資産の成長指標は?
私自身は、セミナーなどでお話する場合、「もしも、値上がり益狙いの不動産投資をしていくなら、値上がり年率20%以上が取れないと、ダメです」といいます。自分自身、過去にそうした値上がり狙いも経験もしています。しかし、アグレッシブな値上がり狙いや高利回り狙いと言うのは、「むしろ、気をつけないといけない方法だ」とも思っています。
というのは、値上がり狙いと言うのはリスクが大きい「焼き畑農業」で、一回成功しても、それは半分、運。次に、良い時期にエントリーできて、良い時期にエグジットできるかは、まったく、1からのやり直しで、過去の別の市場の経験なんか、役に立たないからです。
こういう手法を取って毎回成功すれば、利回り20%以上が達成できるかもしれませんね。
しかし、それを、リタイアまで、10年、20年と繰り返そうと思う人がいたら、それは、投資家ではなく、投機家、つまり、ギャンブラーでしょう。
例えば、私が親しい外人フィナンシャルプランナーのオフィス。通常、お客様の資産運用目標として、10%くらいをコンサーバティブ(保守的、確実)な長期資産運用の目標に設置しており、20%以上の運用目標を設定したり、それに協力するようなことは、あまり薦めていません。
この前同社の丸秘マニュアルを見る機会がありましたが、それは、高利回りを求めると、実現がより困難になり、逆に長期的な顧客満足度が、低くなるからです。
この会社は、オフショア投資商品がメイン。つまり、毎年の利回りは、税引き前繰越で再投資でき(tax deferredという)、効率的に、資産が増やせるタイプの投資を得意としています。
なので、もちろん、単発的には、ウルトラ高利回り商品も、存在するわけですが、それは、どちらかというと、結果論。それをメインにおいているわけには行かないわけですね。
このように考えると、単発的なものはさておき、大概の投資方法で、成長指標は、まずは、長期平均10%が合格圏ではないでしょうか?
私のやっている投資を見てみましょう。
大体、利回りが表面で20%くらいの現金買いの物件の場合、実質利回りは、10%台です。
そして、さらに、成長を望む場合は、長期資産形成を目標にします。具体的には、円ローンを組んで、投入資本をレバレッジし、10年くらいで、購入価格自体を倍くらいにしていくイメージですね。
例えば、25万ドルの物件を購入するのに、頭金25%、つまり、750万ほどを投入し、しばらくしたらそれをリファイナンスして、投入した頭金は、できるだけ引き出しておく。その後は、賃貸で、原則ポジティブキャッシュフロー。しかも、物件自体が、評価額50万ドルに成長していってくれる、そんなイメージの話です。
急がば回れ。
しかし、はじめるなら、今です。
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