投資における性差 男性的気質と女性的気質
この年齢になると、よい意味でも悪い意味でも、ビジネスで、異性を意識するというようなことは、ほとんど、なくなります。
また、昨今の日本では、女性であることが、ビジネスにとって、不利である、という意識自体も、必ずしも、持たなくてもよいようになっているのかもしれません。
ただ、統計を取れば、圧倒的な男性優位。私自身のお客さんも、男性のほうが多いです。
昔のように、「女だから、これこれは、できない」、「男だから、こうしなければいけない」ということは、いう必要がなくなっているのかなと思う反面、生物学的には、男性が子供を生めるようには永遠になりそうにありません(大汗)。
こうした生物学的な差異が、固体にとっては必ずしも意味はなくても、統計上は、社会的に、ある程度、意味をもってくるということは、否めません。
自分が女性らしいということは、まったくありませんが、私自身が、良きにつけ、悪しきにつけ、投資家としての自分の特徴だと思うのは、
地道なコツコツ型
大きな野望を持たない
というこの二つ。
やはり、自分には、一般的には、大胆、野心家といった男性起業家、投資家的なイメージの反対に対置される、女性的な傾向が顕著なのかな、と思います。
悪く言うと、マイペース嵩じて、無精の域にまで、達しています。私くらい、家にいるのが好きな人は、多分、ほかに、いないでしょう。その割には、家事はしないんですが、、、
ただ、女性でも、男性でも、「100%、【らしい】」ということは、ありませんね。
また、どんな状況においても、実際には、「女性的な感性が必要とされている場面」と「男性的な感性が役に立つ場面」があり、有能な人、感性の高い人というのは、実は、そうした特長を併せ持っているに違いありません。
そして、企業戦士の男性だって、実は、バランスをとりながら、もっと育児に参加したいと思っているに違いないのです。
すこし、図式的ですが、たとえば、不動産投資においては、
女性的特徴
キャッシュフロー型経営
長期安定保有戦略
大家さん志向
男性的特長
キャピタルゲイン型経営
短期転売戦略
マーケッターやデベロッパー、修理屋さん志向
といった対置は、「ありそう」な気がします。
性差には、日本より壁が低いアメリカでも、実際問題としては、管理会社は、女性が経営している率が多く、修理屋さん【短期転売のフィックスアップを行う人】は、男性の率が多いです。
どちらが、最終的に、人生のレースに勝利するか?
投資は、人との競争ではなく、自分自身を豊かにするためのものですから、ライバル心を燃やすことはありませんが、ウオーレン・バフェットのような地味なスタイルを持つ長期株式投資家の大成を見るにつけ、女性的気質というものの意味は、決して軽視するべきではないのではないかな、と思います。
まったく別の整理方法をすると、はっきり言って、キャッシュフロー戦略は、不況対策型戦略。これに対し、キャピタルゲイン戦略が成功するのは、好況のときのみです。
景気は、サイクルですから、不況が乗り越えられない投資家に、長期的な勝利は、ありえません。
たとえば、ドナルド・トランプのような、デベロッパー型の勝負師は、浮き沈みの激しい、そして、何度でも立ち直る、映画の中のボクサー、「ロッキー」のようなイメージ。
何度でも立ち上がることのできるトランプ氏は、まさに、「男の中の男」、アメリカ人がいう、「カウボーイ」に違いありませんが、銀行や機関投資家が、バフェット氏、トランプ氏のどちらに軍配を上げるかといえば、前者ではないかと思います。
私自身、自分の投資スタイルの長点は、
ストレスフリー
セミリタイアスタイルまたは兼業で行える
ことだと思います。
当面は、生活重視。「総収入を伸ばす」ことよりも、「時給を上げる」ことを、目標とし続けようと思います。効率の悪いプロジェクトには、いっさい、興味がありません。
ただ、こういう「女性的気質」を生かした投資スタイルにあっても、たとえば、「購入のタイミング」や「売却の決断」など、豪快さや決断力、リスク許容といった「男性的」な、特徴を、それなりのさじ加減で、兼ね備えていなければ、成功はおぼつかないことは、当然ですね。
その意味では、私は、新規マーケット開拓に貪欲であったことが、今の私を作っていることも、同時に、感じています。
*********