市場動向は、依然、不透明 ベガス【and EVERYWHERE ELSE】編
ラスベガスは、2008年5月の調査では、2007年の5月時と比べ、全国1位の28%下落を経験し、数多くあるダメダメ都市(カルフォルニア州ストックトン、フロリダ州マイアミ、ミシガン州デトロイト、etc、etc)の中でも、この点については、1位の栄冠に輝いています。
記事は、こちらから。
ただ、10年スパンで見ると、実は、物件価格は、依然、2倍になった勘定で、ちょうど全米平均とほぼ一致しています(Zillow調査)。
年次でいうと、これは、年率6.9%の平均上昇率(全米平均は、6.7%)だそうで、依然、物価上昇率を負かす投資となりました【同時期、米国は、3.9%程度、日本は、3.55%程度】。
ちなみに、大雑把ではありますが、為替の動向は、この期間、大雑把には、ドル安傾向が、ある感じですが、決定的凋落とも言えず、個別エントリー時期にどうだったか、による感じですね。
2002年にアメリカが不動産バブル絶頂期だったときは、ドルは、めちゃくちゃ高くつきました。今後も、為替市場感情【そう、市場は、最終的には、感情によって動くので、その動向を、確定的に分析することはができるとは思えません】は、強いものになびき続けるのでしょうか【ヤフー!ファイナンスより】。
ところで、ベガスというのは、2000年までは、何の材料もないような、一地方都市でした。今後の動向的には、現在の人口増を反映し、「全国平均並み」という過去10年のパフォーマンス記録は、大きく、打ち負かしてもらいたいものです。
同期間、ハワイは、125%。カルフォルニアは、111%増を記録していました。
さて、ベガスの話に戻ると、市場自体は、この状態に、反応し、物件購入件数は、2005年、2006年のスランプ年を大きく上回るものとなった、ということです。こちらから。
おお、頼もしい、一直線に急上昇する、矢印【爆笑】。
ここで、28万ドルの一軒家が平均と出ていますが、この家を、頭金20%投入し購入する場合の融資額は、22万4,000ドル。固定金利6%、30年で、元本均等返済型のローンを選択するときの返済額は、月額1,340ドルで、家賃収入で投資をする投資家にとっては、大きく、マイナスキャッシュフローになりますね。【頭金を4割投入すれば、返済額が、1,007ドルになるので、とんとんに持っていけるかもしれません】
そう考えると、現在物件を購入しているのは、現金買いの投資家や、むしろ、きちんと頭金や収入を持っている実住者がメインなのでしょう【もちろん、歴史上初めての対米強気為替頼みのカナダ人など外国人投資家も存在します】。
但し、家賃のほうが、安いわけですから、みんな、「将来への投資」。この傾向自体は歓迎ですが、今、20%程度の頭金で、物件を買っている人の中からも、返済に詰まる人が、出てこないとも限りません。
さらに、ビッグピクチャー【大雑把な話、レベルの上の話】の話をすると、米国議会は、政府による7,000億ドル救済案【金融機関の不良債権買取】に原則OKを出し、市場は、様子を見ながらも、これを、好意的に受け止めたとのこと。
こんな中、私自身のポリシーは、
Business as usual.
【平常心】
です。
円ローンをご紹介したお客様は、家賃収入で、圧倒的キャッシュフロー優位に立ち、毎月の返済額は、4万円といった、ポケットマネーの額。アメリカ人が、ここ2年で、経済が反転するか、3年かかるか、といった、私には楽観的に見える議論に時間を費やしている間も、私たちは、sit back and watch【冷静に観戦】です。
すでに、皆さん、「買って下がり、そこから【だが、実際には、最終的なリターンがどうなるかは、最後まで、わからない】」だということは、ご承知の上。投資信託や、日本の不動産、株式投資のほうがよければ、そうされています。
初級投資家や不動産屋さんは、不動産で生計を立てている人間に、こんなこと、言われたくないかもしれませんね。
Welcome to the real world.
【現実の、不完全な社会へ、ようこそ!】
*********