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年末年始の挨拶 アメリカ編 Season's Greetings

2007年投稿の記事ですが、ビジネスマナーとして重要なポイントなので、再投稿します。


年末年始の挨拶、アメリカ編。簡単なことだけれど、日本人があまり気がつかないのが、宗教問題。

日本では、平気で、Merry Christmasなどと心にもないことを言い合い、ケーキにもデコレーションしていますが、本来、きちんと宗教のある方には、これは、相当の意味のある挨拶。

欧米では、

■自分がキリスト教であっても、相手がそうではないかもしれない
■自分がキリスト教ではない

といった理由から、Merry Christmasは、どんどん少数派になっています。年を越せば、当然、Happy New Yearですが、挨拶のカードを出すのは、年末で、クリスマス前。

ということで、主流なのが、Season's Greetingsという言い方。

日本語流に意訳すれば、季節のご挨拶を申し上げます、といった感じでしょうか。クリスマスカードと一昔呼ばれていたカードは、今は、greeting cardと呼ばれます。内容的には


Season's Greetings and a Happy New Year to you.


といった、「相手がどんな宗教でも使い回しできるフレーズ」を使います。ビジネス相手に宗教問題を持ち出すのは世界共通のタブー。不用意に、欧米人に、(特にこちらがキリスト教でもないのに)メリークリスマスなどといったら、逆に心の中で、軽く馬鹿にされます。信心深いカソリックの方々は、教会の場では、そうしたフレーズを、わざわざ、使います。こうした方々は、キリスト様の再臨を心から祝っているのであって、マリア様が処女懐妊されたことを、正直、信じていない私たちに、ここに立ち入る隙はありません。

もちろん、商業主義的な演出として、お店をデコレーションしまくる、あるいは、プライベートとして、自宅にツリーを飾るのは、なんら問題ありません。実際問題として、現代日本で、クリスマスプレゼントを子供に上げない親は、数少ないでしょうし、それは、文化風俗的なレベルで、勝手にしてかまわないわけです。

ここら辺の阿吽の呼吸は、欧米文化の偽善主義の到達地点でもありますが、そこの「空気」を体感するのが、欧米人とスマートに付き合っていくコツです。


今年も一年、ありがとう。来年もよろしくお願いします!

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