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聞けば教える、聞く前に教える、のが普通?

日本人というのは、おとなしいのでしょうか。そのおとなしさには、制度の運営体制への共同体的な信頼があるように思います。「黙っていれば、悪いようにはしないだろう」という、、、

最近、「モンスターなんとか」の人々が増えている、というのは、制度の運営体制への信頼自体が揺らぎ始めているのかもなんて、思ったりもします。「黙っていれば、どんどん、馬鹿にされるかも、、、」これは、日本人から見たら、本来、外国人の発想です。

ただ、もともと、権利主張が苦手だったので、冷静に指摘をすることができず、「爆発してしまう」場合もあるのかな、なんて、、、

アメリカ人などの外国人が、黙っていないのは、「黙っていると、ろくなことがない」カルチャーで育っているから。

「私は」
「これが」
「ほしいのです」

「あうんの呼吸」なんて、家族内でも、ありません。

夫婦どころか、血のつながった【なんていう言い方は、最近は養子縁組をされる開かれた家族との関係で、問題になる言い方のような気もしますが】親子だって、毎日、朝出かけるときとか、電話口で、I love youなんて、言い合ってますもん。毎日かい。はあ、、、

それで、なんで、こんなカルチャー論になっているかというと、こういう「常識が逆」という状況は、不動産投資にも、当てはまるからです。

権利を行使するのは、自分です。

「こんな権利が、あなたにはあるのよ」
「これを行使するには、こうしてね」
「がんばってね。あなたなら大丈夫よ」

契約の相手方から、こんな対応を、してもらえるわけはありません。契約書にサインをするとき、自分にとって一番大事なところに、ハイライトなんか、ついていませんね。

その結果、初級の投資家というのは、

 □重要事項を認識せず、進めてしまい、失敗
 □重要事項が説明をされず、ことが進むことが、ストレスに

といった結果に。

初級の投資家というのは、どうしても、無我夢中。

周りを見渡す余裕がなく、自分の行動が、アメリカ的な常識から見ると、そういう「待ち/甘えの姿勢」「他者依存モード」に陥っているのだ、ということが、見えにくいのです。

制度的に言うと、日本では、不動産取引を行うに当たり、重要事項説明が、自分の不動産屋さんから、行われることが決まっていますが【それについては、例えば、こちらのサイトを参照】、そんなのは、アメリカでは、レアルター=不動産屋さんの仕事に入っていないのです。

アメリカのレアルターさんに、物件や、契約書の細かい部分を説明してくださいなんていったら、「自分は弁護士ではないので法律文書の説明はできない」「物件についての具体的な状況説明は、物件検査業者にレポートをもらい、そっちにしてもらってください」「名義についての説明は、権原瑕疵保険業者の書式を読みなさい」と、なることでしょう。

まあ、制度が、大きく違うので、「日本人投資家って、とにかく、甘い!」とだけ切り捨てるのも、ちょっと、「違う」ような感じなんですよね。


こういう経験は、私自身が、ずいぶん、してきました。素人は、何がなんだか、わからないのですね。

こういう状況を打開するのは、容易ではありません。

 ■準備や予習、事前の情報収集により、アメリカの事情理解に努める
 ■余裕を持って事に当たれる時期を選ぶ
 
といった、一般的な指針しか、ないのです。より、本格的なやり方としては、

 ■英語のわかる人にお金を払って契約書や各種レポートを読んでもらう

のも、一案。最近は、司法書士の先生などが、「契約書を翻訳します、コメントします」なんていうサービスを、している場合があります。もし、そういう方が、不動産に明るいようであれば、割高と思っても、最初の1軒目くらいは、そういうサービスを使ってみるというのも、手かもしれません。

ただし、それにも、問題があります。

「どの人なら、よいアドバイスをくれるか、不動産についての知識を正確に持っているか」を見極めるのは、なかなか、難しいということ。事実、あらゆる州の慣行に通暁している人なんて、いないでしょう。せいぜい、ハワイ、カルフォルニアではないでしょうか。

また、「通常、そこまでの時間の余裕が、なかったりすること」。クロージングの書類が来て、「明日、締結」なんていっているときに、「じゃあ、2週間かけて翻訳してもらいます」なんていう場合じゃ、ないんですよね、、、

知るべきすべてを、事前に承知して投資に当たる。それも、正直なところ、なかなか、現実には、難しいのでありました。

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