アメリカ人も貯蓄せよ!ファニーメイお達し12月13日付有効
私は、日本在住者(あるいは、海外の在住者)には、前から、
キャピタルゲイン狙いでアメリカの融資をとるのは馬鹿らしいです
といっています。(いや、もっと前は、一生懸命自分もとってましたが、2006年に、目が覚めたのです)
アメリカ在住者は、2007年前半までは、いろいろなローンが取れて、有利に投資を進めることができたと思いますが、今回、ファニーメイは、「節約せぬもの物件買えず」の法理をさらに強化しました。
その心は、知り合いのローンオフィサーによると、
Collateral is king【担保力が支配する】
だそうで、、、
具体的には、一戸建てについて見ると、
■実住なら、頭金は、15%以上
■セカンドホーム(別荘)なら、頭金は、25%以上
■投資なら、頭金は、25%以上
細かい点は、すでに、ファニーメイのウエブサイトで、アナウンスされているようです。こちらから。
よく見ると、今までは、破産後、2年間でローン取得資格ができたのが、4年間になるとかもありますね。まあ、今までがゆるすぎたのか?
今年は、アメリカでも、大体、投資物件は、一般的には、20%の頭金を投入する必要があったわけですが、それが、さらに、5%要求されることになったわけですね。
ファニーメイが買わないローン商品を販売しているところも多いので、こうした商品は、このガイドラインの直接の対象ではありませんが、金利が高い等、より好もしい(first preference)商品でないことは、確かです。こうしたファニーメイガイドライン外(non-conforming)のローンについても、多少の自発的追随も予測されています。
いずれにせよ、今のアメリカ市場では、生活に余裕があって、堅実に事を運ぼうとする人は、それなりのエクイティは当然となっていたと思います。
私のコーチングの生徒さんのご夫妻だって、この春先の自宅購入時には、「融資を組むだけなら、必要ではなかったけれど、25%くらいは、ないと」ということで、計算の上、4分の1の含み資産を作っていました。こちらから。
余裕がない方の自宅購入は、FHAローンという、低所得者層自宅取得を促す政府の保証プログラムで、頭金を投入しなくてよいわけですが、FHAローンが取れる場合でも、「多少、物件の値段が下がっている」程度で、本当に「大きな借金」を背負うに十分なゆとりが自分にあるかどうかは、その方が、相当慎重に決めなければいけないのではないでしょうか。
賃貸だったら、修繕費や固定資産税、管理組合費など、いずれも、まったく気にせず、carefreeな生活が送れますから、、、。
賃貸であっても、貯蓄自体は、この期間、進めるべきでしょうから、その場合は、「本来住みたいエリア」より、「割安感」のあるアパートを選ぶ選択も、要検討です。
私に相談のメールをされてくるアメリカ在住の日本人の多くは、「クレジットスコアはいいですが、貯蓄はあまり、ありません。どうやって、投資/自宅を買ったらいいでしょうか」というのが、共通の悩みです。
そんなあなたは、今は、不動産投資関係者なんかに連絡せず、貯金だけ、していなさい【爆笑】。
意地悪な言い方をしましたが、それは、私が、思ったことを、常に言う、正直で、親切なやつだからです。
こういう人が、今、間違ったタイプの業界の人なんかに相談したら、何がなんだか理解できないうちに、クリエイティブファイナンス【銀行の融資を通さない方法】やら、プライベートローン【銀行でなく、機関投資家や個人が貸し付けるローン】とかで、自分では、手に負えないような落とし込み方を、されてしまいますよ。
今は、余裕がない人が、融資を取得する時代ではないのです。
昨日は、「貯蓄なんかするやつは馬鹿だ」というウォーレン・バフェット氏やロバート・キヨサキ氏の言葉を紹介しましたが、それは、最初の数万ドルには、当てはまらないと思います!(ちなみに、キヨサキ氏は、自宅は、assetではない、と指摘していましたよね)
今回、自宅購入者が、自宅に15%のエクイティを投入したとしても、来年は、そのうちの5%くらいが消える可能性が高く、その次に、再来年は、どうなるかは、状況と、そのエリアによる、という感じかと思います。
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