デトロイトの田園調布でフィックスアップ! 米国不動産投資編
こんにちは。2014年8月15日現在、シカゴのホテルで、この記事を書いています。13日から、投資家様を迎え、デトロイトで3泊、シカゴで1泊の視察旅行を開催させていただいております。
おかげさまで、毎回開催してきたこの旅行も、現地側のかたがたのご協力のおかげで、2014年の今年、スムーズに、エンジョイできております。今回、2度目の参加者様もおいで。この参加者様は、旅行もお好きで、世界各地を飛び回られ、不動産も、国内でく成功されておいで。私ごときには、「手ごわいお相手」ですが、「今回も、参加してよかった!学ぶところ大」といって頂き、初回の方にお褒めいただく以上に、私も、感謝感激です。
デトロイトでも、毎年のことながら、新味を持って、展開できております。今回、圧巻だったのは、高級住宅地、グロースポイント(GROSSE POINTE)で、見た、フィックスアップ案件。
GROSSE POINTEは、デトロイト市隣接の「田園調布」。いわゆるFORD財閥が繁栄した自動車産業黄金時代以来のOLD MONEYが居住する排他的なエリア。
オールドっていっても、アメリカなんで、日本の財閥ほどオールドじゃないですけど、3、4世代って感じなんでしょうか。
隣のデトロイトの住民の圧倒的多数が黒人であるのに対し、こっちは、住民の9割近くが白人です。この案件は、「あの田園調布で、こんな大型フィックスアップ案件が出るの?」という驚愕の大型案件。
12ベッドルーム、プール、地下室はサウナ。シャンデリアやオリジナルの壁の木彫りは、それだけで、歴史的価値あり。周囲は、100万ドル以上の物件が並ぶところで、それなりの物件が出ると、必ず、地元の人に、すぐ買われてしまうエリアということ。この通りC通りの中で、一番大きいこの物件、どうして、これだけのエリアで、これほどひどい要修理物件が出てしまったのか、、、
ちょうど、この案件を手がけているラリーさんが、現地にいたので、話を聞いたところ、
■ 銀行が7年前にフォークロージャーで差し押さえをしたが
■ 名義の瑕疵の問題が生じ、7年間、訴訟が、、、
■ その後、この状態になった物件に、75万ドルの値が一度ついたものの
■ その売買は成立せず
■ 今回、ラリーさんが、40万ドルで購入
■ 45万ドルの修理代を入れて
■ 140万か150万ドル、「欲張らないで、すぐに売れる値段設定にする」
という計画だということでした!
すごい、ラリーさん、、、
今回、私の地元のビジネスパートナーが、この85万ドルのうちの40万ドルの融資の融通を段取りしたということで、私たちも、「お友達」として訪問させていただきました。これは、すごい、、、(他に、形容詞がないのかって感じですがw) 3階には、住み込みスタッフのお部屋もあり、庶民の私たちは、そこだけで、「東京やNYだったら、ここだけだって、結構な家賃がつくよね」などという、見当違いかつ、低レベルの会話を交わし、、、笑
いいエリアでのフィックスアップ物件は、案件がすごく少ないですし、金額も、大きいキャッシュが必要ですね。修理の際の役所の建築基準検査の問題も厳しくなりますし、、、
今回、この案件、大掛かりな修理ではあるのですが、実は、魅力的なのが、屋根自体は、すべてやり直しをする必要がでたものの、土台や、水道管周り、電気系統は、小手先レベルの修理で十分対応できたことが、勝因だったようです。
とはいっても、屋根のやり直しに、5万ドル(「他の業者がやったら、10万ドルかかるよ」)、水道管の修理に、4万5,000ドル(これも、全館回しなおしだったら、こんな数字じゃないんじゃないでしょうか)といった額がかかっています。
プールは、作動確認していないようですので、実際に水を入れて、ポンプ修理もこれからでしょう。
プールの前のエリアには、張り出しをつけて、BBQエリアを作るという計画もありました。
しかし、基本、それ以外は、原則、COSMETIC(表面上のお色直し)。床は大体張り替え、壁もすべて張替えまたは塗り替え、天井も水漏れのあとなどあるのでそうしたところを変えて、とこれらは、米国の修理感覚では、「表面上」の修理で、GUT REHAB(全面修理。土台の傾きを直したり、電気系統を全部WIRINGしなおしたりといったレベルをさす)ではないのですね。
だから、利益大。がんばれ、ラリーさん、かっこいいぞ、ラリーさん!
ラリーさん、魅力的な物件を手がけるたびに、「自分が住めたら」と思うそうです。この物件も、スタッフが、今現在、マスターベッドルームに交互に住み込んで、泊り込みで、修理中、、、ということで、写真のマスターには、使用中のベッド、バスルームには、作業員の服、、、ていうか、こういう住み方じゃ、なんか、違うかなと思うけど、、、笑
ちなみに、不精で、あくまで庶民すぎる私は、大体がところ、一戸建てと聞いただけで、芝刈り、雪かき、屋根・地下室の水漏れと、頭が痛くなってくるタイプ。こんな巨大物件を見ても、プールといい、寝室の数といい、シャンデリアといい、いちいち、「普通の一戸建て以上に、手間かかる」という感覚しかなく、動物園で珍獣を見ている気持ち。ラスベガスで、白いトラを見たからといって、ペットにしたい」などと大それたことは考えません。
しかし、現場で毎日手がける方は、そこまで物件に愛情を持っているから、すばらしい案件に仕上がるんでしょうね。現場で汗を流す皆さん、かっこいいなあ、、、(自分はやらなくていいけどww)
ということで、以下、できるだけ、たくさん、写真を掲載してみました!
いくら写真を掲載しても、しきれませんが、毎回思うのが、米国の現場の不思議さ。屋根は、こんなに大きい物件でも、土台は組まず、ヘルメットひとつ使わず、登ってます、、、建築基準は厳しいことがあるくせに、安全対策指導は、ないのかって感じですよね。。。こういうので、結構、マジに事故転落が、あるんで、「なんでも保険、なんでも訴訟」のこの国の、こういうところが、不思議で仕方がありません。
それにしても、このランクの物件は、手ごたえがあるなあ、、、私たちも、ぜひ、こんなの手がけてみたいです。引き続き、せこいことをいい続ければ、これが、NYのウエストチェスターにあれば、1億5,000万じゃないだろ、、、ああ、よきかな、中西部。
グロースポイントの名誉のために言っておくと、グロースポイントの世帯中間値は、国勢調査によれば、べバリーヒルズと同じ9万ドル前後。ウエストチェスターのRYEより高いです!家の中間値を比べると、べバリーヒルズは、130万ドル、ライは、160万ドルとかのようす。
つまり、中西部は、「つつましい?お金持ち」「派手でないお金持ち」が住むところなんです!!(なぜ、力が入っている?)
ということで、視察旅行の場から、ちょっと、中継報告の中山道子でした。
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