ポートフォリオには、定期的なreviewが必要です
12月19日に、不動産とはまったく関係のない非営利団体のほうで、50周年イベントというものを、主催し、大きな事故もなく無事、終了できたので、ほっとしています。《速報は、こちらから。何人ものお客様にも、ご寄付やご協力をいただきました。この場を借りて、御礼を申し上げます。》
一息ついて、日曜日は、しばらくぶりに、お客様と、お話しをしましたが、そのとき、こんな話が出ました。
「アメリカドルは、ハイパーインフレになるのか?」
そのお客様によると、最近は、いろいろな週刊誌にもこの説が出回っているので、きっと、やっぱり、違うんだろう、と思った、という笑ってしまうような話なのですが、そのとき、「中山さんは、どう思いますか?」といわれ、エピソードを交え、下のようにお答えしました。
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私は、しばらく前、外国人向けのFPの事務所でアルバイトをしていたことがあるんですが、結局、「3年先、5年先、10年先がわかることって、あまりないので、ポートフォリオって定期的に見直しをしていく、それにつきるんじゃないでしょうか」と、、、
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私は、一昔前、円ローン等の金融商品の勉強のため、友人に誘われ、彼女の秘書のようなことをやっていたのです。
もちろん、時給的には安かったですし、秘書業務のプロになりたいと思ってやっていたわけではなかったのですが、逆に、ある年齢になってしまうと、修行や下積みをすること自体が、希望しても難しいものですから、今でも、余所の専門職の人のサポート業務のようなことから、他人の仕事を垣間見、役に立つことは、「盗む」というモデルは、ありだと感じます。
普通に勉強するのとでは、緊張感が違うんですよね。
その私の友人は、本当に頭のいい人で、日本で彼女がターゲットにしていたような、外国人の裕福なお客さんの大幅流出が生じる前に、自宅を売って、香港に拠点を移されました。今も、フェイスブックを見ると、元気にやっています。他方、彼女が稼ぎ頭だったFP事務所は、その後、閉鎖に。栄枯盛衰ですね。
それはいいのですが、このFP事務所で、学んだことはたくさんあって、彼女には、感謝してもしきれませんが、FP事務所なら、当然あるyearly reviewというのも、よい勉強になったと思います。
有能な彼女にとっては、年次検討は、更なるセールスの機会だったわけですが、それはおいておくとしても、ポートフォリオ設計の自由度の高いオフショア投資商品を購入している方の場合は、定期的に、債券ポートフォリオ構成を見直す必要があるのだということは、門外漢の私にとっても、「なるほど」と理解することができました。
不動産については、通常、税理士さんとの確定申告が、この、定期レビューにあたるかな、と思います。
どんな投資でも、最初に決めた道が、そのままうまくいくということは、ありえません。彼女のお手伝いをしているときには、証券ポートフォリオ上、ちょうど、不動産関係のファンドのパフォーマンスがすごく悪くなった時期で、わざわざ、比重を高くして、不動産ファンドに投資を決めていた前年のポートフォリオが、皆さん、ぼろぼろになっており、彼女は、これの切り替えに、奔走していました。
不動産は、よきにつけあしきにつけ、債券ほどは、やはり流動性はないですが、それでも、ある程度、ポートフォリオリビューが必要であって、そのとき、場合によったら、損切りをするといった行動が、要求されるんだ、そういうことを、意識することは、正直、不動産においても必要だと思います。
損切りを経験するのは、つらいものですが、これを受け入れることができるかどうかが、初級投資家が、中級投資家に成長できるかどうかの分水嶺であるといっても間違いないと思います。
時々、「絶対、損はしたくないから」などといっている入門者の方がいますが、そういう方には、真剣勝負の投資は向かないとしかいえません。逆に、こういう方というのは、妙な儲け話にコロッとひっかかって、思わぬ”勉強”をしたりするものです。
日曜日にご挨拶をしていたお客様には、「中山さんのブログは、本音が書いてあるから、大変いいですね。今後も、ぜひ、続けてほしいですよ。不動産で、悪いことが書いてあることって、あまりないですよね。コンサルタントのような人でも、都合の悪いことは、書かないということがあるようですよ。」とお褒めいただきました。
このブログは、”営業をする”つもりでは、書けません。自分自身と向き合うために、やっているのです。結果として、私がお目にかかりたいと思うような方に、支持していただけるようになった、これは、本当にありがたいことだと思います。
「アメリカでは、投資家の本音ブログってあるんですか?」と聞かれましたが、そういわれると、あまり思い当たりません。今後も、がんばりたいと、久しぶりの”本業”のアポで、モチベーションが高くなる機会を頂戴しました。Rさん、ありがとうございます。ブログを読んでくださる皆様も、これからも、よろしくお願いします。
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