大家さんの苦悩 修理代が不明瞭!
昨日は、こんなお便りを頂戴しました。
遠隔の物件の修理の悩みです。
《ご質問内容》
こんにちわ。数年前に米国不動産購入について質問をさせて頂いたことのあるYといいます。
今回売却をすることになったのですが、家の状態が悪いため修理を検討しております。
その際現地に行かずにリアルターに業者手配からsuperviseまで任せてやることは危険なのでしょうか?
持ち主が海外にいることをいいことに、業者が適当な作業をしてbillを送ってきたり、作業をしてもらってダメージが加わるようなことになったり、というトラブルには遭われないのですか?
中山さんはどうやって家の修理をしていらっしゃいますか?信頼できるリアルターがいればいいのですが、知り合いもおりませんし、今回二人ほど見つけてコンタクトをとっていますが、スカイプで話をしても直接顔を合わせたことはありません。
一般的にまず海外にいながら修理をされるときはどうするのが一番いいのでしょうか?アドバイスを頂けると助かります。
お忙しい中申し訳ございませんが、お返事を頂けますと幸いです。
宜しくお願い致します。
*******《引用はここまで》*******
《私の回答》
お問い合わせの件ですが、長々と返事を書くことも可能ですが、結論から言えば、「なかなか難しいです」です。
ご質問には、エリア、家のサイズや間取り、ダメージの状態のレベルもないのでお返事も難しいのですが、1,000平方あれば、ダメージがなくて、
> 壁を塗り替えるだけで、3,000ドル
> カーペット張替えで同額
> フローリングなら磨きなおしでもっとかかります
> 一戸建てなら、ガーデニングで1,000ドル以上
と、米国人の言う TOUCH UP《お化粧を直す=軽度の外見をきれいにしなおすだけのもの》だけで、5,000ドルではききません。
なので、普通に考えれば、「状態が悪い」家を、見せて普通の状態に持っていくとなれば、100万円からUPになると思います。相手が誠実にやってくれても、請求書を見ると、だまされたとしか思えないかもしれないし、相手が大きな利益を計上する場合もあるとしか、、、
考えてみれば、大工さんやペンキ屋さんといった仕事自体、「人件費」がコストのほとんどなわけで、まったく資格や保険のないハンディーマン(便利屋)だって、ガソリン代なんかもすべて考えれば、生活費や経費から逆算して、時給20ドル前後以上、請求しないわけには行きません。
それが、屋根屋さん、大工さん、水道屋さんとなれば、まともなスキルをもって、数年以上経営を続けている自営の方からしてが、普通に年収5万ドルがどんな地方でも前提期待値です。《だから従業員を雇っている会社に依頼すれば、そのレートよりまた高くなります。》
家の状態やエリアなど、メールでは、状況がまったくわからないので、たいしたお返事はできませんが、この方のご返信では、さらに、
>1900ft2ほどあるのですが、塗装だけでも
>すでに1万ドル弱の見積もりを受け取ったところです。
>元々as isでの売却を考えてはいるのですが、
>それでも少しはやれることはないかしら?と
>思い、検討していたところでした。
>何かいい方法があるのであればとは思い、
>あのようなメールをさせて頂きましたが、
>やはり難しいとのこと。これで覚悟を決めて
>すすめたいと思います。
ということでした。
《補足》
私自身が、コンサルが好きなのは、お客さんを代理して、レバレッジが作れるからというところもあります。
自分だけの投資案件だと、現地に対して、たいした影響力がありませんが、グループを代理して、何億単位ものポジションを持てば、バーゲニング・パワーが生じるというところがあり、きちんとした相手に、大切にしてもらえるようになるのです。
ブログやコンサルを続けず、「自分だけで」という態度でありつづけたとしたら、今のように、スキルレベルも上がらず、また、ディープな関係は、現地側と築けなかったと思います。
水道修理代なんて、典型的で、
>単発的に一軒だけ、頼む
時は、2万ドルの請求書が、毎月2件依頼することがわかっていれば、1件6,000ドルに落ちることは普通なのです。
その意味では、一般に、
■ リピートがなければ、単発の依頼は、割高
■ ライセンスのある業者に相見積もりを取ることは可能
といったことはありますが、上のような例では、「こうすれば、ばっちりです」というような回答は、難しいですね。「過剰に上乗せされない」レベルであれば、ライセンスがあって、営業歴が数年以上の不動産管理会社2社の見積もりがあれば、「自分で手配するよりは高い」に決まっていますが、「リフォーム詐欺」には、あわないのではないでしょうか。
大きい家、高級な家は、修理代も高くなります。2014年の今、円安にもなっているし、結構な割高感が出てくると思います。覚悟しましょう。
ネットリサーチや確認方法については、今後も、「不動産投資パソコンセミナー」を、随時、開催していこうと思います。
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