やっぱり高いカルフォルニア まだまだ、下がってもいいんじゃない?
私の承知している限り、日本人が一番すきなのが、ハワイ。10人いたら、「事情や懐が許せば、ハワイに別荘を持ってもいいなと思う人」と聞けば、多分、8人が、挙手するのではないでしょうか?少なくとも、「アメリカ不動産投資」を銘打つ私のセミナーにいらっしゃる方の中の比率は、そんな感じがします。
だいぶ劣るものの、実際にすむなら、「やっぱり、ステキだよね」と思われているのが、きゃるふぉーるにあ。
サンフランシスコ、サンディエゴ、ロサンゼルスはトーランス。
私のおばも、昔、ランチョ・パロス・ベルデスに住んでいましたが、空港に近いのに、歩いて浜辺にいける極上ロケーション。当時、アメリカのことなど何も知らない私に、「ここらへんは、日本人や韓国人などのアジア人が多いのよ」と教えてくれましたっけ。
ただ、実は、円ローンのご用命をいただく場合でも、「ハワイ希望者」は、リサーチ万全なのですが、「カルフォルに欲しいんです」とおっしゃる方は、融資枠を取得してから、「その高さ」を始めて認識、結局、どうしてもハードルが越せないことも、多く、仮融資決定をとった後にも、「今回は、あきらめます」といったお便りを頂戴したりもします。
これは、日本語の不動産情報が、ぐっと減るからでしょうね。
カルフォルニアの日本人レアルターさんも、ビザありの現地の方のお世話のほうが圧倒的で、ハワイのレアルターさんと異なり、円ローンのことは、あまりご存知ありません。
そんな中、将来の米国進出を夢見て、まずは、別荘用に、1,200スクエアフィートほどの2ベッドルームのコンドミニアム購入に踏み切られたTさんご夫妻の意気込みには、並々ならぬものがあります。
私自身、カルフォルニアのことは、あまり知らないので、Tさんが、現地レアルターさんとショッピングされた物件の融資サポートに回っているだけですが、エリア的にベストロケーションなのに、28万ドルと、格安なのには、びっくり。
建物自体も、華やかではありませんが、感じがよく、古めですが、管理組合のメンテも行き届いている様子。ただ、ゲート(セキュリティ門扉)は、形ばかりで、脇からするっと、出入りできてしまうんだそうです(笑)。大通りに面しており、便利そうですね。
カルフォルニアに興味のあるほかの方の相談もあったので、ちょっと調べたところ、
物件価格28万ドル
賃貸家賃相場 1.700から1,800ドル
表面利回り 7.28%【1,700ドル計算で】
と驚異的。
税金は、現在、割高の過去の取引価格に基づく評価で算出されているので、4,200ドル程度ですが、購入後、多分、下がるでしょう。税金現状間々としても、
税金 4,200ドル
管理組合費 月額280ドル
で、不在オーナーが、管理費10%を払って、貸しに出したとしたら、円ローンでの7割借り起こしで、以下のような相当のキャッシュフローがゲットできることがわかりました。
月額収支表
家賃1,700ドル【内輪目見積もり】
管理費170ドル
管理組合費280ドル【ネット売買情報で見たので不正確かも】
税金350ドル【現状で大目計算】
保険40ドル【いい加減な算出です】
円ローン返済額430ドル【ここらへんは為替の変動に大きく依存します】
=修理なし、満室時、毎月のプラスキャッシュフローは、470ドルくらい??
この計算表は、いい加減ですが、多少、誤解があるにせよ、プラス数百ドルになることは間違いないでしょう。カルフォルニア投資家のイメージからすると、驚異的といっていい数字だと思います。
それなら、私たちがやっているネバダ投資より、メジャーなカルフォルニア、ロサンゼルス郡のほうが、今は、お買い得物件があるのかしら?
さらに聞き合わせ、catch【罠】がなんだかわかりました。
この物件は、管理組合【home owner's association】が、賃貸比率に、制限を課しているのです。
理由は、例によって、資産の保全。
賃貸人の比率が高まると、コンドミニアムのランクが下がり、「荒れてしまう」ので、こういった制度を導入し、実住同士のコミュニティを促進しているのですが、その結果、この物件は、「買っても、貸せない」のです。
仕組み的には、購入後、「賃貸希望のウエイティングリスト」に名前を載せ、順番が回ってきたら、賃貸に出せるようになっている。
しかし、どうやら、一般には、こういう規則がある場合、同じ賃借人が、翌年、契約を更新してくれるなら、そのまま、引き続き、賃貸に出しておけるが、一般的な契約期間である1年間が満了したときに賃借人が出て行ってしまったら、次のウエイトリストの部屋に、枠を回さなければいけないので、自分は、しばらくは、賃借は、お預けになり、また、ウエイティングリストの最後尾に回る、、、
このコンドミニアムの管理組合の具体的な規則詳細は私の関知するところではありませんが、それなら、相場の1,800ドルではなく、「家賃1,000ドルの契約でいいから、5年、10年と、毎年、更新してくれる人を確保して枠を譲らない」といった必死の攻防があっても、おかしくはないですよね。
実質的に、このコンドミニアムには、本当の投資家は、手が出せないのです。
事実、MLSを見ると、同ランクの価格で、何部屋も、売りに出ています。在庫多数なのですね。他方、賃貸専門サイトなどいくら調べても、このコンプレックスの情報は皆無。過去にも、賃貸に出たような形跡が、あまりないのです【MLSできちんと調べたわけではありません】。
こういう制限があるゆえに、投資家は、マイナスキャッシュフローを覚悟しなくてはならず、購入が進まない。そのため、物件価格は安めに抑えられており、実質的な用途制限があるので、景気が良くなっても、エリアにふさわしい、値戻りは難しいかも、、、
周りには、同ランクの値段の物件は、余りありません。つまり、家賃は、同ランクですが、購入価格は、もっと高いのです。ご予算30万ドルだと、「これが最善のオプション」。
Tさんも、こうした欠点は、承知の上、「エリア」を選ばれました。環境自体は、確かに、最高です。Tさん、まずは、おめでとうございます。
しかし、円ローン【2008年9月11日以前までの条件】をもってしても、難攻不落な、南カルフォルニア。この物件も、結局、なんだかんだいって、最盛期から、30%程度しか下がっていません。
私のお客さんが、この6日、2万5,000ドルで決済したデトロイトの物件なんか、去年の売却歴は、10万5,000ドルだったのに、、、【爆笑】
CAは、もうしばらく、不況、やってなさい。
あ、どうせ、アメリカ全土が、しばらく、「不況やってる」んでした。
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