不動産の資産性が高い国と低い国
日本では、不動産は資産性があるといえば言えますが、長期にわたって値上がりしていくというイメージを持っているとしたら、それは、市場を知らない人でしょう。
日本では、物件は、
■ 上物は、15年から30年で、完全償却し、無価値に
■ 物件価値はあくまでそのときの土地の時価になるのが当然。
長期にわたって保有した物件につき、資金繰りを考えるときの、融資のキーワードは、アメリカのように「リファイナンス」ではなく、「建て替え」です。相対すれば、日本では、不動産の資産性は低く、アメリカやニュージーランドのような国は、高いのです。
これは、どうしてなのでしょうか?
その理由は、
成熟した中古市場の有無
です。
不動産が真に資産として、値上がりするためには、中古市場が確立していることが必要です。
なぜって、「買った家が、値上がりする」には、築年数が増えていくことを超えるプラス要因が必要ですね。
日本では、税制も新築有利(例:減価償却)で、融資は、築浅物件でないとつきません。中古は、もし、使えても、「買えない、買っても損」だから、新築購入志向に負けるのです。
こういう中では、スクラップアンドビルド型の「上物使い捨て」投資か「ロケーション(土地)への投資」しか出来ないのです。
海外に不動産投資をするとき、ひとつのポイントは、その国で、中古市場が成熟しているかどうかでありえます。
爆発的に成長しているといわれている国は、多く、中古市場が成熟しているとはいいがたく、自分の物件が、本当に市場で正当に評価されていくのかが不透明。
たとえば、憧れのプーケットに1億の豪邸を買っても、好きなときに、1億以上に換金できるとは限りません。中古市場が不透明なのです。
それが、「リスク」です。こういう国では、土地や、何らかの営業権などのほうが、ポテンシャルがあるかもしれません。こういうところが、中古市場が確立している国への投資と、違った戦略が必要になるだということの意味ですね。
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