土地を買う 【ブログ読者QアンドA 第六弾】
代表電話に、下のようなご伝言が、残っていました。
インターネットで御社を知りました。
ハワイ島の土地物件で投資を検討しています。
株式会社Qという仲介会社が受け持っていますが免許の有無が不明なので
信用性があるのかお伺いしたい。このような相談も受付可能なのでしょうか?
折返しお電話下さい。
ううん、、、
具体的な会社名など出ている場面で、私に意見開陳を依頼されても、直接は、対応しにくいところです。
伝言を残されたのは、シニアの男性のようでした。シニアになるまで、海外土地投資については、見識やネットワークができていないのでしたら、もう、そのまま、手を出さないほうがいいのではないですかと、本音では、申し上げたいところです。
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この方に限らず、土地投資については、時々、ご相談があります。
ハワイなんかでも、確かに、いわゆる、原野商法《未開拓の土地を将来性があるといって売りつける詐欺》の例もあるようです。わざとでなくても、開発が頓挫することも、ありうるでしょう。
初級者が、土地投資について覚えておくといいのは、
□宅地は、通常、それ自体ではキャッシュフローを生み出さない、むしろ、毎年、税金がかかる
□新築の家を建てる手配をするのは、結構な手間
□宅地購入、家屋建築いずれも、通常、外国人には、融資がつかない
□素人向けの案件が、短期キャピタルゲインになることはなく、10年単位で資金が寝ることも覚悟
といったことでしょうか。
アメリカ人でしたら、construction loanが取れる場合がありますが、与信や職業がないと無理ですので、結局、土地代プラス家屋建設代を合計し、ハワイなら、結局、どんなに節約しようとしても、きっと、3,000万といった現金が必要になることでしょう《特別に日本人向けに融資をするといった話がまとまっているといった状況があれば、また別》。
多くの場合、それなら、融資をとって、新築または築浅物件を買ったほうが、融資が組めますから、当面の出費も小さく、イメージ違いや間違いがなくて、よいのではないかと思います。
しばらく前に、投資塾に参加してくださっていたある方は、ラグジュアリー案件の土地分譲話に乗っかろうと検討されていましたが、指南塾で、いろいろお話をしているうちに、「普通の投資のほうがよいかも」と考えを改め、キャッシュフローが出る既存案件投資にスイッチされたということがありました。
この場合も、私は、直接、やめたほうがいいと思いますとは、言う立場ではなく、そういった言い方もしませんでしたが、、、
しかし、本音のところでは、私は、初級者向けには、海外土地投資はあまり勧めません。
例外は、いわゆるランドバンキングでしょう。この場合は、支出の最小単位が小さい上、小口投資家の投資案件として成立していることが前提になっているため、歴史があって、信用できる会社があれば、大きな問題になることは少ないかと思います。
でも、ランドバンキングについて、どこが信用できるのかといわれても、やはり、お答えする立場にはありませんが、、、
最後に、コネあり上級者で、土地の区画変更などを前提に、キャピタルゲイン型投資をするような方は、私のブログなんか読んでおいででないだろうと思いますので、私も、この自分自身にとって未知なエリアについては、そういうものがあるということ以上には、あえて言及しません。
最終的には、具体的な投資会社などについて、信用できるかといった初級者のお問い合わせには、当然、なんとも、お答えできないですが、あえて言えば、相手をまるまる信用する形でお金を出すというより、自分の理解度のレベルに合った投資案件を、内容で選ぶというスタンスのほうが、後で、後悔は少ないのではないかと思ったりします。
時あたかも、今日は、神奈川歯科大学が、資金運営に失敗し、52億を損失した、という記事がありました。
こういう理事会の方々って、私たち一般人と、同レベルなんだろうな、、、空恐ろしいことが、平気で起こる世の中です。
自分が理解できないことについて、「専門家(キックバックしてくれる知り合いとか?)任せ」で何かプロジェクトを発足させるということが、どんな帰結をもたらすかという、よい教訓ではないかと思います。
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