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魔のシーズン、クリスマス 家賃編

'Tis the time to be merry【歓びの時来たれり】とは、歌の文句で、大人になると、この時期というのは、頭を悩ますシーズンに早変わりします。

クリスマス、お歳暮、お年賀、お年玉。出費に続く出費で、「今年は、不況で、正月が迎えられない」といった悲痛な声が日本でも聞かれているのかもしれません。

アメリカでも、事情は、ご同様。

サンクスギビングでまず思い至るのは、「高い、混雑している」飛行機と飛行場。家族の元に駆けつけるのにかけるコストって並大抵じゃないんじゃないでしょうか。

それに引き続いて、クリスマス。子供や夫婦間など、プレゼントをあげなければいけないのですが、日本の子供以上に、アメリカの子供は、spoil【甘やかされている】されていて、平気で、100ドル単位のスニーカーや洋服などがやり取りされており、向こうにいたときには、付き合いで、100ドル札がどんどん消えていくのには、閉口しました。

それで、魔のシーズン。

実は、不動産オーナーにとっては、そのインパクトは、自分の周りの子供へのお小遣いどころではありません。


テナントさんが、やばい時期なのです。


出費がかさむのは、こちらだけではないのですね。

きちんとしたワーキングクラスでも、苦しいはずのこの時期、私たちが対象とするランクの方々は、


家賃か、クリスマスか


状態。

管理会社さんにとっては、回収が一年のうちでもっとも困難になる、魔のシーズンなのです。

場合により、「一部、払うから、返済は、こういう約束【payment plan】で」といった契約外交渉も可能です。こういう場合、オーナー様は、「あれ?チェックの額が、小さいぞ」という、家賃部分支払い攻撃【partial payment】が、フツーにありえます。こういう場合は、管理明細に、partial payment とか、tenant owes $150.00、といった表記がありますので、確認してみてください。

2月が、税金還付のシーズンなので、この時期までに返済が追いつく【catch up】できる場合も多いのですが、そこは、特に、管理会社さんの腕が問われるところでもあります。

夜討ち、朝駆け、手紙に電話。「まあ、そもそも、デトロイトって言うのは、テナントさんによっては、同じ親戚が数カ月おきに、何度も死んだりするところだからね、、、」とは、管理会社さんの弁。日本で、家賃や債権回収に携われる方も、同様の悩みに対面されているかと思います。

敷金【security deposit】を、家賃のかわりに差し出すことは、通常、契約で、禁止しています。これをしてしまうと、ダメージに対する補償の担保がなくなってしまうからです。

なので、テナント側が提示した payment plan を守れなければ、敷金を使い切る前に、早急に、強制退去手続きに入ることになります。日本のように、信頼関係破壊理論云々ではなく、当初の賃貸借契約がドライに執行できます。

最初から返済計画を拒否してもいいのですが、遅れをcatch upできる可能性がある人を追い立てるのも、行き過ぎであるし、こちらも、再入居にあせることになるので、そこら辺は、個別交渉、管理会社のさじ加減なのですが、こうした契約外交渉に応じた場合でも、そうした事実は、立ち退き請求の裁判で家主不利には働かず、裁判では、結局契約を履行したかどうかだけに基づき、判決が下されます。

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