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円ローン 為替のマジック編

円ローンは、取得が困難ですが、大変意味のあるローンですので、審査が通る方には、強くお勧めします。しかし、理解するのが、本当に難しい商品でもあります、、、

この前、こんなことがありました。

カナダの物件を数軒お持ちのお客様が、別の銀行の融資から、円ローンへの融資借り換えを希望されました。

拝見すると、いずれも購入時から値上がりしており、今査定をしなおして、円ローンの借り換えに成功すると、お客様は、相当な現金のキャッシュアウトを手にされます。

すばらしい投資をされましたね、ということで融資借り換えを進めさせていただきましたが、お客様は、「為替が気に入らないので、借り換えは、まずは、1軒だけ」とおっしゃるのです。

そのとき、円のカナダドルに対するレートは、110円くらいでした。

そこで、まずは、一軒の借り換えを完了させました。

ところが、一回目の融資が取れた、その頃以降には、レートが、100円になったのです。

すると、「また、後二軒をリファイナンスします」というご連絡が、その後、2ヶ月たって、お客様のほうから、ありました。


ところが、ここで、予想外の展開に。


銀行のほうで、「借り換えをしたばかりの1軒目が、早々に、借り起こし比率割れを起こしているので、融資比率額が75%に戻るように、資金を注入してもらわないと、先に進めない」と言ってきたのです。


円は、高くなっているのに、、、


具体的には、このような状況なんですね。

計算を容易にするために、架空の数字を使いますが、例えば、お客様が、20万カナダドルの査定が取れた物件に融資をつけたとしたら、15万カナダドルが借り起こし出来ます。

しかし、カナダドルで借りているとカナダドルの金利を払わなければいけませんので、これを、借り起こしの日に、日本円換算するのですね。

ということで、例えば、その日、為替が、110円だったとすると、借り起こしの最終確定額は、1,650万円。

ところが、ここで、為替が1カナダドル100円になってしまうと、下のようなことが起こります。


当初購入価格 20万カナダドル@110円=2,200万
当初借り起こし額 15万カナダドル@110円=1,650万

現在のレートだと、


借り起こし額 1,650万@100円=16万5,000カナダドル

そして、16万5,000ドルと言うと、購入価格20万ドルからすると、80%を超えているんです!


そうです、借り換えをしてまだ2ヶ月しかたっていないので、物件価格がほとんど変わっていないとすると、この方は、貸付比率の本来の75%を大きく上回ってしまったことになるのです、、、


幸い、「2軒目、3軒目に十分、含み資産があるのであれば、査定をして借り換えにより引き出せる額から、その足りない分を穴埋めすることでOK」ということになり、現在、書類審査を続けているところです。

この方は、2、3軒目の借り換え時に、1万5,000カナダドル、現在の日本円で、150万くらいを、まず、1軒目に再投入する必要が出来てしまったんですね。


現在、円ローンの比率は、頭金30%となっている反面、この「マージンコール」(担保比率が問題であるという連絡)がくるのは、80%を超えたところ、85%くらいのところのようです。ですので、30%の頭金を投入される方は、問題に対面する確率はより少ないでしょう。

しかし、毎3ヵ月ごとの返済周期に、大体のロングの為替の動向を確認し、スイッチが適当かどうかを考えていくことも、必要かもしれません。

む、難しい!為替プレイ。

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