日本版ゲーテッドコミュニティ時代の到来?
2008年10月13日月曜日、朝日新聞には、どうやら、特段のニュースなし。トップに来たのが、「ルポにっぽん」シリーズの、【囲われた街買う安心】。
何のことかと思えば、 ゲーテッドコミュニティ についての、レポートでした。
大衆の味方、朝日よ。休日も休まずの、例によっての富裕層批判、ありがとう。
Gated community というのは、アメリカで、1980年代以降、資産保全のために急増したplanned community【計画造成】の一形式。暗証番号が必要なセキュリティゲートがあるだけの「普及版」から、本当に、警備の人が巡回しまくる、真の富裕層向けのコミュニティまであります。
本場アメリカでは、不動産投資オーナーや実住者の資産形成志向があるところでは、ゲーテッドコミュニティでない物件を探すほうが、昨今、難しいかもしれません。このコミュニティを管理する管理組合のリーダーシップも、強力で、オーナーは、管理組合規則(CC&Rs, Covenants, Conditions and Restrictionsの略)をそれなりに理解している必要があります。
但し、そういった書類は、大変な量になり、全部に目を通すのは難しいので、こういう物件を買うときは、そのコミュニティにある程度詳しいレアルターさんの手ほどきが有益です。HOAのCC&Rが投資家に規制的に働く場合の例は、こちらから。
話題を、日本版ゲーテッドコミュニティ時代の到来に戻すと、いくつかの例として挙げられているのが、ベルポート芦屋や、より一般向けのマザーヴィレッジ岐阜。
広尾ガーデンヒルズを囲む、広尾ガーデンフォレストは、先端のとがったフェンスと赤外線センサーがついているそうです。
2000年から、このタイプの物件を作ってきたセコムホームライフは、今度、グローリオ蘆花公園については、これまで、PRのポイントに使ってはいなかったセキュリティー機能を前面に押し出してのキャンペーンに方向換えを決定。
こうしたトレンド、われらが朝日にかかると、「世田谷区困惑」、「格差を当然視」、「地域に壁」で、「無関心招く」と、ダメだしの連続。
最後にコメントを求められた文化人類学者は、「性別や人種などの壁を低くしてきた米国社会における『新しい中世』作り」、政治学者は、「格差拡大を当然視する現代日本の象徴的変化」。
朝日のおかげで、いつも、本来、複雑で、なかなか、是とも否とも即断しにくいような、いろいろな要因が絡み合ったはずの、世の中のトレンド、抑えるべきポイントが、一刀両断、とても、わかりやすくなって助かりますね【爆笑】。
朝日この週末、休日一面は、「富裕層による社会分断化の動き」、、、
穴埋めくさい記事だから、本当は、世界経済についての言及がしたかったけど、間に合わなかったのだといってくれ、、、
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