日本にいながら、本当にアメリカの物件を購入・管理できるのでしょうか?
こういう方からのご質問を頂戴しました。
皆さんが思われることだと思いますので、ご紹介します。
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拝啓、はじめまして、中山様。
私は、○○市で、個人事業規模で、不動産の賃貸経営を、15年前から、行っておりますが、日本にいながら、本当にアメリカの物件を、購入、管理できるものなのでしょうか?
この方には、下のように、お答えしました。
○○さま
ご連絡有難うございます。
賃貸経営を業務とされているということで、オーナー様としてのリターンも、また、それに伴う、それなりのトラブルも、両方、ご経験されてきていると思います。そのような、ベテラン投資家の○○様が、遠距離投資を不思議に思われるのも、私にとっても、意外な反応ではありません。
私のアメリカの地元のパートナーたちも、「自分には、おまえのように、遠距離でいろいろやる自信はない」といって、地元以外で投資をしない方がほとんどです。
私も、相当苦労して、今の体制を確立しました。そんなに簡単に手を出す事ではありません。
不用意に、遠距離投資をして、今、後悔のほぞをかんでいる人の相談にも乗ったりしています。このように、危険はたくさんありますが、でも、遠距離投資は、綿密にやっていけば、やはり、可能だと思います。
私自身が守っているのは、
1)一都市に、最低、3件の物件を持つつもりではじめる(可能ならもっと)。
管理会社さんや取引先の方にとって、「リピートのお客さん」と認識していただける最低ラインだと思います。現地に投資を始めるときに、「一軒しか買わないけれど、人より安く、しかも、割のよい物件を紹介してください」といっても、現地の人の共感は得られません。私自身は、10年単位でそのエリアにコミットする気持ちを持って投資をします。
2)新しい都市に手を出すときは、小さい物件から。
最初は、必ず、何らかの手痛い目にあったりするので、イメージとしては、たとえば、投資目的の資金が500万あったら、そのうちの半額のみを使い、残りの半額は、トラブルシューティングのために持っておく、という形式ですね。それで、うまくいく体制に持っていってから、次の投資をする、という感じです。
私が知っている「失敗する」の例は、上のいずれかを守らないとき、大きな問題となります。
実は、こんな私自身、投資を新しいエリアではじめるときには、毎回、管理会社トラブルなどの失敗を、経験してきています。
しかし、投資をするうちに、上の二つをルールとするようになりましたので、失敗があっても、破壊的なレベルにはならず、体勢を立て直すことが出来ました。
このような形で、私は、何箇所かでの投資を成功させており、今は、大体つぼがわかってきましたが、それでも、今後、たとえばまったく新しいエリアに行ったときに、この二つを守らなければ、また、ひどい目にあう可能性は、あると思います。
逆に言うと、カルフォルニアのように、物件価格が高いエリアでは、1)や2)を守ることが、遠隔でなくても、難しく、投資家として必要な経験を充分つめない、そして、スグに失敗する、あるいは、一軒だけで、終わってしまい、うまくいっても、次にどうしたらよいかわからない、という方々の悩みをよく聞きます。
私自身が、守備範囲としているエリアでは、私の過去の苦労の分、お客様は、このような心配は、それほどなさらず【例えば、1軒しか買わなくても、私の投資や、他のお客様の投資とグループとして認識され、現地で、尊重してもらえるなど】、私の現地ネットワークを利用して、一人で投資を始めるよりも、ずっとスムーズに、投資を始めていただけると自負しております。
ただ、投資は、最終的には、自己責任でやっていただかなければいけません。
ですので、私は、「2,000万あります」といわれても、「では、スグ、全額使いましょう」とは絶対お願いせず、「まずは、小さい物件を紹介しますから、これをやってみて、気に入らなかったら、撤退するつもりでいてください。まずは、自分が、中山式の投資を気に入るか、試してみていただけませんか」と申し上げます。
このような形で、○○様にも、ご納得いただけ、お役に立てるようであれば、うれしいです。また、お話いたしましょう。
中山道子
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