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怖すぎる円独歩高 リスクヘッジは、ライフスタイルだ!

2009年11月27日の昨日金曜日は、円が、一時、84円台を記録し、関係者を震撼させたということのようですね。

私は、基本的には、ドル資金での運用が長いので、ドルのポートフォリオについては、ポートフォリオ内のパフォーマンスは、気にしても、為替変動に、過大な関心を払っても仕方ないというのが、自分自身の個人的な投資スタンスとなるにいたっており、原資が、110円といった額ではじめた部分もあるということには、それほど拘泥していないのですが、皆さんのご心配もわかります。

特に円ローンについては、この円高を予測する能力があれば、金利が高くても、ドルローンでキャリーしておけば、すごい得をしたはず(大汗)。現実は、そんなに甘くなく、カミグアウトすると、逆に、ある意味、大損。私の場合、円ローンの融資銀行からは、マージンコールが、2度も出ており、同銀行に、担保代わりに、高額の定期預金を作らされております(笑)。

フレンズプロビデント社などへの投資を担保に差し出すのでもいいのですが、オフショア運用商品は、ポートフォリオ・リスク管理や、さらには、解約も、相当大変なのを、他人の口座で、結構見てきているので、不精な私は、短期3ヶ月定期で、放置プレイがいいところです。

今朝、機関投資家の動向に詳しいアナリストのお客様にお話したところでも、「こっちの世界でも、みんな、cash reserveの比率を、高める方向ですよ」ということでした。プロの方が、債券投資から離れているご時世に、私なんかが、頭を絞っても、仕方がないのだとなおさら、納得できてしまいました、、、><

さて、普通の円高なら、「このチャンスに、海外投資を」と思われる方のほうが多いかもしれませんが(都内両替店では、ドル貨幣が売り切れたそうですが、これは、旅行に行かれる方のお小遣い的ニーズでしょう)、今後、ドル経済の行方が不透明なため、「いや、84円が、1995年の記録である、79円超えするのでは?」と、逆に、さらに疑心暗鬼になる方も多いかもしれません。


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そもそも、私自身、ブログで、為替にあまり言及しないのは、マクロ経済や国際環境について言及するレベルの知識がないからです。大学や職場で、組織的にも、実践的にも学んだり、研究したり、あるいは、投資家としてFXについて言及をすることのできるような、意味のある経験があったりといったいかなるバックグラウンドもありません。

まずは、この記事でも、それを、お断りするべきでしょう。

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さて、「一般素人=新聞やニュース報道から知識を得る人間」とすると、一部の報道では、「民主党政権は、円高による内需拡大自体には、反対していない」とか、「アメリカは、ドル安で輸出が増えるのがうれしいらしい」とかもありました。まあ、突き詰めれば、「通貨が高ければ、高いなりのメリットがあり、安ければ、安いなりのメリットがある」という一般論なのかもしれませんが、実際には、急激な変化は、みんな困るということだけは、一応、一致しているよう。

一致しないのが、介入のタイミング。

週末に向けて飛び込んできた、ドバイやアラブ首長国など、これまでは、堅いと思われてきたアラブ投資の不良化?の動向も、事態の深刻さを物語りますね。

2009年4月段階の企業行動調査では、輸出企業の輸出採算為替レートは、97円台だったということで、そのときは「円高覚悟」報道がされたものの、現実のスピード感は、ドッグイヤーなどという悠長な言葉では、表現できなくなっているような、、、

為替レートというものは、ある意味、市場というものがありながら、他方では、結局は、「各国政府協調(できれば、ですが、)介入」が前提になっているということで、政治的な動きもあり、完全な自由放任経済の中の動きとして理解することは、やはり、できないのですね。

この前、世界銀行総裁が、今後、「人民元が、米ドルに取って代わるようになる」と予言したということですが、現在の中国経済や人民元は、米国経済、米ドルに連動している側面が強いようですから、別段、今、「ヘッジになる」というものでもなさそうです。

こんな中、日本は、「緩やかなデフレ」。国内の生活は、「豊か以上」ですが、逆に、失業率、給料カット、そして、投資機会のなさと、「長期ジリ貧」要因が、少子化とのダブルパンチで、「経済二流国転落」を印象付けます。

こういうご時世ですと、外貨や投資と、FXや株式/債券投資という形で付き合っていなくて本当によかったと思います。

中長期不動産投資というのは、キャッシュフローを前提に、コストをまかなうビジネスモデルで、うまくやれば、最初の投入額以外は、為替変動については、特段気にせず、経営だけに専念することで、逆風をやり過ごすこともできるからです。

この前、「中国株式で、一本(1,000万)飛んでしまいました!年末に2軒購入予約をしていたのは、取り消してください」というお客様がいましたが、不動産プロパーでは、こういうvolatility(変動性)は、ありません、、、大汗


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こういうとき、対米不動産家は、為替については、どう考えるべきか。

私は、これまでにも、セミナーで毎回、そうした趣旨の話を、してきていますが、よりハッキリ、いいますと、為替変動に対する最大のリスクヘッジは、ライフスタイルそのもの、といってしまっていいのではないかと思います。

対米投資をされる方は、皆さん、アメリカが好き。日本とアメリカの間を転勤する立場にあったり、リタイアを夢見ていたり、子供に、教育を受けさせようと考えていたり。

アメリカドルの流通性を前提に、「家賃がドルで、収入になるようになれば、マレーシア位のところに、リタイヤしてもいいと思っています」なんていう方も、いらっしゃいます。

それに対し、「日本以外で、生活をするなんて、考えても見ない」といった方が、数万単位の儲けだけを考えて、米ドル売買や、ひいては、債券で、南アフリカ投資などしているようなのは、やはり、危険なのではないかな、と思ったりします。こういう方々は、短期の為替変動が気になって、不動産投資についても、当面、経営が良好であっても、満足が得られない可能性があるわけですね。

この前、相談にこられたお客様は、アメリカとも縁が深く、過去に、累積して、金利に引かれて、米ドル貯金を、米国内で、数十万ドルほど、作ってしまったということでした。

しかし、現在、米ドル金利は低くなったため、キャッシュフロー型の米国内不動産投資をやっている私たちの手法に魅力を感じて、相談に来てくださったのです。

この方の場合も、ご自身も、日本国内にずっといなければいけないわけではなく、また、お子さんたちは、わざわざ、米国籍をとるために、米国でご出産を手配されたということ。いまさら、日本にお金を持ってくるよりは、米ドル内の運用の手法をさらに追及したほうがよいと思って、不動産にも、乗り出すことにしました、というお話に、私も、「それは、make senseしますよね」と、納得しました。

この方や私の例のように、投資は、長くやっていれば、必ずしも、得する局面ばかりではないわけですが、それでも、やり続けるとしたら、その理由には、ライフスタイル的なものが、大きく影響するだろうというのが、私の持論です。


■ポートフォリオ分散。日本円ポートフォリオ、米ドルポートフォリオ、そして、ユーロ/GBPポートフォリオといった主要通貨と、それから、新興国への投資といった形で、いくつかのポートフォリオを平行して管理していくことで、総合的に、安定的なポジションが作れるように、プランニングするわけです。

■ポートフォリオ分散は、また、そのコインの裏側として、mobility(自分自身の流動性)もある程度前提になります。国際的な転勤族や、文化や国籍、ルーツの異なる夫婦や家族。子供に、中国や米国留学を考えることで、新しい時代にあった、新しいキャリアと生き方を与えることも、できるようになります。


私たちくらいの世代の日本人は、好んで求めない限りは、「海外で就職」なんて、逆に機会がありませんでしたが、昨今の若年層は、「いやでも海外」という可能性も、視野に入れなければいけなくなってきたと思います。

中国やアフリカで、現地の方よりは、割高の給料かも知れないけれど、日本国内のこれまでの水準とは比べ物にならない額で、働く、、、そんなライフスタイルも、広がって行くでしょう。そして、人によっては、逆に、こうした転機に当たって、「日本では想像もつかないような額の収入」を手に入れられる、そんな人も出てくるでしょう。

国内は、政治家が、もし、内需拡大を本当に考えているのであるとすれば、児童手当だけではなく、移民政策を全面的に見直さない限りは、「日本のどこに、拡大するようなマーケットがある?」状態に、なりつつあるのです。

こういう中で、いくら、外海が荒っぽく、世界動向が不透明だからといっても、「外貨や外国の経済動向と没交渉」でいられるような”幸せな人”は、今後、ますます、少なくなっていくかも知れない、それだけは、断言できるのではないかなと、思う私です。

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