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良い不動産屋さんの見分け方 その1

よい不動産屋さんの見つけ方って難しいですね。それが効率的にできるようになっているころには、投資も、中級者になっているでしょう。

しかし、それで終わっては、話が早すぎるので、ここでは、いくつか、アメリカの不動産屋さんについて、思うところを、指摘してみましょう。

まず、ひとつの鉄則は、「大手不動産会社に勤務していることが、即、実績とはいえない」こと。

日本だったら、大手の不動産仲介会社に勤務している人なら、それなりに社員教育もしているだろうし、その人のバックには、組織のチームワークを期待してしまえそう。

それに対し、アメリカでは、名前の聞いたことのある会社であっても、レアルターを採用するときは、すべて、フルコミッションのため、日本で考えるような社員教育やバックアップ体制があるわけではありません。

さらに、大手はコミッションシェアの%が、不利なので、実力があるレアルターは、大体、大手を離れ、小さい目の会社に属したり、自分自身がブローカーライセンスを取得したりして、自分の取り分を最大化する戦略をとります。

ですので、「全国展開している会社、一部上場企業の人に頼もう」は、アメリカでは、通用しないんですね。


本来は、やはり、まず、売買実績です。

ライセンスはあるけど、実際には、年間、売上高や売り上げ件数は、少ない、という人は、やはり、「やり手」ではないでしょう。ただ、その反面、これも、アシスタントなどを多数使ったりして、マーケッティングがうまく、売り上げ件数だけを増やしている人なんかもいたりして、そういう人は、一つ一つの取引を大切にしてくれないので、売上高自体が大きいというのも、絶対視はできません。

有益な情報を発信しているウエブサイトやブログを持っている人、本を書いているような人は、人となりやノウハウを見ることができますので、それもとてもよいポイントですが、但し、ブログを立ち上げるだけなら、能力というより、文章を書く手間を惜しまなければ、誰でもできるんですよね。読んでみて、そのレアルターさんの実績などについて、あまりはっきりわからないようだと、失礼ながら、それほど、役に立つとは、限りません。

そして、営業をする必要のない人【口コミで満員御礼な人】は、逆に、そんなことは、まったくしていなかったりもするのも、面白いところです。

ほかにも、経験や知識のある不動産屋さんに出会う機会を求める場合、

Do you own a home?〔あなたは、自分の持ち家を持っていますか?〕
Are you an investor yourself?〔あなたも、不動産投資をやっていますか?〕

といった質問も、良いかもしれません。

実際に物件を持っている人でないと、わからない苦労って、たくさんあります。初級の仲介の人って、下手をすると、税金や保険、簡単な修理についての知識が、いちいち、あやふやだったりします。

ただ、ここでも、日本の不動産屋さん同様、敏腕でも、自分が投資をできていない、持ち家が買えていない人も、いたりします。ああ複雑。


最後に、実住希望者と投資希望者の嗜好の差というのは、相当なものがあります。

アメリカ人の実住案件しか手がけていないレアルターさんには、海外在住者は、投資案件は、相談しないほうがよいです。

Do you have a lot of out of town clients?〔遠距離のお客さんはたくさんおいでですか?〕
Do you have experience working with international investors?〔外国人の投資家さんとのお付き合いは多いですか?〕

といった質問が、よい判別基準となるでしょう。

どこが違いかというと、たとえば、実住案件専門のレアルターさんは、契約締結日に、お客さんが、タイトルカンパニーに実際に行って鍵を受け取ることを通常期待しており、契約書の締結が終わった段階では、自分の仕事はほとんど終わったと思っている確率が高いでしょう。

それに対し、遠距離の投資家の場合は、アメリカの不動産取引一般にとにかく不案内な上、場合によれば、不在のまま、物件の売買契約を締結する必要があります。

そうすると、現地サイドが、契約締結の段取りをがっちりコーディネートする他、契約締結後に、家の鍵を受け取った後も、新オーナーのお手伝いをしてあげる必要があるかもしれません。

軽度な家の清掃や修理。冷蔵庫など備品の購入や搬入手配、賃貸客付けのために必要で、内見に必須となる、電気や水道などの手配などは、本来、レアルターのコミッションのうちとはいえないのですが、、、

それでも、遠距離投資家に慣れている不動産屋さんだったら、物件を買う前から、こういう手順が生じることを承知しており、場合により、そういう事情をよく掌握していないお客さんに対しても、事前説明をしてあげたり、フォローをしてあげたりするものです。

その場合、好意やサービスの一環で、これらのことを、すべて、無料でやってくれる人もいるかもしれませんが、本来は、別料金を請求されても、おかしくありません。また、遠距離投資家になれている管理会社を、紹介してきて、管理会社が、こうした手配を、やはり、有料で、する場合もありうるでしょう。いずれにせよ、事前説明をする必要があるということを、承知しているレアルターさんと付き合わないと、新規オーナーは、決済後の思いがけない小さなトラブルの数々に、「決済までは楽だったのに、、、」と頭を抱えないとは限らないのです。

ハワイの日本人レアルターさんは、多く、こういう点、「日本人のお客さんは、管理まで含めて丸抱えしてあげないと」と承知しているので、そうした、日本人とのお付き合いで、実績があり、信用があるレアルターさんにお願いすれば、いろいろ、スムーズに行きます。

それに対し、ほかのエリアの日本人レアルターさんは、在米の日本人がメインの顧客層であることが一般的。カルフォルニアであっても、日本からの遠距離投資家の投資比率は、ハワイとは比べ物にならないくらい低いような印象です。

事情がわからない外国人遠距離投資家というのは、このように、そうしたタイプの顧客層になれた現地のパートナーの協力がないかぎり、投資を成功させることができません。

よいパートナー選びには、慎重になることのほか、いったん「この人に任せる」と決めたら、以上のような、面倒なことを一手に引き受けてもらうことになる地元のパートナーを大切にし、その人のtime and laborを、当たり前だと思わないこと。

もちろん、不動産屋さんの労力は、売買のときに、コミッションという形で、compensationされるわけですが、上に述べたように、狭義には、購入後のフォローは、まったく、「当たり前」ではないのです。しかも、仲介手数料は、物件価格で決まるのであって、お客さんにかける手間には正比例しません。

こういう中、あなたが、「よい不動産屋さんとの付き合い」を求めているのと同様に、

よい不動産屋さんは、「よいお客さんとの出会い」を求めているもの。

それは、別段、単に、高いものを買ってくれる人とか、そういうことばかりでは、必ずしもなく【これの勝負だと、私たち、ミニ投資家は、必ず、玉砕ですよ!爆】、「このお客さんは大事にしてあげたいなあ」と思ってもらえないと、自分自身が損をすると思うのです。

本当に有能で売れっ子の業者さんだったら、心のうちでは、「あなたこそ、私の客にふさわしいですか」くらいの判断をシビアにしてくるかもしれません。私の知っている有能なレアルターさんの中には、「自分からは売り込みはしない」と決めているタイプの人もいるくらいです。

こういうとき、ビジネスは、本来、対等なのですから、「こっちが客だから」「客に手間ヒマかけるのは当然だろう」といった「おブス」な態度では、最終的には、自分自身が、損をしていることに、気がつきすらしないで、ことが終わってしまう可能性アリです。


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