融資付けについて 積み立て貯金編
去年は、融資額でいうと、4億円近いビジネスを融資銀行にもたらすことができた私ですが、2009年の今年は、対米の融資付け件数は、さすがに減りそうです。
これは、融資条件が、現在、対米の場合、カルフォルニアやフロリダ、ネバダなどの「バブルエリア」と認定されたエリアでは、融資比率50%、ニューヨーク州やハワイ州などのその他のエリアでも、60%と、条件が大変悪くなっていることが一番大きいです。
かわって、依然、融資比率が70%のオーストラリアの案件や、アメリカでも、過去に蓄積してあったエクイティが大きい、リファイナンスものを経験させていただくなど、融資申請者様プロフィールは多様化していますが、困るのが、やはり、金融緊縮。
これまでにも、融資のここ数年の流れを振り返ってみましたが、
2007年年頭の条件
◇融資比率75%
◇金利2%未満
◇最低融資額7万米ドルから
◇融資条件きわめて緩し
で、頭金の貯蓄など見せなくても、1億くらいの融資枠取得は、それなりの所得があれば、当然でした。
それに対し、条件は、どんどん悪化し、
2009年年頭現在
◇融資比率70%、対米は50から60%
◇最新条件だと、円ローンでも金利は、4%に迫る
◇最低融資額15万米ドル、対米は、最低購入価格が40万ドル
◇融資条件きわめて厳しい
と、「同じ商品?」と突っ込みたくなるほど。
こういうご時世、初級、弱小投資家は、融資に奔走し、プライドを傷つけられた上に、時間を無駄にして終わりがちです。
不精な私なんかは、「これは、サイクルで、現在の融資拒否は、私たちのせいではありません。どうせNOという銀行に頭を下げるくらいなら、家で寝ていたほうがましではないですか?向こうこそ、懐事情が厳しいだけですからね」といいたい位です。イマドキ最強の投資計画は、当然、現金。誰にも頭を下げることなく、逆に、交渉上、大きなレバレッジ力を得ることが可能です。
まあ、融資付けや物件の見方の研究を、今しておくことも、勉強になるといえば、なると思いますが、、、
当然、「そんなわけにはいかないよ。自分にとっての今だからね」、「別荘を買うのよ、ライフスタイルに投資するのよ」、「自分の判断では、今がおいしいんだ!今こそレバレッジかけておくんだよ」という方が、融資をお求めになります。
いえ、皆様、おっしゃるとおりです。
ひとついえることは、今、融資条件が最悪なので、今ローンを組める方は、今後ずっと、気持ちに余裕のある立場に立てるでしょう。
また、元本もあわせての返済か、金利のみ返済かといった一部の条件は、リファイナンスではなく、融資条件緩和に伴い、小額の申請フィーで、条件を変更させるようネゴできますので、「永遠に、リファイナンスか繰り上げ返済しない限り、この悪条件なんだ」ということは、必ずしもありません。
ということで、こういう場合、私の融資付けをしている銀行が、最近気にしていることを箇条書きにしてみると、、、
■「貯金は、いくらか」
2007年段階と異なり、高収入だけでは、融資枠が出ません。「そんなに持っていれば、ローン必要ないんじゃ」的な方でないと、金利のみオプションが出にくいです。
■「長期計画は、どうなっているか」
退職が何歳の予定か、その段階で、元本を返済できるのか、その手当ては、できているのか。30台の方でも、30年ローンを出すのを嫌がるようになりました。
貯蓄額については、「借りる必要がないくらいまでためる」のは、さすがにすぐには無理ですので、二番目の、ポイントについて、見てみましょう。
こっちのほうは、計画性や堅実性を見ているように思います。
ぶっちゃけいうと、長期積み立て。小額でもないよりましなようですし、意味のある金額を自動引き落としにしていたりすると、「リタイヤ後の元本返済計画」として認めやすいようなのです。土壇場の加入でも、やらないよりよい場合があるよう。年金型の商品もよいかもしれません。
(とはいっても、こうした商品は、相当利回りが悪くない限り、イマドキ、パフォーマンス、どうなの、今、加入できるかあ???という感じで、別の問題がありそうですが、、、)
さらに、「手に職」がある方の場合(通常、専門職)は、「何歳まででも働かれるそうです。」といった口ぞえが、結構功を奏します。
バブル期には、そんなこと、気にしなかったくせに、、、
一般のサラリーマン様の場合、会社で、退職金の積み立て額が、わかりやすい形で明細として出ている場合、同様に有利なことがあります。そうでない場合、大概の日本の会社に、退職金規定があると思いますので、可能であれば、それをdocumentationしてもらえる方法を、考えていただけると、ありがたいです。
例えば、「この人は、元本返済能力があるから、金利のみ返済OKにしよう」としてもらえれば、元本返済相当額は、貯蓄でき、良好な投資案件でしたら、70歳になるまでに、エクイティが自然にたまるでしょうから、すごく有利になります。
反面、「この人は、手元不如意だから、元本も均等返済にさせよう。しかも、退職規定が、65歳なら、70までではなく、65歳までに返済を求めよう」とされてしまうと、二件目取得計画に、大きな支障をきたします。
副業的なビジネスによる意味のある収入がある方の場合は、それをきちんとアピールすると、毎月の返済額(=融資額)が多めに認定されますし、、、。
海外の銀行なので、日本の銀行のように、日々の通帳の出し入れから、性格を読みとったりはしませんが、今こそ、プロデュース能力、プレゼンテーション能力が、大きく求められているようです。
こうした点を、効果的に助言するのも、私の役割です。
どんなケースでも、期待通りに、うまく進行させられるとはいえませんが、銀行への申し送りには、まず、資料をできるだけいただいてから、相当気をつけながら、最善のプレゼンテーションをするように、努力しています。
現在、基本書類を頂戴してから、しばらく、時間がかかる場合は、こうした事情です。
1年前には、基本書類を見れば、大体仮融資決定の内容は、予想がつきましたが、今は、日々、融資条件が悪化したり、案件ごとだったりするので、大体、申請窓口の担当者に内々に、最新融資基準についての心証をとって見て、その上で、お客様に、再度、「こんな資料も、追加で、出してもらえないでしょうか?」といったお願いをして見たりすることが、多いのです。
そう伺っても、お客様から、「ありません」といわれてしまうこともありますし、いずれにせよ、基本条件を大きく変えることは、難しいですが、こういうケアを払っておくことで、ちょっとした勝利(譲歩等)を勝ち取る確率を高められます。
最後に、元本も返済が要求されてしまう場合は、「65歳返済か」、「70歳返済か」で、毎月の返済額が大きく変わりますので、頭の中だけでもいいから、「65歳以降の稼ぎ方」を、想定問答していただいておくと、心証、よくできるかもです(爆笑)。
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