような物件というのは、あまりないようですので、海外投資と相成ったのでしょう。

物件を斡旋してくれた不動産業者さんに管理も頼んでいたところ、そのうちのひとつの物件を売るということになり、POAを授与。

結果、「利益をすべてネコババして、夜逃げしてしまい、他の物件の管理で、困って、賃貸物件広告を出していた私たちの売主に、相談をしてきた」というわけです。

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ミシガンでは、不動産業者さんにPOAを授与するのは問題ではないのでしょうか。こうした規制は州ごとだったり、ブローカーごとだったりしますので、あるいは、「利害衝突があることを認め、それを問題にしない」旨のディスクレーマーにサインをすれば、たいがいの州で、OKになるのかもしれません。

POAには、generalといったタイプと、内容を指定したタイプがありえ、起草の仕方によりますが、相手と授与権の範囲を間違えば、このようなことにもなりうるということですね。

まじめな管理会社にとって、（不真面目な）第三者が管理してきた物件というのは、最初、相当なトラブルの種になりえます。

その間、家賃もなかったり、修理代がかさんだりするので、手間ばかりがかかり、オーナーも、機嫌が悪い状況。リフォーム詐欺でも試みない限りは、利益は、上がりにくい状況からのスタートになるのですね。

当然、私たちの売主も、「こんなやつのこと、かまっていられるか」という話なわけです。

オージーのシオドアくんよ、自分がお金が入る立場にあるときに、現地の不動産屋さんに、全面代理権を授与するなど、ネコババするように、頼んでいるものじゃないか。ちゃんと、決済代行会社を使ったのかい？決済担当者と、直接話をするべきじゃなかったのかな？

取引の適正な段取りすらわかってないキミが、オーストラリアでは、広告を出してデトロイトの物件転売に精を出しているなんて、ハッキリいって、大笑いだよ。

嗚呼、他人の失敗は、蜜の味。

皆さんも、POA詐欺はもちろん、こういうマヌケなマーケッターの不動産広告にも、引っかからないよう、お気をつけください。思うより多い「業界の内実」で、「よその人が知らないような、オイシイ話はないか」と貪欲な方のほうが、逆に、結構、こういった話に、引っかかりやすかったりするものです。

私自身も、気がはやっていた若い頃は、｢この世の中、どこかに、オイシイ話が転がっているんでは？？」なんて思っていましたから、こういう人々と大同小異だったように思いますが、今は、「オイシイ」というのは、あるとしても、どこかに、転がっているようなことはなく、自分が作りだすのだ」ということを、強く感じます。このブログを読んでいる皆様にも、伝えたい一番のメッセージは、それです。

ともあれ、ブログの格好のネタができて、満足な、今朝の中山道子でした。