もう慣れっこか? 夜逃げの現場に踏み込む!
不動産オーナーでも、「夜逃げなんて経験したことない」という方が、おいでになるかもしれません。ご家庭や、地方から上京する学生さん向けなんかを相手に、自分で管理しているようなアパートで、トラブルフリーが当たり前、張り合いがあって楽しいなあ、なんていうシナリオも、不動産には、ありえます。
しかし、一方で、日本でも、単身者向けの割安物件なんかで、揉めたり、麻薬が見つかった、なんていうことをおっしゃる方もおいでです。今は、こういった小さめの物件は、回収は、相当の専門性を前提とすることかと思います。
しかし、日本にあって、なぜか?アメリカにないのが、家賃保証会社。
日本でも、よくつぶれたりしているところを見ると、やはり、低利益、ハイリスクなんじゃないでしょうか。アメリカでは、デベロッパーが、コンドテルなどにして、家賃保証をしたりといったことはありうるかもしれませんが、第三者が回収代行をすることは、あまり想定されていないようです。
私は素人なので、この違いの理由はわかりませんが、市場環境一般から見てみると、日本では、債権回収ビジネス一般に対する参入規制が厳しい反面、家賃保証は、その例外になっているのではないかとも思えます。だから、債権回収代行をしたいのに、本格的に乗り出せないということで、こちらにいくのではないでしょうか。
それに対し、アメリカでは、債権回収代行自体が、法の参入規制が日本と異なり、かなり、ゆるく、「あなたも在宅で、他人の裁判所命令執行代行でゲットマネーなう!」なんてやっている広告すら、よく見ます。
その上、アメリカでは、こと、保険となれば、厳しい規制が州レベルであるはず。家賃保証会社なんか、逆に、日本のように、容易に、小規模起業なんか、難しいのかもしれません。
さて、うだうだと無駄話をしましたが、要は、下の写真です。
ピントがちょっとぼけていますが、いや、趣旨は、わかっちゃいますかね、、、デトロイトのあるお客様の物件に、トラブルが起きたのです。
なんでこういうことになったかというと、実は、客付けしたテナントさんが、不払いによる強制退去の対象となり、それに対して、報復をしてきたのです。
具体的に、キッチンの天井を抜いたわけではなく、どうやら、
■水道管切断
■電気ワイヤ切断
していったようです。
その結果、法的な立ち入りの権利がこちらに生じ、物件の鍵を開けたときは、水が、二階から、ジャージャー。キッチンの天井を破壊し、地下室にプールを作っていたので、それを、あわてて、掻き出したが、ときすでに遅く、暖房機の電気系統もやられていたそうです。
いや、地下においてある給水器や暖房機が、壊れなくて、よかったです、、、
実は、なぜか、凄腕の管理会社さんのおかげで、この物件は、直ちに清掃を施し、この事態の発覚から、2週間ほどで、700ドルで、今週末再入居が決まりました。
清掃やキッチンの天井の費用は、1,000ドル位で済ませられるそうです。
恐るべし、デトロイト。
20万ドルもする「アメリカの普通の家」で、これをやられたら(そういうことも、時々、あります。賃貸物件の夜逃げではなく、ローンが払いきれない方の自分の家破壊の例は、昔、こんなのを紹介したことがありましたね)、損害は、1万ドルUPとかになったりするでしょうね。
いや、日本のマンション、区分所有なんかで、わざと、水を出しっぱなしで出られたらなんて、皆さん、考え出したら、夜も寝られなくなるのではないでしょうか?たまに、私のセミナーに出て、「アメリカの現場はすごいんですね」とコメントされる日本の物件オーナー様もおいでになります。
管理会社さんからは、「こういう事態になって申し訳ありません。客付けしてから、12ヶ月たっていないので、当方コストで、再度の客付けをさせていただきます。損害補填は、今度のテナントさんが入居時に払う入居手数料と家賃の最初の一か月分でやりくりしますので、ご心配されないように」というメールが。
ていうか、客付けも、清掃だけした段階で、キッチンの天井が上の写真のまま、手付けを取り上げたらしい。日本のように、芳香剤とか、スリッパとかで、好印象にしたのかな?いや、そんなことはないだろうな。恐るべき説得力のTさんチームです。このエリアには、フツーの常識は、いらないぜ!
物件やエリアリスクがあって、高い利回りを追求する場合、物件精査がどうこうというより、それは、当然として、それ以上に、現地の管理体制の能力差が、利回りに大きな違いをもたらします。Tさんがいる限り、私たちは、2010年も、大船に乗った気でいいのか??
++++++購入時の建物検査時写真++++++
土地、上物合わせて、3万ドルのこの物件、最初に付いたテナントにより、この冬、中は、すっかりあらされましたが、以下は、昔をしのんで、、、いや、今のこの段階では、下に戻っているのです、、、(多分)
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