日本の住宅ローンで連帯保証人を要求されるのはなぜ?
大企業勤務のサラリーマンであるならば、団体信用生命保険(団信)に加入し、しかも、保証会社をつける事で、近年は、連帯保証人が不要になっているようです。喜ばしいことですね。
しかし、自営業者の場合には、、、
サラリーマンと比べて収入が安定していないとみなされ、連帯保証人か連帯債務者を要求される場合が多いといわれています。
しかも、保証会社が付いても、保証会社あてに、今度は、保証人をつけなければいけないケースまであると聞きます。
皆さんは、「仕方がない」と思われますか?
そもそも、どうして、日本では、このようなシステムが横行しているのでしょうか、、、?日本が後進国だから?金融システムが旧弊だから?
それで問題が解決すれば、話は簡単ですが、日本は世界の一流国。以上のような、単なる文化論で、こう切り捨てることは、難しいと私は思います。上のようなシステムには、日本流の合理性が潜んでいると考えたほうが、納得できはしませんか?
それは、、、
このブログでも、別の箇所に、たびたび掲載しましたが、いくつかの要因が考えられます。
☆住宅を購入した場合、30年で、地価の時価以上の価値がなくなることが、銀行には分っている。
☆住み替える人の半数が、1,000万以上の売却益ロスを出すことが、
銀行には分っている。
☆一般的な立地では、地価が、日本では、これ以上、上がらず、む
しろまだ下がる可能性もあることを銀行は分っている。
☆日本では、金利が安く、住宅ローンは、利益が少ないため、一件
一件が旨味がある商売といえない。しかし、そうした商品を販売
する必要はある。
なので、
日本の銀行は、以上を前提に、
「この国では、不動産の値下がりリスクを、銀行側が負担できない」
とはっきりと自己主張しているのです。「値下がりするに決まっている、購入者の8割は、元本割れし、ローン返済を渋るようになるだろう」、そういう勘定で商品を作っていかないと、住宅ローンという商品を販売できないのです。
もちろん、一部城南地域など、長期的に、物件価値が下がらない場合はあります。買った時期により、あなたも、個人的に、売却益を経験したことがあるかも知れません。
ですが、私が上で言っていることは、「日本国内における平均的」なことです。そして、都市銀や住宅金融公庫は、ある程度、平均的に、全国的に、貸し出さないといけないのです。「城南地域など、値崩れが防げそうなごく限られた物件だけ、ローンをつけます」、なんていう商売は、立場上、出来ませんよね!
いかがでしょうか?
そう考えてみると、自分が住む家は、仕方ない。まあ良しとして、こんな国で、不動産に対して長期に投資をする、それって、、、どうなんでしょうか?
これに対し、アメリカでは、長期資産性の高い物件に投資することが容易。ローンの元本割れを心配するような買い方を、それほど心配する必要がありません。
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