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手許金の本当の価値は普通預金の金利でははかれません

対米不動産投資家の中山道子です。今日は、資産形成テク?に関連して。資金運用といっても、いろいろです。手元の普通預金口座のお金も、銀行では、金利はつかないかもしれませんが、目に見えない投資リターンは、実は、とても大きいかもしれませんよ、というお話です。

昨日自分でも、気がついてびっくりしましたが、見直してみたら、最近、携帯電話の通話料金は、毎月ゼロ記録が続いています。

どうしてそんなことが可能かというと、携帯電話は、プリペイド方式で、使わなければ、減らない方式のSIMカードを使っているのです。

なんで急にそんな話になったかというと、実は昨日、知り合いの家計相談に乗っていたから。

そのやり取りの中で、自分の家計とこのご家庭の家計を比べていると、色々無駄があって、、、笑

そんな中、自分自身にとっても再認識できた気づきが、手許現金、米国で言うEMERGENCY FUNDの大切さについて。

このご夫婦は、貯蓄性のある生命保険に、毎月800ドルを積み立てているということでしたが、今家計が赤字なので、この生命保険は、振り込んだ額が全く帰ってこない場合でも、基本、解約の方向で検討するべき。

私の年齢の方にとっては常識かもしれないとも思うのですが、このお二人は、全く知らなかったようだったので、記事を書くことにしました。それは、「貯蓄型生命保険がいかに無駄な商品か」という事実。

貯蓄型生命保険のみならず、各種保険という商品の性質については、例によって、私のお気に入りの経済評論家、山崎元氏の下の発言が秀逸です。

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生命保険会社は高い費用を掛けてTVコマーシャルを出し、多くのセールスレディ(外資系は男性も多い)が手間を掛けて保険を売る。売るのに大きなコストが掛かる商品は、買っても得なはずがないというのが、大人の経済常識だ。

山崎元の「なっ得!オヤジのためのマネー講座」 -生命保険には入らず貯蓄にまわせ!-から引用

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彼は、有名人なのに、こんなにぶっちゃけてしまって大丈夫なんでしょうか。彼の所属先の楽天証券は、楽天グループの一社ですから、取引先関係を含め、関連ビジネスがたくさんあると思うんですが、彼に好き勝手を言わせてあげられる会社の太っ腹にも、感心です。さすが、トップが経団連無駄発言をしている会社だけありますね。更に畳み掛けると、大手新聞などの主要媒体では絶対許されないだろう感じがぷんぷん。出版元である徳間書店にも、今後、更に頑張って欲しいですね(笑。


話を戻すと、私のこの知り合いは、60近いのですが、このアドバイス、つまり、「貯蓄型生命保険は不要、不動産ローンがあるので、ご主人は、掛け捨てが意味があるが、奥様は、ローンの共同保証人になっていないなら、お子さんはもう大きいんだから、生命保険自体が不要!」という話をしたら、ご夫婦で驚愕していました。

不動産関係者は、不動産自体については知識豊富なのですが、それでは、お金のプロかというと、成功している人でも、それ以外のお金の常識は知らない事が多々あるんですね。

私自身、若いときは、万が一のためということで、掛け捨ての生命保険に入っていましたが、今は、掛け捨て自体やめてしまいました。

FBでそのことを昔一度つぶやいたら、知り合いのやはり不動産関係者が、「それで将来設計、本当に大丈夫なんですか?」と突っ込んでこられましたが、不動産投資家の場合、当面のルールは、

1)不動産ローンの返済分プラスアルファの掛け捨て
2)それ以外は直接貯蓄、投資に回せ

でいいと思います。

ローンがある場合であっても、その金額は3,000万しかなく、資産は1億あり、しかも、お子さんはもう大学生以上、配偶者には健康保険があり、年金の金額もわかっているなど、自分が納得する一定の条件があるなら、生命保険に入る必要はないんじゃないだろうかと思います。(相続税対策はまた話が別で、複雑になるので、その話はここでは棚上げにします。日本では、税制の関係で、生命保険を活用することは、相続税対策にとっては重要ですね。)

日本で住宅ローンを組む場合は、団信などなにかと強制的に保険を買わさせられるのですが、米国では、不動産ローンを組む際、生命保険を要求されないので、死亡時の不動産売却が大変多く、逆に、これは、資産がない間は、日本方式のほうがマルだと感じます。

自分で資産ポートフォリオを組んだり、ファイナンシャルプランニングをするというのは、怖いことでもあります。

それは、何事も、自分で判断をしていかなければいけないから。そういう中、大概の人は、自分でいちいち研究をしていく時間的余裕がないため、営業してきた人の口車に乗ってしまうわけです。

山崎氏のいうように、新聞や雑誌を始め、ネットに至っても、金融商品、投資商品というのは、まずは、あちらに利益があるから営業をしてくるから、こちらの目に露出しやすいのであって、その逆、つまり、自分がサーチをしないといけない情報の中から、どれが本物か、どれが自分に役に立つのかを判断するには、長い時間がかかります。

お金がなかった頃、不動産ローンが沢山あった私が入っていた生命保険は、掛け捨てで合計60万ドル。その後、無事解約=卒業することができました。今調べたら、当時、掛け金は、年間で合計910ドルでした。

日本円に換算すると今の相場で月額8,500円位で、私は詳しくありませんが、日本でより、米国でのほうが掛け捨ての生命保険は料率が安いらしいので、お得感があると当時は思っていましたが(実際、この時期に死んでいれば必要になったと思います)、今は、おかげさまで、「割安だろうがなんだろうが、いらないものはいらない」と断言できる境地まで達することができました。(逆に弁護士代とか、若いときはあまり使わなかったコストは大いに上がっていますが。)

今後、また大きな借金をすることがありえないとも言えませんが、その際も、必要な範囲の掛け捨てだけを使うと思います。シニアになりすぎて、自分の掛け捨て保険が高くなりすぎる感が出る場合、その頃までに、自分の子供に買わせても問題ないと思うような案件がなければ、もう借金をしてまで、買わないと思います。

この他、このご夫婦は、ご主人が怪我をした際の収入保障保険にも入っていました。

これが、月額258ドルだということです。収入が途絶えてから5ヶ月後に、収入の7割を補填するという商品ですが、このご夫妻は不動産経営で、実は、息子さんが成人したところなので、この保険は解約し、当面2,3ヶ月の所得に代わる貯蓄(EMERGENCY FUND)をすることができれば、それ以降の問題は、今、彼のところで修行を始めた息子さんが代替わりをすることで解決するほうが早いです。

つまり、銀行の普通預金口座(米国ではSAVINGS ACCOUNTがいいでしょう)に1万から2万ドルの普通預金をしておけば、この258ドルの経費は、不要になるのです。

「手元にあるキャッシュ」は、普通預金口座で金利がほぼゼロですので、だから、基本、無駄だという発想になりがちです。不動産関係者は、なおさら、1万ドルあれば、不動産がローンで1,2軒買える、毎月、ポジティブキャッシュフローが数百ドル買える、レバレッジイズキング、アザーピープルマネー(OPM)で投資しまくれ、といった発想を叩き込まれてきています。

しかし、このご夫妻の家計相談に乗っていて、はっと気がついたのは、手元のお金の「利回り」というコンセプトは、考え方次第だなあということです。

不動産経営の借金がそれ自体、悪いということはありません。このご夫妻も、計画的な家計運用をしてこなかった中、不幸なアクシデントが続いた結果がこういうピンチに繋がっただけで、賃貸経営自体は、銀行から融資を借りていますが、うまく回っているのです。

しかし、無計画に、借金で成長して行くのは危険。「やり方」というものがあるのです。

今、このご夫妻にとっては、まずは、普通預金に1万ドル、2ヶ月分の生活費の貯蓄が実現できれば、そのことで、普通預金の金利ではなく、もっとずっと大きな利回りを生む事ができます。

今、彼が稼ぎ頭であるために、「必要」だと思っている収入保障保険の年間支出額は、実に3,096ドルにのぼっているわけですが、収入保障保険は、5ヶ月立たないと支給が始まりませんし、また、永遠に支給されるわけでもありません。

むしろ、彼が長期療養などする必要が生じた場合に対する保障としては、EMERGENCY FUNDと世代交代というほうが、長期的な解決であると言えましょう。

そうなると、収入保障保険は、実は、このご家庭にとっては不要な支出。手許金を1万ドル貯め、それを維持しておくだけで、その資金に対する年率リターンは、毎年、確実に、30%を超えるのだと考えることもできそうではないでしょうか。

こんなに率のいい投資商品は、どこを探しても、世の中にはありませんね。

所得を増やすのに比べて、節約が、時に、より意味のあるリターンをもたらすといわれるのは、家計見直しにより、こういうお金の”生み出し方”が出来るから。

このように、手許金というのは、実は、「資産ポートフォリオ」「投資計画」の大きな一部、最初のステップでもあるのですね。

収穫逓減の法則(law of diminishing returns)はここでも当てはまりますので、自分が安心できる額の余裕資金ができたところで、それ以上の資金を、狭い意味の投資にまわしていけばいのです。

むやみに借金をしたり、生命保険の保障額を増やすばかりがファイナンシャルリテラシーではありません。同様に、手許金が、家計において演じている役割は、普通預金口座の金利額で表現できる程度のものでは毛頭ありません。

皆様は、私の友人夫婦と同じ間違いをおかされませんよう。

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