この前、びっくりしたこと 信用調査編
世の中はセキュリティ対策ばやり。日本人からすると、仕事振りがだらしなくみえるアメリカですが、例によって、こちらのエリアでも、システム自体は、世界一(多分)。
この前は、しばらく侮っていたある金融機関のセキュリティチェックに、びっくりするということがありました。
アメリカのその金融機関は、私は、実は、ほとんど意味のある活動はしていないのですが、ここ10年といったスパンでホールディングしています(確か)。
ところが、その間に、一度もセキュリティー関係のチェックをされたことがなく、また、パスワードリセットも聞いてきません。
大丈夫かな?
とずっと思っていましたが、、、
そんなある日、突然、山が動きました。
なんと、この金融機関で、「お前にチェックをかけるぞ」というスクリーンが、、、
「別にいいぜ。It's about time(そろそろやるべき頃だったよね)」なんて思いながら、質問に回答しはじめましたが、その内容が、予想だにしない、近年まれに見るextensive background searchになっていたのです!
細かいことは忘れましたが、「お母さんの結婚前の姓」、「昔通った学校」どころか、過去にアメリカで居住していた住所を、いくつもリストアップし、三択問題で、
「あなたは、以下の住所に居住していたことがありますか?」
1)123 Abc Street, ND
2)231 Abc Street, CA
3)231 Abc Street, NY
といった引っ掛け問題がずらずら。私の住所を、10年以上さかのぼって数箇所提示してきたので、「こりゃ、クレジットチェック(与信調査)したんだ」とびっくり。
私は、この金融機関ではローン申請書類を提出したことはなく、クレジットカードも、デビットカードについているビザ以外には、もらったことがありません。
通常、クレジットチェックは、具体的な承認がないといけないのですが、口座開設やデビットカード発行時にでも、「必要があれば、勝手に与信調査するからね」とでもいったfine print(約款細則などのこと。細かい字で書いてあること)が、あったのでしょうか。あったのでしょうね、、、
最近のアメリカでは、自分自身で設定しなければいけないセキュリティークエスチョンも、一般に、巧妙化していて、「通った高校の名前」、「ペットの名前」どころか、
What is the first name of your first boyfriend or girlfriend?
あなたの最初の彼氏または彼女のファーストネームは?
とか、
What is the name of your favorite high school teacher?
あなたがハイスクールで一番好きだった先生の名前は?
など、めちゃくちゃソフトで、にわかには調べがつかないような情報を要求します。(まあそれが、趣旨ですよね)
というか、レベルが、高すぎて、自分自身、答えられるか、わからない質問がずらずら、、、大汗
某金融機関のセキュリティーチェックを無事潜り抜け、「あなたは、あなたですね」と了承が受けられたときには、こっちは、汗だく。住所によっては、他人の家に居候をしていた時に、その場の割引がほしくて、Macy's Card(デパートのクレジットカード)に申し込んだことがきっかけで、与信情報に残ってしまったような住所まであるんだもん、、、赤恥です。
大学院の寮の住所も、完全にブラックアウトしてた情報。逆にあたって、こっちがびっくり。
それでも、こういった情報、アメリカでは、正確に、詳細に、与信に残っており、40過ぎた私に、今後も、一生、ついて回るんですよね、、、はああ、、、
☆☆☆☆
今、この記事を書きながら、思いました。
きっと、いずれかの与信調査会社《ExperianやTransUnionなど、アメリカでは、納税者番号に個人与信情報をタイアップさせた与信情報を収集し、それを、各方面に売りつける情報加工ビジネスが、一大産業》が、こういう、オンラインでの身元確認調査をするためのセット商品を開発して、全米の金融機関に、売りつけることに成功し、その結果、末端消費者の私って、ああいう目に、あったんだろうなあ、、、
ビジネス万歳。起業家精神よ、永遠に。いつでも、これが、アメリカ社会の結論です。
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