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中山さんのようになるにはどうしたらいいですか?

この前のPCセミナーで、大変お忙しくまた優秀な不動産関係のハングリーな方々がおいでくださいました。(大体、ギョーカイの方は、見ただけでわかるようになったのは、私も、ギョーカイだからなのでしょうか?)

そのうちのお一人の方から、こんなご質問が、、、

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中山さん
先日は、貴重なお時間ありがとうございました。

ところで、私は、日本の不動産だけでなく、近い将来、中山さんのような海外における不動産投資業界にも携わっていきたいと、考えております。
その成長方法として、乱暴ないい方をすれば、まず海外に出る事だと思いますが、1番有効な学習形態を知りたいです。

過程としてその学習方法があれば教えてください。

PC環境が整い次第またメールをいれさせて頂きます。
今後とも宜しくお願いします

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うーん困った。私のような、投資家になるため、ですね。

一般的な傾向を考えてみました。

私が知っている在米の日本人投資家の方々(ご質問者の希望は、レアルターじゃないんですよね?)は、米国人の配偶者がいたり、アメリカの大学にいっていたり、その後、アメリカの会社で働いていたり、また、翻訳業や対米の日本人向けコンサル業に従事していたりと言った、バックグラウンドがある方が多いです。

皆さん、若いときに、「対米不動産投資家になろう」と思うのではなく(そんな職業選択、高校の面談とかで出てきたら、みんな止めますって笑)、ライフスタイル的なところから、そういう感じの生活があって、そこから、老後対策的な投資として、不動産を、始め、そこから、専業化したり、あるいは、その規模が、意味のあるものになってきた、と言う感じでしょうか、、、「そういう立場になるための一番早い道」というと、何年くらいをイメージされているのでしょうかね。

私自身も、帰国子女、日本で法学部を出て、アメリカで大学院も卒業、在米で、米国人と生活を営み、かつ、働いた経験もあり、通算でいうと、投資家を7、8年、コンサルは、3、4年、やっています。最初のきっかけは、別の本業(当時)に対し、副業的に、年金対策で始めた投資です。コンサルタントをやることで、私自身、相当な勉強をすることができるのが、他の方のお手伝いの魅力でしょうか。

自分で、投資案件を英語で理解する必要があるので、求められている英語のレベルは、「子供のとき、英語の学校に行っていた」という帰国子女レベル(それで終わると、職業人の会話レベルにつながらない)ではなく、大学院卒/専門家レベルです。業界の方には、重説(重要事項説明)を、英語で読んで理解したり、その内容を、英会話でやり取りしたりして、実際に投資決断を下していくレベル、と説明すれば、わかりやすいでしょうか。

必要とされている知識は、広範。

□ビジネス英語力
□不動産業界の理解
□融資についての理解
□物件の建築サイドの理解
□多少の会計能力や税金の知識
□アメリカ不動産法、財産法の基礎的理解

などなど。
アメリカの投資家の場合は、アメリカ自体のことのみでいいのですが、日本人の場合は、日本のことも、多少わからないと、まずいです。

まあ、どのレベルも、その業界での専門家になるとまでは行かず、専門家とやり取りする能力や、コーディネート力なのですが、英語ができないところから、これらの領域で出てくる主要な単語が、英語ですらすら出てくるようになるには、それだけでも、3年や5年、かかると思います。


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しばらく前に、私は、コーチングということをやっていたことがあります。ビジネス英語ができる方々を対象に、1年間の間、3,000ドルのフィーで、電話会議を定期的に一対一で行い、私のような投資家を目指していただくというシステムで、それなりに人気で、募集をしていた1年半くらいの間に、合計10数人の方のお手伝いをしました。

そもそものきっかけは、自分自身が、回り道をして、こういった知識を習得する必要があったこと、また、米国人の投資スタディーコースが、日本人には、理解困難であること。「自分は、回り道をしたが、今は、知識がマニュアル化できたから、それを、英語ができる方に対し、最速でご提供してあげられる」と思ったわけです。まさに、この希望者様の思われたように、「投資家道まっしぐらの、回り道なし」が可能かも、と思ったのですね。

しかし、その後、私は、迷いが生じて、そのコースは、やめてしまい、その後は、専門的な知識を希望される方には、指南塾DVDのみのご案内をするようにしています。

これは、そのコーチングの成果が、それほど、芳しくなかったからです。

私自身、自分が提供するといったノウハウ以上のものを提供するように心がけ、電話会議も、毎回1時間のところを、自主的に延長することもしばしばでした。メールも常時受け付け、専用のサイトも作り、何かあると投稿をして、皆さんの勉強や実践を促しました(まだ、サイトはあります)。日本国内の方とは、交流会も催したり。

しかし、その結果、皆さんの意欲は、それほど続かないことがわかったのです。

コーチングで、失敗談や気をつけなければいけないことを教えだしたところ、私のメールや電話に出るのを2-3ヶ月で、やめて、フェードアウトしてしまった方がいたり、知識を実践してくださいと言っても、皆さん、二の足を踏んで、英語が問題ではないはずなのに、物件広告を見て、電話をして、内容を精査するといった積極性がありません。

情報交流会も、初回、私が催した後、「持ち回りで幹事を決めて、定期的にいかがですか」とお願いしましたが、皆さん、それも、されませんでした。

一応、「教えることは、教えないと」と熱血していた私は、そのとき、気がつきました。皆さん、そこまでは、できないのです。

最後に、少し、きつい口調で、「せっかくなのだから、もっとがんばらないといけないのに」とメールした方は、「誰でもが、中山さんのようには行きません」と返事をしてきました。

私は、これが本業だと言うこともあり、別の仕事をそれぞれお持ちの方々には、なかなか、同じように、時間を作ることは、難しいのだということもあったと思います。

それでも、どうして、「なにくそ」と思わないのかな、と思ったことも多々あります。皆さん、淡々としていて、根性や負けん気がありません。簡単に成功しないことには、執着しないのが、スマートなやり過ごし方なのでしょうか。

たとえば、この時期、私は、子供が寝ている時間に、電話で延々やり取りをし、隣室の子供が、その音で、夜起きてきてしまったのを、また、寝かしつけて、再度、自分だけ布団から抜け出すような生活を繰り返していました。働く親なら、普通だと思いますが、他方では、英語のできるコーチングの生徒さんたちが、どなたも、お子さんもいないのに、課題としてでも、夜間や早朝、アメリカに電話すらしたがらないということが、どうしても、理解できませんでした。

私自身が、自分が思っているより、あるいは、他の人より、仕事や成功に対する執着心が強いのかもしれないということも、認識するいい機会でした。

そのとき、「自分は、それなりに努力をして、コストに見合うサービスを提供しようとしたつもりだけれども、理由が何であるにせよ、結果としては、どうも、生徒さんに、満足を提供できていないようなのだから、コーチング・プロジェクトは、中断しよう」と決断したのです。

今は、「1年や2年では、こんなこと、無理」と割り切り、オーナー希望者様への情報提供のみに切り替えました。この場合でも、優秀な方々であっても、2軒目、3軒目になって、ようやく、前思いつかなかった質問が出てきたり、前にお伝えしたことが伝わってなかったりと、やはり、知識がしみこむには、それなりの期間が必要なんだと言うことが、わかりました。

ただ、どんなお仕事であれ、「これ」と決めて、起業されている/してしまった方は、ご存知だと思います。


起業って(投資家は起業です)、石の上にもかじりついて3年、5年、泥水すすって、ナンボなんです。


スマートなところは、何一つありません。

借金を返したい、子供を学校にいかせなければいけない、家族に、今よりいい生活をさせないと、、、私だって、皆さんだって、前半戦は、ほぼ、それだけじゃないでしょうか。中盤以降、多少余裕が出てくれば、「やりがい」とか、従業員のため、といった御託(ごたく、ミッション)も出てきますが、、、ちなみに、私の御託は、「海外とのギャップを埋めてあげることで、日本人投資家を育て、海外に通用する実力や夢の実現を身につけるお手伝いをする」です(笑)。《これはこれで、長期にわたり、誠実に、顧客志向性の高い業務を提供する安定したビジネスには、必要なバックボーンです。》

「最短で、投資家になる」道なんて、あるものか、私には、わかりません。1年、2年でできるものではないことは、確実だと思います。回り道でないにせよ、じっくり何年か取り組まないで、何か達成するっていったら、資格試験合格といった「入門編」レベルで、それは、終わりじゃないでしょうか?

カルフォルニアの不動産仲介のライセンス取得なら、日本にいながらにして、やっている人は、沢山います。しかし、これくらいでは、失礼ながら、私のやっていることは、できるようにはならないです。

ただ、資金にも、余裕があれば、アメリカの不動産関係の学位を取得する留学を行えば、その後、アメリカの日本人向けの不動産屋さんでビザを出して採用してくれることがありますので、その形で、経験を増やしたりもできますし、帰国後、日本で、外国人投資家相手に不動産をやっている会社で働くこともできるようになります。投資家としての一本立ちは、その後、考えるくらいが、ちょうどいいような気がします。

質問者様の若々しいエネルギーが伝わったので、一生懸命、お返事を書いてみましたが、こんな回答、熱意に水を差すようなものだったかもしれません。

人生の生き方は、良かれと思ったとしても、第三者には、指示できません。後悔しないように、なんでも挑戦して見られればいいんじゃないでしょうか。また、誰しも、やろうとしたことの9割は、何らかの理由で、達成しないで終わります。しかし、動いてみることから、また、思っても見ない道が開けてくることもあります。


中山からのお願いです。
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