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名義を守れ! 登記詐欺、横行? だってめちゃ簡単なんだもん!

一つ前の記事で、「VPNがないと、自分の物件の名義登記がきちんと済んでいるか、確認することすらできない場合がある」という話をしました。固定資産税の確認や支払いが難しい場合もあるようです。

もちろん、名義は、他の方法でも確認できますし、登記が終わった後は、固定資産税の通知は、こちらの指定する住所に届きますので、オンラインでの確認ができないということも、別段、それなりに「仕方ない」ともいえる状況。

しかし、さすがの現代アメリカでは、このような状況においても、複雑な問題を生じる可能性がないわけではないようす。それが、一部エリアで、今、流行しているらしい「名義詐取トラブル」。


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私も米国不動産取引には、自分の投資に着手した2003年以来、100件単位でかかわってきましたが、大体、代行してもらっているので、実際の登記用書類を登記所に持っていき、登記の段取りを行ったことは、数えるほどしかありません。

しかし、何箇所の州における、その限られた経験から言えることは、実は、登記書類を受け付けてもらうのは、軽々しい言い方をすると、


めっちゃ簡単


だということです。

具体的には:

1)書類自体の審査はありません。

2)持っていく人間のIDも確か、調べません。実際の関係者ではなく、代行会社(に依頼を受けたお使いの人)が行うことが多いですから、持参人と書類上の名義人の関係を、その場で、調べたりする必然性がないわけです。

3)もちろん、サインの真偽も、調べられないわけです。

4)担当しているお役所の方々は、実態を調査するのではなく、郵便局で、郵便物を受付けるのと似た立場。郵便物を受け付ける場合、切手代を正確に受け取る以外は、あて先が、正しいかどうかなんて、あちらで、確認はしないですよね。

なので、

1  インターネットで、無料または廉価な法律書類のテンプレートを入手し
2  住所や名前などを偽造した書類を作成
3  それを受領してもらう

だけで、書類だけを見れば、不動産譲渡が行われたかのような偽装をすることができます。2のプロセスで、公証が必要なことが多いので、そこで、多少の工夫は必要ですが。

もちろん、書類上の偽装は、実態上の名義譲渡や権利義務関係の発生を示すわけではありません。なので、実態が明らかになれば、当然、訂正依頼できます。

その意味では、

「そんなことをやって意味があるのかい?」

という気もしますが、そこは犯罪者。多くは、「物件が長く放置されていたりする空室物件」を狙い、名義が不明になってしまっているような場合に、ラッキーに割り込めるといいくらいの気持ちでやっているようです。

考えてみれば、直系親族がいない独居老人が死亡し、その事実すら、役所は知らない、また、傍系親族は、別の州にいて、特にお互い親しくない、、、といった例がもしあるとすれば、そういう家を乗っ取ることは、不可能ではないのかもしれません。

この前は、ネットで、独居の女性が、死亡後、家のローン返済は、その方の銀行口座から毎月行われ、その口座残高がゼロになり、銀行が取り立てに入るまで、死亡したこと自体が、知られていなかったという例がありました。この例では、死亡後、投票まで行われていたそうで、自然・事故死かどうか自体が、疑われているということです。

MICHIGAN WOMAN DEAD FOR 5 YEARS

この女性は、不動産名義詐取の被害者ではありませんでしたが、「独居の人などに目をつければ、乗っ取りも可能なのかも」、という気にさせられる事件。

空室物件の名義を、無事、書類上、取得したとしても、その物件に、長い間、自分が居住したり、この家を使って、安定的な賃貸経営をすることができるかどうかは、わかりませんね。やはり、私が犯罪者だったら、「元手なし」で入手したこういう家は、すぐに、無料のインターネットサイト、FSBO.COMや、CRAIGSLISTなどで、実際の価値より安めに、「現金即決・簡易決済」取引をオファーし、売却して、「トンズラ」することを、狙うでしょう。事情の不案内な海外居住投資家をはじめ、それに引っかかる人がいても、まったく不思議ではないと思います。

不吉な話が続いて申し訳ありませんが、最近のFBIのウエブサイトには、ホワイトカラー犯罪である「住宅関係の詐欺」への注意を喚起する記載も、登場しました。ずばり、HOUSE STEALINGです。


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オリジナルリンクは、こちらから。2008年の記事ですが、それ以降、アップデートの必要はないとみなされているようで、その意味では、連邦レベルでは、現在、まだ、一般的な犯罪であるとまでは、みなされていませんが、なぜか、これが「一般的?」になってしまったのが、イリノイ州クック郡。

シカゴの憂うべき状況を取り上げたNBC CHICAGOの記事は、こちらから。


ビデオは、ここからごらんいただけます。


空室物件のみならず、普通の居宅の名義を変えてしまい、同日、本当のオーナーの外出を待って、鍵を変えてしまい、居住者をロックアウトするようなふてぶてしい犯罪者までいるとか、、、大汗

さらに、一部の名義詐取者は、営利目的なのみならず、反政府や反既存秩序までをも掲げているというのですから、まるで、ドラマの世界。空恐ろしいですね、、、

ボトム層の万年不況サイクル、所得・機会、教育の二極化がさらに進むかのように見える中、”昔のホームドラマのようなアメリカ”(こういうところもあるでしょうが)ではなく、バットマンに出てきたGOTHAMシティのようなアメリカが、随所に、牙をむき始めている気がしてなりません。

クック郡においては、この問題に対処するため、登記局のイニシアチブで、「登記詐欺から身を守るためのセミナー」などが頻繁に開催されるようになっています。

一つ前の記事で記載した、名義登記が、海外からは見られないようになったという動きも、セキュリティ強化の一環なのかもしれません。

一般の私たちは、どうすればいいのかというと、まずは、自分の物件が所在する郡のシステムを理解すること。連邦政府のアメリカでは、「ロスでこうだった」からといって、「マンハッタンで同じ」ということはなく、さらには、同じ州の中でも、郡が異なれば、システムや、窓口が違います。物件購入直後位までには、ここらへんを、きちんと、教わっておきましょう。固定資産税なんかは、決済直後に、定期的なサイクルがくれば、息をつくまもなく、支払いの段取りをする必要がありますが、不動産業者さんは、決済で支払いを受けて一区切りなので、決済後は、手伝ってほしくても、返事があまり頻繁でなくなる場合もありえます。

この例で取り上げたクック郡においては、現在、正規のオーナーへの抜き打ち詐欺被害を最小限に食い止めるため、PROPERTY ALERTという簡単なツールが、導入されています。

どういうものかというと、登記局のウエブサイトにおいて、自分の物件に紐付けして、自分の名前とメールアドレスを、登録し、その物件に、登記上の変動が行われたときには、自動アラートがメールされる、そういう制度です。

銀行のウエブサイトなんかで、ログインや、特定取引をすると、確認メールが来ますが、それと同じ原理ですね。

「お心当たりがない登記がされた場合は、ご連絡ください」

というわけです。オンラインで登記を確認すれば、自分が何らかの被害にあったかどうかが、はっきりするので、そこから、手を打つことができますね。

ずっと気がつかないという状況も困りますが、だからといって、本当にそんなメールが来ても、遠隔投資家にとっては、特に、そこからは、修羅場になるだろうと思いますが、、、

同時に、クック郡では、固定資産税減額申請制度乱用や横領がたくさんあったということで、財源回復のために、そちらの問題にも、罰則導入などが去年決まりました。

後者の問題では、なんと、役所内での横領に基づく逮捕者を数人出したというのですから、役所の不動産関係の担当者を信用できないのでは、本当に、困りますね。。。

こうした問題を回避するには、とにかく、物件を取得したら、1年に1度くらいは、自ら、ネットで、役所に掲載されている物件の状況を確認することをお勧めします。名義、固定資産税評価額や税額、税額や各種公共料金滞納の有無などですね。


■セミナー速報■


2014年5月11日日曜日午後に、久しぶりに、東京・池袋で、「不動産投資入門セミナーWITHパソコン実習」というセミナーを、行います。

パソコンセミナーは、2008年1月に着手してから、毎年数回行ってきた人気の実習体験型セミナーですが、2014年最新版として、ここ数回取り上げた、「名義確認方法」「固定資産税評価問題」についても、VPNとのからみで、新しいトピックとして、丁寧に取り上げます。

これから物件取得をしたい、投資を検討したいという方々がご参加されると、オンラインでどれだけの下準備ができるかがわかり、驚愕したという声を、毎回頂戴しております。すでに、米国で不動産を所有しているが、オンラインの有効活用は考えたことがなかったといった方も、ご参加いただければ、ご本人の物件登記詳細をオンラインで確認する方法や、物件管理に関連するあらゆる周辺テクニックを、ご指南します。

この7年間の間に、私は、250軒以上の物件の検索、購入、ローン取得、管理、売却に、かかわってきました。セミナーでは、私のスクリーン操作を大画面で見つつ、備え付けのご自分用のPC上、同時に手を動かしていただくことで、その私のノウハウのすべてが、立体的に、習得できます。

家庭の事情で、落ち着かず、1年半以上、セミナー活動をせず、前からお付き合いのある投資家様や、自分自身の投資だけの仕事しか、していませんでしたが、また、ぼちぼち、ブログ読者の方々に、ご挨拶させていただける機会を作れたらと思っております。

一両日中に申し込み詳細ページを作ります。このブログ、セミナー歴も、2007年から、早、7年となりました。この冬は、ブログ更新も、すこし、休んでいましたが、今後、また、よろしくお願いいたします。

中山からのお願いです。
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