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WSJ.COM オンラインにサインアップしてみたらそこはSNS

実は時事にウルトラ疎い私。しかし、しばらく前から、ウオールストリートジャーナルのオンラインアカウントにはサインアップしています。

価格は1週間1.99ドルで、自宅では、デイリーヨミウリも届きますが、そちらより、仕事上は、こっちのほうが役に立つようです。

さて、サインアップの結果、それまで気が付かなかったフィーチャーが興味深いことに気が付きました。

WSJの読者は、質が高く、読者コメントも、大衆雑誌のそれとはまったく違います。実名でアカウントをつくり、クレジットカードをサインアップしないと、投稿機能がないのです。

数日前には、私のイメージからいっても、”あれれ?”な記事が発表され、たいしたエリアでないので、コメントは多数ではありませんが、何人かの読者が、「なんだこの記事は」と鋭い突込みを入れているので、ついつい、読者コメントへの応援コールをクリックしてしまいました。

記事は、トリプルネットリース投資について。

記事の原題は、

Cashing In on a Real-Estate Boom
Most Commercial Properties Are Slumping, But 'Triple Net Lease' Deals Are Hot

トリプルネットリースというのは、商業施設への投資手法。チェーン店なんかの賃貸物件を提供するような場合の賃貸方法のことで、通常、

■固定資産税は、テナントもち
■保険は、テナントもち
■維持費も、テナントもち

で、オーナーは、購入原資のことだけを心配していればいい、というスタイル。

当然、一般のレジデンシャル案件より、物件価格は高くなったり、融資を取るのは難しくなったりするでしょうし(商業案件への銀行の融資期間は、5年から7年だったりする)、テナントがAランクであれば問題ないですが、テナントの不払いトラブルや空室リスクは、大きなものとなりうる様子。

私自身、商業案件はまったくわからないので、このタイプの投資については、これ以上はコメントを差し控えますが、この記事は、


++++


今、ショッピングモールのようなアメリカの商業不動産はだめだめだけれど、テナントがひとつしかいないような小さい案件の投資だと、トリプルネットリースでうまくやっている人たちがいるよ。

+++++

というお話。

どんな業界でも、「うまくやっている人」をフィーチャーするのは、不可能ではないでしょうが、この記事では、リスクに対する警告より(まあ表面的にはさらっとありますね)、挙句に、「原資がなければ、上場されているREITのほか、上場されていないAmerican Realty Capital Trustという会社のトリプルネットリース案件へのREITなんかも買えるよ」とまで、アドバイス。

おいおい、、、


案の定、読者コメントは、


■最初のコメント

「この記事、2006年公開記事のタイムワープ?」

← 2006年なら、好況で、不動産関係の投資なら大概よい数字が見せられたことを皮肉ったもの

■二番目のコメント

「ここで紹介されている非上場REITは、大変危険なものである。理由1)マネージャーが、経験十分と言えない、理由2)前払いの販売手数料が巨額、3)最初は7%リターンと謳ってているが、初期のリターンは、元本からとある、4)3年間拘束される上、3)もあって、NAV(net asset value、純資産/解散価値)が減少していく確率が高い、5)保証無し、6)上場していないのでREITの価値自体がそもそも不明。」

「こんな投資の場合は、WSJなら、もっと分析力を発揮してもらうことを期待したい」

■三番目のコメント

「トリプルネットリースは、商業で一番パフォーマンスが高い分野と記事にあるが、トリプルネットは、倉庫業とか、アパートとかの分野ではなく、業態だ。(言葉遣いが専門性がない)大体、私募REIT投資なんて上のやつの言っている通りばかげている。いい投資案件なら上場に持っていけるはずだ」

「これは広告代理店経由の仕込み記事のにおいがする。」

+++++++


いや、、、ホント、失礼しました。って、私が書いた記事じゃないけど、、

Responsible であり、かつ、critical な、理想の読者層に近いような気がします。WSJも署名記事が原則なんだから、M.P. MCQUEEN 記者も、上からの命令なんだか修行なんだかしらないけど、自分の名前をもっと大切にするように。この前の中国製のドライウオール輸入問題については、ちゃんと突っ込んだ記事をかけていたじゃないか。(←誰だよ、、、私)。

とここで、話題の中心をちょっと変えて、この読者アカウントのほうが、今日の私の興味の焦点。

WSJの読者コミュは、このように、記事への意見を投稿するのみならず、SNSのような仕組みを持っていて、お互いに、メッセージを送りあえるようです。

NYやロンドンの金融街では、お互い、実際に、オフ交流もできるでしょうね。(東京もか?)

LinkedInのプロフィールも、ビジネスの方々が、大切にされている公開個人レジュメですが、こちらも、情報交換や仕事探しに役に立ちそう。WSJのSNSも、今後、どれくらい発展するか、楽しみですね。

今の私なんかには特段関係ない世界ですが、さらなる自己向上を求める金融関係の方や、そういう方向を志向されている学生さんなど、WSJへの毎月800円の投資によってのネットワーキングって、やり方によっては、それなりのリターンがあるかも?

例えば、

学生/MBA生時代からWSJ書き込み

LinkedInでフルレジュメと多数の友人の推薦を前面に押し出し

オウンブログで、自分にアクセスしやすくして、

インターンシップやエントリー就職ゲット

そこからの正規/ステップアップ就職!

その繰り返し


とかっていう流れが、自分で、セルフプロデュースできるとすれば、スラムドッグ式?とまでは行きませんが、自分で切り開く、地道なミリオネアの道かもしれません。


(皆様、それには、実力と、その上、英語力です!)


現在、新聞の没落が言われており、日本の新聞でも、日経新聞ネット版は、6万人の優良読者登録を確保したそうで、よかったですね。私は日経は有料登録していないので、イマイチ感覚がつかめませんが、すでに同様のコミュニティが成立しているんでしょうか。

日本のサインアップサイトは、日経を含め、デフォルトで向こうがパスワードを指定してくるので、その段階で、ユーザビリティーが格段に落ちるというのが、私の正直な感想です。日経もいつも、無料IDのPWがわからず、大してアクセスできません(ごめんよ)。

しかし、いずれにせよ、今後、日本の新聞も、こういったネット独自の付加価値をつけていくことで、「一応、読者登録しておかないとまずい」「自分をプロモートするための手段として不可欠」といった、読者ニーズ支援の視点もプラスオンすると、いいかもですね。

女性向けらしい読売の発言小町(匿名で「教えてgoo!」のような機能らしいが井戸端会議的な気もする)なんか、すでに相当盛り上がってますし、日本の新聞でも、ここから、もう一歩でしょう。

ちなみに、「責任あるネット書き込みコメント」で、関係ないことまで思い出してしまいました。

この前、2ちゃんねるの管理人だったひろゆきさんとの対談でのやり取りに失敗し、ネット社会の住人からの、ご自身のブログへの心無い匿名書き込み攻撃に辟易したらしい勝間和代さんに、このWSJの動向を教えてあげたい、、、

(ってどうして今日はみんなに、根拠のない上から目線なんだ!オレ!><)

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