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「いつが買いどきなのですか?」パート2 融資取得編

しばらく前に、「いつが買い時なのか」という記事を書きました。

初級の投資家様は、「底値の見極め」に相当こだわります。

「底値で買いたいですが、いつが、底値でしょうかね」、、、

一般的には、「それは、後になってみないと、わかりません」という答え方が、ひとつ、できるでしょう。これも、また、真なり。


それだけなら、この記事は、ここで終わりですが、ここでは私は、より挑戦的に、こう申し上げてみるとしましょう。


「底値をゲットしたいのですが?というご質問をされている前提には、【底値で拾うことが、自分の利益を最適化する】というご判断があるのでしょうか。しかし、私自身は、最底値で拾うことにこだわる戦略には、別段、それほど大きなメリットではないと思いますけれどね」と。


もちろん、「高値をつかむことが利益です」といいたいわけではありません。


そうではなくて、対象市場が、「割安=お手ごろ価格圏内」にある場合は、「その中での最底値ゲット」を試みるのは、不毛な試みであって、自分の利益にかなっているとは必ずしもいえない、ということが、いいたいのです。


ただし、このエントリーのタイトルに記入しましたように、それは、「融資を取得しての物件ゲット」の場合を中心とします。


どういうことかというと、よく書いていますが、


好況時は、融資が、追い風
不況時は、融資は、向かい風


が大原則。

円ローンの例に限ってみると、2008年頭までの円ローン融資の条件は、


■最低融資額は、7万5,000ドル
■頭金は、25%


でした。10万ドルの物件を買うことができ、しかも、頭金は、25%だったのです。

円ローンを取得するに必要な最低自己資金額は、ずばり、300万ちょっとでした【2万5,000ドルプラス各種手数料】。そして、そうした物件を買っても、きちんとキャッシュフローさせられ、安定投資が可能だったのです。


もう、お分かりですね。


それに対し、2008年春先、円ローンは、

■最低融資額15万ドルに一挙引き上げ
■頭金比率は、30%に
■自営業者、家族事業従事者は、頭金比率35%

と一気にハードルが高くなりました。


いきなり、必要な資金の最低額は、800万【6万ドルプラス各種手数料】に跳ね上がったのです。


そして、2008年9月11日以降、対米融資は、

■CA、FL、NV、ORについて、頭金50%
■その他の州は、40%
■最低物件価格40万ドルUPに

あなたにとっては、どの時期が、買いやすいですか?


ベガスをとってみれば、まだまだ、10万ドル台のお手ごろコンドミニアムで、将来性もある投資案件は、たくさんあります。

しかし、現金で勝負ができる方以外は、もう、ご案内できません。

当然、去年より、物件水準自体は、今年、ずっと下がっています。同じような物件を買うのに、ぐっと割安で買えます。しかし、春先までのほうが、円ローン投資は、ずっと楽でした。細かいことは、書けませんが、属性審査自体も、去年までのほうが、ずっと緩やかでした。

来年のことは、誰にもわかりませんが、私自身は、米国市場を中心とする、先進国中心の、現在のグローバルな不動産市場の低迷が、ここ2年で解決するとは思っていません。

現在、円ローン投資をされている方にも、「今買うと、まず下がり、そこからです」とご案内してきました。

今となっては、1,000万以下の投資資金で勝負をしたい副業的なサラリーマン投資家が、次に、アメリカで、融資つきで、資産性を持つ物件を、買えるのは、「底値反転後、景気が回復したことを銀行が認識し、融資基準が大幅緩和できたとき」の話になってしまいました。


もう一点。


こちらの論点は、現金投資の方にも当てはまります。幸い、ラッキーにも、底値をゲットされたとします。最底値ですから、市場が、急反発し、3-4年といった年数で、キャピタルゲイン益がマックスに。

あなたは、物件を売り、利益を確定されますか?

個人の日本在住者には、短期譲渡税率40%というペナルティが貸されます。それが、20%、つまり、長期譲渡税率の適用を受けられるようになるには、「1月1日が5回」、つまり、6年ほどの所有期間を経過することが、いずれにせよ、必要なのです。

底値購入。ラッキーか?

3、4年で市場が好転、絶好の売り時。しかし、税率を見越して、売らないことに

6年後、いつの間にか市場は落ち着いてしまって、利益確定にひと苦労

こんなシナリオも、「ありうる」ことを、覚えておけば、よいと思います。

いかがでしょうか?

私の言いたいことが、わかってきていただけたでしょうか?

*********


「底値」といった局地的なポイント攻撃に過大な意欲を燃やす初級者に対し、経験がある投資家は、一般に、「そろそろ買い時かな」「買えるときに行っておこうか」といった「アバウトな(に見える)判断」で、助走、そして、離陸することがおできになります。過去の経験から、「すべてが追い風ということはない」ことが、わかっているのです。

それよりは、エントリー、管理、エグジット、すべての局面で、6-7割主義を目指すのです。長期的には、このことが本当に実現できれば、底値狙いの投機家をはじめとする、残り9割の投資家より、よい成績を出せるでしょう。

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