簡単に、「提携」「紹介」するものではありません
なんだか偉そうですが、そんなに簡単に、「提携」ってするものではないです。私は、提携話には慎重で、これは、多少苦労をしたことがある人なら同様だと思います。
上場企業同士とか、代々の地場産業同士などなら、話が別でしょうが、お互い、「ここ数年、起業中」「新しいプロジェクトでスピンオフ」といった話であれば、正直、「3年後に相手が、このエリアで、商売をやっている確率は、10%を切っているな」「この担当者が、この会社で、同じことをやっている確率は、低いな」と冷静に判断していかないと、いけないのです。
こんな妙な話をするのは、私にも、よく、「一緒にやってくれ」「手伝ってくれ」、「会ってください」という話があるから。
大体、アメリカ不動産投資関係で、「自分の案件を紹介してください」といったお話です。
はっきり言って、すべて、断っています。
私より、見栄えが良い方も、おいでです。立派なところにオフィスがあったり、アメリカでの経験が何十年もあったり。人を雇っている方も、当然いますし。
しかし、一見、「鳴り物入り」でこられる場合でも、すぐに、おかしなことになったりしている場合も多いんですよね。この2年間だけで見ても、私のやっていることと親和性の高いサービスを提供されているビジネスに、何社も、「けち」がついて、というか、「ぼろがはがれて」、それにより、「困っている方」の話をいろいろ聞くことになりました。
知り合いのコンサルタントさんが、そういう「紹介」をして、失敗をしてしまった、という話をされていました。投資募集のセミナーを主催してあげたのです。ご自分の大切なお客様に、「この方はよいですよ」「この商品は優れていると思います」というのですから、相当な確信がなければ、やってはいけないことです。
よく、アメリカのマーケティングコンサルタントの教えなどに、「あなたのお客さんに、メールを一本流して、エンドースメント(endorsement、推奨)するだけで、バックマージンががっぽがぽ!」なんて、ありますが、商売を地道にやられている方なら、「そんなに簡単に、よその商品を、大切なお客様に、推奨なんか、できるか」と考えるはず【特に投資については】。
一つ、身近にも、例が、あります。
私のラスベガスのレアルターさんは、最初、円ローンという商品に、正直、「半信半疑」だったようです。私の言っていることを、信用しないわけではなかったのですが、アメリカのいい加減な銀行融資などにも慣れていますし、「うまくいけばいいけれど」、、、状況を、見守る、という気持ちですね。
彼は、円ローンの枠を取得された私のお客さんに対しては、よい物件をゲットするため、最初から全力投球してくださいました。
もし、うまくいかなければ、自分がそれまで培ってきたデベロッパーとのパイプにケチがつくかもしれない状況でしたが、でも、彼に任せる、といってくださった私のお客様たちの利益を優先してくれたのです。
そして、数ヶ月がたち、、、、
私たちの案件は、すべて、私の言ったとおりのスケジュールで、クロージングにこぎつけることができました。もちろん、「山や谷」はありましたが、これは、どんな融資でも同じです。
実際のクロージングを何件も実現させたその中で、初めて、彼は、「とてもよい投資商品のようなので、中山さんの扱っている多通貨ローンを、今後、自分の知り合いや、既存のお客様に紹介していきたいですので、よろしくお願いします」といってきたのです。【注記:円ローンとしてでなく、多通貨ローンとしてなら、アメリカ人をはじめ、世界中の方が、このローンを使用できるので、変動金利やスイッチ機能に納得できれば、金利のみオプションを行使することは、大きな魅力となりうる】
彼が、こういう態度を取ってきたことは、私自身が、彼の立場からしたら当然だと思うことですし、私も、「お客様の大切さ」を知っていますから、彼に、「融資をやらせていただきたいので、ぜひ、お客様を紹介してください。私のほうは、何人もお客さんを紹介したでしょう」とは、一度も言ったことはありません。
むしろ、慎重さとダイナミズムを兼ね合わせた彼のビジネスのやり方に、「やはり、彼は、きちんとした人だ。こうした、referral【紹介】でも、過去に苦労をした経験が多分あって、それで、現在がある人なんだ。周りの人を、本当に大切にする人だ。」と私自身、さらに、好感を、持ちました。
信頼関係は、一夜にしては、培われません。そして、紹介する側も、薦める商品自体についての知識を培うのに、本来、相当な時間や労力を払う必要があるものなのです。
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