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中国地方都市の医療事情 人民解放軍病院で診察してもらうと

対米不動産投資家中山道子です。

今日は、2015年メーデー。中国では、「労働節」と呼び、ちまきを食べるそうですので、本格的なものではありませんが、もち米を仕込みました、、、汗

海外に居住するときには、一番心配なのが、医療問題ですね。我が家は、今のところ、幸いなことに、たいした病気や怪我はなく過ごしてきていますが、今日は、お休みでもあり、対米不動産事情ではなく、我が地元、「中国一地方都市の医療事情」をご紹介してみます。

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実は、今週、子供が、体育の授業中に、高飛びの練習中に、手首に怪我をするということがありました。たいしたことには思えなかったようで、私には、連絡はなく、普通に帰宅してきました。

その際に、子供によると、学校の医務室では、「とりあえず骨折ではないように見えるので、冷やして。しばらくしてまだ問題があるようなら、お医者さんに行って」といわれたということでした。担任の先生から申し送りがあったりするのが日本の学校でしょうが、中国のわが都市では、私立でも、この程度では、そんなことはないようです。

手は動くようだし、とりあえず、冷やしながら様子を見ました。ネットを見ると、打撲、捻挫の可能性が高く、お医者さんに連れて行くのも面倒だなと思っていましたが、3日目の朝、初日より腫れていたので、急遽、学校を休ませ、近くの病院へ。

前、便利なエリアに住んでいたときは、「市立病院の国際部」が行きつけ。そこでは、英語などの外国語ができるナースのデスクがあり、電話予約をして、20元(2015年現在の為替だと385円)の受付料を払うと、院内を、ナースが、通訳しながら引き回してくれ、しかも、割り込みもし放題だったので(笑)、天国でした。もちろん、実際の医療費の値段は外人料金ではなく、中国の方向けの料金と一緒。しかも、会社等でフル保険がある人は、ここが、保険の受付デスクも兼ねているのです。便利!

上海なんかは、外人向けの医療機関に行くと、すごくぼったくることもあると聞いているので、こういうところは、我が都市の大好きなところです。

去年、子供の学校近くに引越しをして、生活費は、私立の学費を入れて、年間200万円の目標を、大幅に下回る快挙を達成しましたが、唯一心配だったのが、この市立病院国際部から車で1時間のところになってしまったこと。

手首事故の今週、「引越し先で、初めての病院行き」ということで、例によってママ友に相談し、「近所で、レベルが高いと評判なのはあそこだから」ということで、「人民解放軍病院第401医院」につれて行ってもらいました。我がマンションから、歩いて20分くらいでしょうか。(地図を描くと、本当に通りの向かいにあるんですが、何せ中国、広い、でかい、、、汗)

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そこでは、各所に軍人さんが立っていて、受診は、軍人さんが優先。その次に、お年寄りを優先しているように見えましたが、診察の順番は、それ以外は、ぐちゃぐちゃ。(笑)

軍人病院なので、当然?、小児科はなし。うちの子以外は、他に、子供は見ませんでした。

でも、誰も気にせず、普通に見てくれました。内臓とか小児性の慢性疾患とかじゃないので、私も、気にしないことに。(海外では、細かいことを気にするのはやめましょう。)

中国の病院は、基本、前払い。順序は、下のような感じで、進みました。


■ 総合受付兼キャッシャーで受診先を確認 支払い1
■ 整形外科の窓口診察医に症状を話し、
■ 窓口医により、簡単な問診、触診でX線の指示が 支払い2
■ X線技師のところで撮影印刷
■ 印刷したX線図を持って別棟、整形外科棟へ 支払い3
■ 整形外科医が骨をはめなおし、固定 支払い4
■ 再度X線を取り直し
■ 写真を持って、確認に整形外科棟へ


病院の通院カードは、お金をチャージもできるようになっているので、アバウトに、300元といった額をチャージしておくこともできます。

今回、支払いは、


支払い1 受付と初診料 7元
支払い2 X線撮影料 75元
支払い3 実際の診察や技術料 247.3元
支払い4 x線撮影料 75元

合計 404元3角(7,795円)

とあいなりました。

子供の場合、学校の保険に入っており、今回、授業中の事故なので、たぶん、少し、保険会社から戻ってくるのだと思うのですが、高々、年額100元の保険なので、どれくらいカバーしてくれるものかは、まだまったくわかりません。まずは、支払いは全部行い、それから、請求する制度なんだそうです。

しかし、自費のこの安さ。。。。

米国で、実費なら、X線一枚で、これの総額よりずっと高い、、、日本でも、子供は全額負担してもらえるから関係ないにせよ、大人にこの事故が起きれば、3割負担で、ようやくこんな額になる位でしょうか?

我が家の場合、この他、一応、グローバル保険会社アライアンスの国際保険にも入っていますが、自己負担額は最大にしてありますので、こちらの医療費の安さを考えると、たぶん、そっちを使うのは、急な事故で、生死をさまようときだけだと思います。《注) 国民総所得がまったく違う国ですから、保険に入っていてもこの金額の自己負担をしてからの払い戻しというシステムは、普通の人にはきついと思うんで、あまりこれ見よがしに安いなどとはいうべきではないかもしれませんが。。。》

もうひとつ、日本やアメリカと違うのは、「カルテや医療資料は、すべて患者が持つ」こと。

病院にも、記録は残るのかとは思いますが、基本、毎回、こちらが資料を持っていきます。X線を取ったら、X線技師に、プリントをもらい、先生に持っていくのはこちら。それに基づき、先生方は、カルテにいろいろ書き込みますが、その後、帰宅するときも、このX線記録は、カルテと一緒に、自宅に持ち帰り、再診の時には、一式こちらが持っていて、それをあちらが確認するのです。


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人民解放軍でくれるカルテ等の一式資料入れ。なんか、サービスいい感じ?


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カルテのみならず、X線写真も、お持ち帰り。全部自分の情報だし自分が払ったものなんだから、考えてみると、結構、頭を下げても、なかなか自己情報をくれない日本のあり方に比べると、この透明性が、今後のグローバルスタンダードでは?と逆に、日本のほうが、顧客目線が遅れている部分がある気がしました。

今回、X線を取った機械はドイツのシーメンス製。

ちなみに、CT機は、東芝だったようです。

建物自体は、なにせ中国ですから、外観は立派、中は、汚い病院ではありましたが、本当に大幅に汚れているわけでもなく、別段臭くなんかはありませんでした。普通のトイレに、「医療用ゴミ」と書いたゴミ箱がおいてあったり、日本人の観点からすると、微妙な突っ込み箇所はたくさんあるわけですが、要所要所は、上に述べたように、結構、近代的、合理的な気がしたのですけど、いかがでしょうか。(ただ、お前、じゃあ、どんな病気でも、ここで入院治療するつもりなのかといわれると、ちょっと、まだわかりませんとしかいえませんが、、、)

幸い、たいしたことはないようで、せっかくもらったのでX線を見比べたりしていますが、素人目には、最初にとったX線と、二番目の骨をはめなおした後のX線の違いが、わかりません。(涙)

なにやら医療用のフェルトか厚手の和紙かと思うような材料で上手に作った簡易の支えを28日間していなさい、その間、5日目と15日目にも確認に来なさい、といわれ、帰って来ました。

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整形外科は、お互いのカルテもX線も見えまくり、問診はみんなの前と、プライバシーも何もあったものではありませんが(高齢者のがんなんかのときは、告知するかどうかをめぐり、家族と打ち合わせをするなどと聞きましたので何でもオープンというわけでもないようではあるのですが)、電車と同じで、たまたま、隣り合わせた他人で、二度と顔は合わせないと思えば、別段、まったく気になりません。(海外では、細かいことを気にするのはやめましょう。)

予約なしで、かかった時間は、朝9時から11時半までの2時間半。列はあってなき如しだし、みんな我勝ちに群がっているように見えるのですが(笑)、X線は、取って、待っていると、20分でその場でもらえますので、最終的に終わってみると、思ったより時間がかかっていませんでした。

過去に、市立病院で経験したところでは、簡単な尿や血液検査なんかも、数時間待っていれば、午前に採尿、採血した結果が、午後1番に出て、対策も、その日に終わったり、こっちは、何でも、やたら、早いのです。

軍人病院、日本の感覚では、野営病院か?と突っ込みが入りそうなところもありましたが、基本、中国は、人が多く、大手病院の医師は、普通の技術に関しては、大変な数の患者さんをこなしているので、私は、地元の病院は、そこそこ信用しています。NZランドの在外研究を経験している医師のママ友も、「大丈夫」といってくれるので、まあ、自分だけの思い込みだけではないかなと。

そんなこんなで、軍人病院、結構、効率、よかったんじゃないかなと、帰宅して、思った次第です。(海外では、細かいことを気にするのはやめましょう。)

追記 人に言われて言及することに気がつきましたが、この都市にも、日系クリニックはいくつかあります。待遇や値段がどれくらい違うかなどは知りませんが、日本人で、普通に駐在されているご一家などは、きっと、市立病院や日系クリニックにおいでになっているのかと思います。


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