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2011年、投資家案件倍増!半数はキャッシュ決済

しばらく前になりますが、2011年の全米不動産協会の不動産購入者調査によると、投資や別荘購入軒数が、前年比64.5%上がり、123万軒となったということです。2010年の実績は、74万9,000軒。別荘購入軒数は、2010年の46万9,000軒から7%上昇し、50万2,000軒へ。それに対し、実需、つまり自宅購入軒数は、278万軒で、前年比15.5%下落。

元の記事はこちらから。

NAR’s 2012 Investment and Vacation Home Buyers Survey, covering existing- and new-home transactions in 2011, shows investment-home sales surged an extraordinary 64.5 percent to 1.23 million last year from 749,000 in 2010. Vacation-home sales rose 7.0 percent to 502,000 in 2011 from 469,000 in 2010. Owner-occupied purchases fell 15.5 percent to 2.78 million.

Vacation-home sales accounted for 11 percent of all transactions last year, up from 10 percent in 2010, while the portion of investment sales jumped to 27 percent in 2011 from 17 percent in 2010.

去年の全取引軒数の中、別荘取得軒数比率は、11%(前年度は10%)、投資物件比率は、27%で、2010年の17%から比べると、相当な増加。

投資案件の49%は、キャッシュ。また、投資家の41%が、同年度内に1軒以上を購入。

NAR(全米不動産協会)は、小口投資家向けのビジネスが中心。

同団体は、2011年、「底!」を感じた?海外投資家の買いがある程度入ったというこの調査を背景に、以下の結論を、出しています。


ごく限られた、在庫が過剰なマーケット以外は、「大口投資家との銀行のバルク(bulk、まとめ)取引は、無理に進める必要はないです!」と。


これは、オバマ政権で、不良案件処理を進めるため、大口取引を推奨し、あまつさえ、機関投資家に、「物件賃貸」を促すという動向を受けたものなんですね。つまり、「反対」なわけなんですが。

オバマ政権のこの動向については、私はブログでは、レポートしてませんが(いつも不精ですみません)、年頭以来、ちょこちょこ発表されてきたものなんです。

報道例 オバマ政権、大口取引と賃貸経営への乗り出しを促す

この後の報道は、たいしたフォローがないので、まだ、押し戻しが水面下であるのかもしれません。全米不動産協会はそれなりのロビー団体だと理解しているので、、、

いずれにせよ、NARは、小口を相手に、独立自営の小規模不動産業者が作っている団体ですので、こういう風に、一番おいしい取引が、内々に、密室裡に行われてしまうと、まずいわけですね。

こういう動向というのは、やはりわかりにくく、例えば、去年のラスベガスでは、5万以下で、中長期のホールディングができそうな物件が、銀行関係で出てくることがありましたが、今年は、8、9万前後を目標にしないと、難しいといわれています。

ナンバーワンダメダメマーケットなので、在庫自体は、本当は、どうせあると思うのですが、銀行のほうの手綱の関係か、機関投資家の買いが入っているからか、、、小口投資家間でも、相手が5軒、10軒単位のオファーができれば、こちらが蹴落とされてしまうのは火を見るより明らかですので、、、

こういった複数要因から、市場自体からこうして在庫が払拭することがままある反面、その理由は、実は、単純な「底うち」ばかりではなく、いろいろなものが考えられるわけですね。

ということで、


■今は投資家は、米国人でも、ほとんどキャッシュ
■実需需要はまだ戻っていないが
■いいディールは、投資家間で奪い合いが熾烈化


とでも結論付けられるでしょうか。

エリアにこだわらなければ、「それなら、別のエリアを」というメンタルで切り替えれば、どこかでは、いいディールが、見つかる状態が続きます。

他方、「ここが好き」というこだわりがある方にとっては、エントリーポイントは、相当ピンポイントである必要があるようです。

他方、大口取引だって、ゆり戻しがあったりします。例えば、こういう取引が成立した後、引き受け側が倒産したりして、在庫が市場再放出になったりとか(二番底が来る、的なパターン)、シナリオは、あらゆる可能性を秘めているのではないかと思われます。

そこが、また、今面白いところで、こんな私でも、投資家歴が長くなってきて、複数の市場をディープに、何年にもわたってウオッチングすることで、視野が広がるのを実感しています。

今は、数をこなしている人を通してしか、いいディールは、手に入りません。掲載されている物件を実際に落札できるのは、向こうとツーカーな業者だけなのです。なので、ヘビーな取引実績がある業者さんの力が必須。向こうも、「数をこなせば、みんなに大事にされるから、数をとにかく多く」と思っています。

こうした個々の市場の最新動向については、6月30日の入門セミナーで多少お話できるといいと思います。また、7月1日午後のPCセミナーでは、いくつかの市場を例に、実際の演習を行います。

セミナー詳細は、こちらから。今回、東京だけで、もうしわけありません。


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