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時事評論家・増田俊男氏、16億集め破たん…投資家告訴へ

今朝2008年1月24日の新聞で目に付いた、「海外投資」の失敗案件。紹介者が、日本国内では、出資法違反が取りざたされています。

16億といえば、私たちにとっては大きな金額ですが、ファンドの損失としては、極小なのでしょうね。多数の著書がある「時事評論家」が、自分の投資家としてのネームバリューを使って、グレーなお金の集め方をしたということです。

うまく資金が回れば、「新聞沙汰」にはなりませんが、どうしても、そんなに調子がよくばかりは、いかないんですよね。最近、よく、海外の小口の出資の話がありますが、こうしたことも、そのリスクのうちですね。


実は、私にも、時々、「海外ファンドの設立をしてみたいから、中山に高利回りの運用を任せたい」といったような、話を持ってくる方がおいでです。

身の丈にあっていない話しですし、法的な課題もたくさんありますから、きちんとした渉外弁護士への相談費用だけでも、100万単位になるはずの話で、私自身は、いつも、言下にお断りしています。

不思議なのは、私などにこういう話を持ってくる方々自体が、まったく、そうした知識などなさそうな、「フツーの人」なことがおおいこと。海外投資自体も、別段、知悉されているということもなく、、、

どこかで、「あなたもできる、海外ファンドを設立しよう」とでもいった本や情報が人気なのでしょうか?この、増田氏も、そんな本でも出しているとか、、、

細かい法律論が必要な案件や、挙句に、法廷での解決が必要になるような状況は、最終的に勝ったとしても、「ゴミ投資家」にとっては、「よいビジネス」とはなりえません。別の言い方をすると、こういう商品は、きちんと商品化するコストは、相当大きいはずだと思いますね。

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「時事評論家」の肩書で多数の著書がある増田俊男氏が、パラオ共和国に設立した銀行で高利で運用するとうたって日本人投資家から約16億円の資金を集め、その大半が償還期限後も返済できない状態になっていることがわかった。

 パラオの銀行は3年前に営業許可を取り消されていたが、増田氏は事実を公表せずに資金集めを続けていた。増田氏は、コーヒー園への投資名目などでも100億円を超える資金を募集。返金を求める計数十人の投資家とトラブルになっていた。うち数人が24日にも出資法違反容疑で増田氏を警視庁に告訴する。

 投資家の代理人によると、増田氏は2000年5月、パラオ国内に自らを会長とする「サンラ国際信託銀行」を設立。知人女性が社長を務める投資顧問会社「サンラ・ワールド」(東京都中央区)を事務局とする会員制投資クラブ(約800人)の会員に対し、金利10%以上をうたった定期預金をするよう勧誘したほか、銀行への出資も募り、金利や配当を支払っていた。

 しかし、サンラ国際信託銀行は05年1月に現地政府から許可を取り消されていた。また、同銀行からハワイの霊園管理会社に貸し付けられた約16億円が、回収困難になっていた。

 増田氏は、こうした経緯を明かしてこなかったが、インターネットなどで知った投資家たちが満期を控えた06年末に返金を請求。増田氏は資金が不足していることを認め、返済を先延ばしにしている。増田氏はパラオのゴルフ場開発への出資も勧めていたが、計画は頓挫。ハワイのコーヒー園所有を名目とした投資も配当が止まっている。

 投資家の代理人の弁護士は「増田氏は日本での銀行営業を認められておらず、不特定多数からの預かり金を禁じた出資法に違反する。不透明な資金集めを中止させるためにも警察に捜査してほしい」と告訴の理由を説明。増田氏の代理人弁護士は「銀行の件については事実確認をしないと答えられない」としている。

 増田氏は、「バブル再来」など20冊以上の著書がある。

(2008年1月24日03時08分 読売新聞)

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