海外ビジネスに留意する点 不動産投資編
こんにちは。
私の住んでいる中国では、小学校の頃から、中国人の方々は、慣用的に、「英語名」をつけることが一般的なようです。そのため、皆さん、Julieとか、Raymondとか、英語の名前があります。
公立の小学校でも、今は、小学一年生から、毎日、1コマ、英語があるので、「英語の先生に考えてもらう」とか、「親御さんが考える」とか、いろいろなようです。
本来は、cultural diversity的な観点からは、それぞれの母国の実名を、お互い、覚えあえばいいような気もしますが、ある意味では、「名前が覚えやすくて、ありがたい」慣習ですね。
日本人には、このような習慣はなく、いまさら、無理に採用する必要もないとは思いますが、ひとつ、時に、アメリカとのやり取りをする時に、気をつけていただきたい習慣はあります。
ひとつは、メーラーの名前。
送信者欄、時々、漢字表記の方がおいでです。これだと、漢字にまったく慣れていない外国人は、Sender=送信者が、誰かが、メールを空けてみる等しないと、認識できにくいでしょう。
また、もうひとつが、添付ファイルを送信するときのファイル保存名。
よく、保存名を、日本語の漢字で行う方がいます。
これだと、あちらは、ファイルエラーを起こしてしまい、せっかくのグローバル規格のはずのワードなり、PDFなりが、開封すらできません。私自身も、お願いした書類を、日本語保存でいただくことがありますが、こういう場合、まず保存して、それから、名前を英字に変更しないといけなくなります。
アメリカで不動産投資をするということは、毎回言いますが、米国で、スモールビジネスオーナーになることです。マインドも、そのように切り替えましょう。
その際には、取引相手ができます。
通常、定型的にやり取りするのは、不動産業者(realtor)さん、管理会社(real estate management company)さん、火災保険のエージェント(insurance agent)さん、マンションなどで、管理組合がある場合は、管理組合(home owner's association)の方などですね。
こうした相手にメールをする際には、ぜひ、お気をつけになってください。また、メール受信の際にも、メーラーが、英文のメールに対して、スパム扱いするような国内メーラーは使い続けることが微妙なので、グローバル仕様で、しかもスパム対策が強いGMAILのようなメーラーを使うことに意味があります。
ちなみに、ちょっとまとまりのない投稿になり始めましたが、そもそも、「海外送金」にあたっても、気をつけないといけないなと思うことが最近ありました。
現在、海外送金は、相当手間がかかりますので、段取りをきちんとしないと、決済当日の着金を守れないというのはまず大前提。
郵便局はNGです。送金に、1週間かかってもかまわないときだけ、ご利用ください。24時間以内必着なら、私のお勧めは、日本国内からなら、GoLloyds送金です。
着金が、決済予定日から3日遅れる場合は、多くの場合、契約は、「再度、売主と買主との間に、延期合意」が別途署名されない限り、書類とお金が届いても、その段階では、そのままでは、決済できなくなるのです。
それに加え、「資金の出所がどこか」といったことが重大な問題になるため、「向こうへの送金申し送り欄(通常、memoといった表記)」への表記も欠かせません。
決済代行会社(title agency)は、いろいろな決済のための資金を受け取るのが仕事なため、毎日、送金のやり取りがあります。
メモ欄に、ファイル名(通常、escrow number、決済口座番号、と呼ばれます)または、物件名がない場合、「何のための送金か分からない」ということになりかねません。
そうすると、送金したのに確認できない場合もありえますし、実は、タイトルエージェンシーによっては、メモ欄に、案件指定がない場合、
送金元への自動返金を指示することがある
のだということを、この前、知りました。
日本も、現在、海外投資にあたって、金融機関の確認手続きは、著しく煩雑になってきていますが、あちらはあちらで、やはり、お金のやり取りを業務として行うため、911後成立したPatriot Actに基づく資金の移動規制には、ぴりぴりせざるをえない事情があるようです。
正当な資金の移動に、日本や米国のような自由主義経済を標榜する主要国政府が立ちはだかるということはないと思いますが、しかし、こうした動きを前提に、段取りを考えないと、海外投資は、ますます、難しくなります。投資着手に当たっても、また、投資後も、ファイル名保存方法にとどまらない、相当複雑な段取りを踏んでいく必要が出てきます。
皆さん、お気をつけください。
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