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円ローンと配偶者 夫婦共有財産制

アメリカでは、community property stateといって、夫婦の財産が、結婚中に、原則、共同で蓄積されたものと想定する州があります。
カルフォルニアや、ネバダなどがこれにあたります。

共有財産制は、離婚時の財産分与にあたり、夫が外で働き、妻が、家庭で家族を守る、という伝統的な家族像が崩壊するとき、自分自身が稼いだといえる所得がない配偶者(妻)を保護する形で機能します。もちろん、現代流の、夫が家庭にいる夫婦の場合は、夫を保護することになります。

このシステムの結果、通常、不動産をこれらの州で購入する場合、既婚者は、別途手配をしないと、自動的に、夫婦共同名義になります。書類の契約も、ご夫妻がそれぞれサインする必要があります。

他方、銀行融資は、所得がないと付きません。

そこで、円ローンの場合、所得がある配偶者が、自分名義でのみ、物件を購入するオプションと、共同名義で物件を購入するオプションを両方用意しています。

後者の場合、収入がない一方配偶者も、融資申請書に、申請者として記入をします。


私自身は、通常、単独名義での融資取り付けと、購入を、お薦めしています。離婚時に、「面倒」だからです。


伝統的な役割分担型のご夫妻の場合の離婚を想定しましょう。

単独名義にしていれば、離婚するということになった場合は、この物件の実質の所有者は、所得があるほうの、実際に頭金を用意したり、ローンの支払いを負担してきたほうの配偶者であるとできます。

その上で、「収入のない配偶者の、結婚生活への寄与分」は、協議で、金銭の支払いなり、他の資産の分与、さらには、養育費などのいろいろな形で、総合的に、合意に達すればよいでしょう。

これが、共同名義になっていて、しかも、物件が値上がりしていたりすると、物件自体を売って、売却益を折半することになりかねません。

たとえば、離婚時に、収入がない有責配偶者が、共有名義の財産の分与を当然の権利として請求をしたら、離婚原因を作っていないほうの配偶者としては、気持ちとして、納得しがたくなるし、離婚の結果、老後のための資産形成計画が頓挫しかねません。しかし、実は、共有財産制では、これは、「普通」に起こりうる、シナリオで、私の知り合いのアメリカ人でも、「家庭にいた妻の度重なる浮気が原因で、離婚に至ったが、自分が稼いだ財産の半分をきちんと取られた」という人がいます。


もちろん、離婚なんて、通常は、「想定外」。ただ、私は、ご相談にこられる既婚者のお客様には、以上のようなお話をして、単独所有をお勧めするのです。縁起が悪いですが、投資家は、こういうところについては、ドライな頭を持たないと、、、


さて、単独所有の実際の手続きとしては、共同財産制の州では、物件購入時に、単独所有扱いとする場合、配偶者に、「権利放棄をする」という一筆を入れてもらうことになります(quit claim deedと呼ばれる)。

これは、収入がない配偶者側にとっても、必ずしも、マイナスとばかりもいえません。

たとえば、離婚時に、収入があったほうの配偶者が、「アメリカの不動産をやるから、それが財産分与だ」とでも一方的にいって、それ以上には、合議に応じなかったら、、、

定職のない妻(または夫)が、自分が買うことを決めたわけでもない不動産の管理や支払いの尻拭いをせざるを得なくなります。銀行に対し、支払いをすることを契約してしまっているわけですから、「知りません、収入なんかないんです」といっても、通りません。


最後に、離婚は、まれですが、相続は、私たちすべてがおいおい、経験しなければいけません。ただ、そちらのほうは、通常、離婚をする可能性がある年齢より、だいぶ、先の話になることが多いので、また、別途。

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