8月下旬のシカゴランド洪水を経験して 2014年 FLOODING
この2014年8月20日、広島市などが、部分的な集中豪雨で、大規模土砂災害が発生したとのこと。道路被害に関する復旧工事関係の報道の話も見ましたが、近辺都市を含め、床上浸水されたという方なども多かったということで、心よりお見舞い申し上げます。この時の雨量は、報道機関によると、
「広島市安佐北区では、午前4時半までの3時間に217.5ミリ<1時間換算だと、1時間に7.25センチ>と、この地点としての観測史上1位の雨量を観測。」ヤフーニュース。なぜ広島で集中豪雨となったのか?
とありました。
今年は、メトロ・デトロイト(デトロイト市と周辺近郊都市をあわせた名称)でも、また、シカゴランド(シカゴの郊外をあわせていう言葉・シカゴ・メトロポリタン・エリアの別称)でも、同時期に、洪水被害(FLOODING)があり、私も、実際の被害を、目撃することになりました。《この記事を書いた前後にも、シカゴランドに、FLOODINGが生じ、ほとんどの家屋が災害にあったといわれているというビジネスパートナーからの連絡がありました、、、「今後は、地下室の排水工事を最初に行う」ことにするということです、、、》
報道機関ニュースサイトからの画像。記事は、こちらから。
デトロイトの豪雨は、現地時間2014年8月11日で、ちょうど、私の企画した今年の視察旅行の2日前。運よく、視察旅行当日は、大きな混乱がなかったですが、11日、12日は、ハイウエーや、ちょっとした幹線道路が、水没等により、大混乱し、「会社に行くのに2時間かかった」「知り合いの家の地下室の半分が、浸水」などの悲鳴が、聞かれました。
デトロイトから、車で6時間シカゴ近辺は、この時は、雨は降ったものの、そこまで大きな混乱はなかったようなのですが(但し、この日にも、地下室の浸水を経験した方もおいでだったよう)、8月20日の雨は、シカゴランドに、同様の混乱と被害をもたらしました。
8月20日は、私は、ちょうど、ミシガンからシカゴに向けて、車を運転していたのですが、途中、雨以外は、何もトラブルがなくて、とても運がよかったです。現地での実際の経験がそれほどないので、正直、そのときには、そこまで大きな被害になるということは、読めませんでした。
しかし、これも、報道によると、シカゴのミッド・ウエー空港エリアは、なんと、
Midway Airport recorded 4.45 inches of rain in less than three hours.
Chicago: Threat of Thunderstorms Lingers After Heavy Rains Flood Wrigley Field, Cause Travel Delays
で、計算してみると、これって、3時間で11.3センチ、1時間換算で、3.77センチ。米国大都市のインフラも、案外、脆弱なのかもしれません。
というか、実は、これ、「今年も、、、」かもしれません。
シカゴには、日本の駐在員の方が多いので、GOOGLEで、「シカゴ 浸水」「シカゴ 洪水」などと入力すると、こうした方々のブログなどを通して、過去に生じた被害の様子が、まざまざと伝わります。
実は、結構、「毎年のように、どこかしらは、浸水している」のが、この中西部エリア。
MATOME NAVER には、2013年、つまり、去年のシカゴの洪水の状態のリンクが、、、こちらから。
これらの日本人の方々のブログを見ているだけでも、
地下室が浸水し、困っている
カーペットが濡れたので、捨てないと、カビて、後で大問題になる!
といった話がたくさん。
ちなみに、日本など、湿気の多いアジアでは、カビって、そこまで、おおごとでないという考え方もできますが、米国での、MOLD(カビ)に対する嫌悪感は、普通の日本人には、理解できないかもしれません。
日本の場合、カビなんて、夏なら、無添加の食パンを、2日も常温で置いておくだけで、発生しますし、逆に、お風呂や窓枠、クロスをくまなく調べて、まったくカビ菌が見つからないお宅って、正直、あまりないのではないかと思います。
しかし、米国の賃貸物件で、カビが見つかれば、テナントによって、健康被害の訴訟が起こされる可能性が、現実にあり、行政に報告されれば、罰則が課される場合もあります。こうなると、「理由ある賃料支払い拒否(家にカビが発生したから家賃を払わない)」問題にも発展するような事態に至ります。
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ちょっと、脱線しましたが、浸水について、BIG PICTUREの話をすると、洪水、浸水は、地震などと同じで、災害なので、Federal Emergency Management Agency(FEMA、アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)が、管轄です。
FEMAは、洪水リスクを、エリアごとに、FLOOD ZONEという方式を使って、リスク計算しています。FEMAのマップは、LOW RISK、MODERATE RISK,HIGH RISKの3種に分かれているのですが、転じて、一般には、洪水に見舞われやすいエリアのことだけを、FLOOD ZONEと呼んでいます。
関連し、保険会社が、この資料などを使いながら、洪水対策保険のレートを算出するための表があり、そちらは、Flood Insurance Rate Map (FIRM、洪水保険レートマップ)と呼ばれています。
大体のことは、不動産の仲介エージェントさんがわかるはずです。
さらに細かく、あるエリアの最新のリスク評価を正確に知りたい場合は、 保険エージェントさんに、最新FLOOD INSURANCE RATEを算出してもらうのが、一番、正確です。行政によるハイ・リスク・フラッド・ゾーン指定を受けていると、融資を受ける際に、高額のFLOOD INSURANCEを要求されることになったりといったことがあるようです。
洪水の理由は、通常、大雨の場合が多く、地下室の周囲を浸水対策することは、できるのですが、第一に、多くの中古物件は、この本格的な浸水対策を、あまりしていません。また、低額賃貸物件の場合、例えば、デトロイトの場合などは、「わかっていても、コストに合わない」場合が多いでしょう。
悩ましいのは、実際問題として、エリアによると、下手をすると、毎年のように?こうした水害問題が、いずれかのエリアでは、生じている可能性があること。例えば、シカゴの場合は、降水量増加という「気象の変更(CLIMATE CHANGE)」があり、こうした水害傾向が、年々、高まっているといわれるようになっているようです。
2014年今年は、8月22日以降に生じたシカゴの洪水の場合は、BURBANKエリアが一番ひどかったということですが、「多少のお湿り」を含めると、この夏、シカゴやデトロイト近郊で、まったく浸水しなかった地区のほうが、ラッキーなのかもしれません。
こうした災害リスクというのは、計算が難しいですね。保険の申請をする場合も、その手間や、回収までの時間がありますし。遠隔投資の場合、一番、気をつけたいところかもしれません。
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