次世代サービス、電話通訳は、あのSkype がこっそり撤退したウルトラニッチ商品
この前は、ウエブ翻訳サービスのことを、紹介しましたが、関連して、ランダムなネットサーチで、電話通訳というカテゴリーのサービスがあることも、知りました。
私自身は、通訳を使うことはまったくなく、若いときから、何でも自分でやりますし、周囲にも、英語、会議というと、大体、翻訳や通訳《但し、通訳の場合は、トレーニングを受けていないので、逐語しかできませんが》を必ず命じられてきたので、この年となっては、むしろ、”仕切り”が当たり前。
投資家様向けの年次(となりつつある)視察旅行でも、現地の専門家のプレゼンをしてもらうときは、私が、通訳をします。ここでも、このライブ感が、皆さんにとっては、大事だと思っています。
ただ、通訳って、丸一日やっていると、疲れてきて、不機嫌になりますσ(^_^;)。
というのも、私は、自分のセミナーも、また、通訳も、両方やるので、実感として、これを感じるのですが、実は、通訳をやっているほうが、自分のプレゼンをやるより、疲れるのです。
理由は、簡単で、自分がしゃべるときは、”すでに知っていること”で、”どうしゃべればいいかは、自分にかかっている”ため、そのときの集中レベルは、どんなに長時間に及んでも、自分でコントロールできるのに対し、第三者の言っていることをフォローするというのは、そうしたくないときでも、100%の注意力を、発言に傾けないといけないから。
いずれにせよ、本業の対米投資家様向けのサポート業務に従事していると、やはり、皆さんの苦労を目の当たりにするため、現在、英語塾も開催しているわけですが、付随して、こうしたサービスについても、個人的な興味が出てきました。
もともと、通訳って、高いし、段取りも手間、というのが、一般のビジネスパーソンのイメージだと思います。私が、視察旅行でやっていることを、通訳を生業とする方にお願いすれば、経費に足し前して、1日10万以上のチャージがかかるでしょう。
このように、大変な仕事ではあるのですが、他方、専門性の高い仕事だと《不動産もその中に入ります》、一夜漬けの人が来ても、関係者全員がわかっているような専門用語を、通訳の方だけが、承知できていない場合なんかも、最悪、ありえます。満足のいくサービスを求めるためには、「いつも、お付き合いをして、普段から業界や自社のことを知ってもらう」といった定期的な関係を築く必要が、ありそう。
他方、そこまでの発注関係を築けるのは、相当な大手でしょうから、私たち多くは、「そんなところまで行かない」わけですね。
ということで、最近、ネットで知った言葉が、「電話通訳」。
ためしに、グーグルで、電話通訳と入力し始めると、自動で電話通訳サービスという単語が浮き上がってくるので(こういうのを、なんという機能というのか知りませんが)、それなりに成熟した言葉になってきていることがわかります。
内容は、想像の通り?で、電話で外国人の方とお話をするとき、三者電話会議のようなイメージで、通訳が、介在してくれるサービス。
実は、このサーチをする課程で、スカイプ自身が、このサービスに着手していたことも、初めて知りました。
2006年、スカイプが、電話会議サービス提供をアナウンスしたときのプレスカバーは、こちら。
2010年になって、そんなに古くからあるサービスを知らなかったことにびっくりして、確認してみると、な、な、ない!
なんだ、スカイプ、こっそり、撤退しているんジャン。
商品内容は、1分2ドル99セントで、外部の電話通訳会社のサービスをスカイプのオフィシャルのサービスのような形で、提供する、という内容だったよう。
提携をしていたのは、Language Line という業者さん。こちらの業者にも、スカイプとの提携のときのプレスリリースは、まだ、掲載されたまま。ビミョウなところですが、やはり、any publicity is good publicity ですね。
この会社は、依然、170言語に対する電話通訳をオファーしていて、現在の定価は、1分3.95ドル。スカイプの価格設定は、微妙すぎて、利益が出なかったのでしょう。スカイプの最新発表によると、スカイプは、国際キャリア事業に専念?し、キャリアとしては、世界一を達成したばかり。事業も大幅収益向上で、よくできたITの強さを見せ付けました。記事はこちらから。
他方、この会社のオンデマンド電話通訳サービスは、最新情報としては、iAppliから、直接利用できるようになったそうです。こちらから。iPhone も、大幅躍進中。こちらから。今度は、この会社もうまく行くといいですね。
さて、このサービス、思ったより、インフラ投資には、手間がかかるらしく、なぜか、これだけの展開をしているように見えるのに、ウエブサイトは、英語しゃべりの人用のみ。サービスも、「あなたは、英語がしゃべれない方とのビジネスを必要としていませんか」といったうたい文句で、ユーザーは、英語が堪能であることが前提なつくり。
とはいっても、オンラインアカウントをサインアップし、後は、アクセスの仕方をマスターすればいいわけですから、ユーザーになってみるだけなら、高度なビジネス英語力は必ずしも必要なさそう。英語しゃべりに人相手に、使ってみるという方法、アリかもですね。
私は、”ネット”は、中堅ユーザーを自称しているのですが、携帯のほうは、化石人。このiAppliダウンロードが、日本のiPhoneで使えるのかどうかも、定かではないのですが、すでに、「これを使って、世界を飛び回り、英語どころか、中国語、韓国語、アラビア語と、電話通訳を使って商談をしているよ」なんていうかっこいいビジネスパーソンも、おいでになるのかもしれません。
さらに言えば、ここ数年のうちに、「それくらいできないと、利益が出ないよ、他社に先んじたサービス提供はできないよ」っていう状況が、私たちの多くの職場に押し寄せたり、するかもしれません。これからの日本は、”新しい外需(中国他成長市場)開拓”時代を迎えていますから、、、
私の本業である、対米不動産に戻ると、投資を開始されている私のお客様が、最近、私にご相談されたことをラインアップするだけで、本当に、内容は多様。電話サポートを必要としたものには、下のような例が。
■火災保険を、他社に乗り換え、中途解約。払い込み済み保険料の日割り払い戻しについての確認をするため
■賃貸物件が空室になり、管理会社から、内見のため、電気水道を、オーナー名義で、開設して置くように依頼され、現地の水道局、電気会社のカスタマーサポートとやり取りをするため
■不動産投資に強いアメリカ人CPAに、不動産経営のためのLLCの納税申告をするにあたっての帳簿付けの基本方針を相談するための電話会議
■最も多発したのが、不動産管理会社の不定型の連絡や明細に関連し、直接、確認をする必要が出る例
不動産というのは、こうした日々のトラブルシューティングが多いので、いつも私が言っている通り、まめな方、忍耐力のある方でないと、なかなか、着手するものではないですし、こういったレベルのやり取りはやはり、年に数回、生じることを覚悟される必要があります。
零細不動産投資家にとっては、こうしたこまごまとしたやり取りがあり、専門性が、そこまで高くない場合は、ひょっとすると、こうした電話通訳というのは、意味があるサービスである可能性が、ありそう。
日本の会社であっても、KDDIの子会社なんかが、こうしたサービスを提供しているのですが、逆に、この会社は、相当高かったです。《料金設定》他のサービスも出てきていましたが、新しいサービスというのは、撤退するものも多いので、ここでの紹介は日米老舗二社にとどめて置きます。
このブログをご覧になってくださっている方、こうしたサービスを利用されたら、ぜひ、私に、ご感想をお寄せください。
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