逃した魚! 一見さんに負けた日、、、、 _| ̄|○
2014年3月28日追記
この案件は、3月27日に、リファイナンスが無事、行われ、去年、融資をされた投資家様への償還が、利息と合わせて、行われました。現在、お客様の資金は、お客様の指示に基づき、次の案件への再投資をするまでの間、当方弁護士のエスクロー口座(顧客用預かり口座)に、振り込まれました。この際の利息計算については、「エスクロー口座に資金が預かられている間」は、こちらへの貸付ではないので、無利子です。
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アメリカ不動産投資家の中山道子です。
今、2013年10月に、6万5,000ドルを融資してくださったお客様の案件のご償還の段取りに入っています。下の写真は、その際の担保物件。
この案件の展望はどういうことかというと、最近、よくあるパターンで、
シカゴの南部低所得者向け居住エリア
ここに、現地パートナーが、格安で、たいした修理をしなくても、居住可能なレベルの低修理の物件をゲット
そこで、この物件を貸し出すと、超高利回りになるため、「自分のホールディング物件用として、お金を半年から1年間貸してほしい」ということでした。
この案件については、2014年3月6日に、「決済直前のばたばた」という内容で、記事を書きました。こちらから。そう、今日は、すでに3月25日なのに、まだ、「決済直前」なのです(汗)。
こういう場合に、現地の投資家が、どうして、年率12%というウルトラ高い金利にOKするかというと、現在、「銀行所有のロスカット案件」について、ほかの銀行のローンを取得することは、決済の条件として許されていないから。
通常、ローン取得には、30日という時間がかかり、まれに、数ヶ月にわたることもありえます。結局、どこの審査にも引っかからないということだって、ありえます。そのため、格安物件を、ロスカットのために、譲渡することの交換条件として、売り手は、必ず、「現金があることを証明しろ、現金決済以外は、NGだ」というわけです。
このため、こうした物件を買うためには、別の物件を担保に入れて資金を準備したり、または、今回の例のように、高い金利を払って、あまり細かいことを言わないプライベートな投資家に融資を依頼するということになるわけですね。一度、キャッシュ決済し、通常、1年、自己名義でホールディングした場合は、居住可能な場合のみですが、リファイナンスで、与信がよければですが、正規の銀行の融資がつけ直しできます。なので、最大1年間または、売却のときまで、高金利でつなぎ融資を受けることには、「回転資金」的な意味があるわけです。
昔評判だったロバート・アレンの「ナッシングダウン(頭金なしで物件を買う)」という本にも、クレジットカードで、頭金を捻出しろ、といった乱暴な話が出ていましたが、まあ、現実は、いまだ、そのようなものなのですね。
さて、このように、去年10月に、融資をつけて、物件を購入し、修理をして、賃借人をいれたところ、
融資を受けた6万5,000ドルの内訳:
6万ドルで物件購入
さらに5,000ドルの修理代
プラス、修理に、足が出た部分はあったようですが、それは、融資を受けた現地投資家が飲み込み、結局、家賃は、当初見込みどおりの1,240ドルで決まりました。辛めに見積もり、修理後、これだけのキャッシュフローをしている物件が、14万ドルにでも鑑定され、鑑定額の7、8割ということで、10万ドル位で、30年ローンがつけば、年率が5%だったとしても、毎月の返済額は、536.82ドルで、まあ、余裕はありますね。
私自身が、遠隔投資家様に、お勧めするような物件でないのは、エリア的に、地元の人でないと、管理が難しいからですが、毎日このエリアで過ごしているパートナーにとっては、一軒の物件の修理のついでに、次の物件のところに行って、家賃の取立てをするなどは、お手の物。
今、米国では、不動産は、全国的に、値上がり傾向がよりはっきりしていますから、数年後に、再度、また、多少修理をして、18万や20万といった価格で売却するといった考え方をとることにも、それなりの現実性が出てきました。
10月の終わりに買って、12月半ばに契約が始まりましたから、2ヶ月弱で、立ち直らせたスピード案件です。
今年はまだ雪が残っているくらいの厳しい冬でした。12月の豪雪の時期以前に決まり、本当にラッキーでした。
そして、ここから、現地のパートナーは、似たような案件を6軒ほどまとめ、「賃貸経営中の案件のセット」ということで、「商業ローン(commercial loan)」を申請し、このたび、運よくすぐにOKが出たということ。ほかの案件は、この物件ほど保有期間が短くなく、この物件だけが、これだけ短期間に、ポートフォリオに入れることができたことも、運がよかったということです。
このように、現在、この案件は、売却をするのではなく、「今の抵当権を、リファイナンスで、はずす」ことが、融資投資家様にとってのエグジットなわけですが、それにあたっては、銀行側が、いろいろな条件をつけたり、細かい段取りを要求したりする状況が、ぐずついて、ようやく、今週、償還を迎えようというわけです。
さて、ここまで、例によって話が長ったらしかったですが、実は、ここまでは、背景説明。
今日の本題は、ここからで、どういう話をしようかというと、この案件で、投資家様は、3,000ドル強のリターンを得て、資金は、
2013年10月25日 6万5,000ドルの融資
2014年3月18日現在 6万8,077ドル26セント
となりました。実際の返済期日は、いまだ、確定しませんが、今週中の予定です。
さて、というわけで、エグジットに当たっては、投資家様のご意向で、「やり取りが面倒なので、そのまま全額、別の案件に」というご指示を受けて、ここ数週間、決済の準備もあわせ、現地では、他の案件にリーチをかけてきたのです。
最初に検討していた案件は、下の物件。Z通り1200番地です。3ベッドルームで、購入価格4万3,000ドルで契約の合意が、ほぼ固まっていました。
それに基づき、FORMAL APPROVAL LETTER(銀行からの正式な売却承諾通知)を、実は、2月半ば以来待っていたのですが、この返事が、今の段階になっても、なかなか、かえって来ません。
こういうことは、よく起こるので、そういう場合、「なんとなく、流れた」感じで、こちらは、「万が一、OKがでれば、スタンバイするつもりはあるが、実質的には、別の物件を探す」ことになります。ちなみに、こうした状況があるため、私は、時々、メルマガで、「1ヶ月で、決済を控えた物件があるのですが、そこに投資をしていただく投資家様を探しています」といったメールを、お出しすることがあるのです。銀行からのAPPROVALは、いつくるかわからず、来たら、「すぐ決済しろ」という話。いくら余裕資金を持っていようとしても、限界があるので、そういう「急な話」としてしか、こういう投資案件は、出てこないのです。
本題に戻ると、そういうことで、次の物件にMOVE ONし、ここのところ、下の物件を、攻略していました。4ベッドルームで、3万5,000ドルで、やり取りが続いたK通り8000番地です。
これも、融資希望額が、6万8,000ドルくらいですので、購入後の修理代に、差額を投入するのにちょうどよいという話でした。
今日のメールでは、なんと、この案件についても、他の投資家の買い付け証明に、物件を取られてしまったという残念な連絡が。
しかし、聞いてみると、その理由が、、、、涙
今回の案件は、ショートセールで、個人がこの物件を購入し、融資が返済できなくなり、銀行に申し入れをして、共同で「任意売却」をするスタイルの売り方。通常は、物件が売れた後は、銀行は、残債を追及しない合意をして、融資を受けた側は、WALK AWAYできることになります。(与信にマイナス評価は残りますが、フォークロージャーされる場合と比べると、評価は、そこまでは落ちません)
なので、段取りがどうなっているかというと、
********* ショートセールの段取り ***********
1)名義人(銀行の融資を、デフォルトしている人)が、銀行に通知をして、物件を、任意売却として掲載。
こちらには関係ありませんが、それまでの間には、本当にローンが返済できないのかという実態審査や、カウンセリングなど、銀行の損切り案件として対象になるか、などの審査や、掲載価格の合意などの段取りが、一応、いろいろあるようです。単に、物件価格が値下がりしたというだけでは、ショートセールの対象にはなりません。
2)それに、こちらが、買い付け証明を出す。
その際には、売り手側の不動産エージェントと買い手側、当方のエージェントが、それぞれの条件を聞き取った後に、割合詳細に、条件や価格を予備的に打ち合わせし、「それぞれの顧客に持っていくお勧め内容」をほぼ、固めてから、売り手、買い手に話を持って戻るようなことが起こったりする
3)名義人が、買い付け証明にサインをして、銀行に提出する。
4)銀行が、売主と買主との間の契約書に基づき、承認の手紙を出す(APPROVAL LETTER)。
その際には、通常、条件があり、「2週間で現金決済すること」などと記述されている。
***************************
この大雑把な段取りのフローチャートの中で、今回、2)の段階まで行ったのですが、売り手側エージェントとの内諾は、大体できていたのに対し、ぜんぜん違う第三者から、ファックスオファーが入り、売主は、当方のことを薦めてくれたエージェントの助言を受け入れず、その「誰かわからない買主」からのオファーを選んだというのです。
その理由が、、、私のパートナーが使っていた不動産会社のオフィスを介して、他のBUYERが物件を購入しようとしていたところを、途中で、気を換えたという経緯があり、
「この不動産会社は嫌い=信用できない」
ということだったということで、、、 _| ̄|○
うーん、物件購入ネゴシエーション中に、前の人が、WALK AWAYしたのは、こちらと何の関係もないんで、脱力です。
米国の不動産会社は、セールスパーソンが何人所属していても、みんな、自営の下請け業者のようなもの。日本のように、会社の社長がいて、みんなが、その下で、同僚同士で一丸となっているという関係ではなく、親玉ライセンスを持っているブローカーの下で、セールスをしている人たちが、三々五々に、机を並べて、秘書サービスや、コピー機を共有しているだけのようなもの。
なので、「この会社が信用できないんだ」といわれても、「あの人は、どこどこの学校出身だが、自分は、そこ出身の人で悪い人を知っている。通学していた学校からいって、信用できない」とでも、いわれるのに、限りなく近いかも。。。汗
こちらは、売り手のレアルターさんと、連絡を密に取り合い、物件状況の確認とか、価格についてのやり取りとか、確実な取引を目標に、お互い、信頼関係を培ってきたのに、
「事前折衝の何にもない一見さんのファックスを選ぶ」
って、売主は、どんな感情的な人、、、汗???
《ブラックな回答:バブルに乗せられて分不相応な贅沢をしてしまい、今度は生活が回らなってしまうような、衝動的な人です》
ここからは、完全に、愚痴になってますけど(笑)、長い間やっている私たちからすると、こういう場合、本当に、買い手が決済できるかは、やってみないと、わからないのじゃないか、と思います。こういう、ファックスだけでの買い付け証明の場合、あちらは、内見すらしていないわけで、物件の状況も、細かく確認できていない。最初の一式書類には、「配偶者や、弁護士がだめといったら契約しない」といった”逃げ道”も、定型的に用意されているので、売り手が、条件確定に動いた段階で、それこそ、あちらが、逃げ腰になる可能性もあるのですね。
売り手業者さんも、せっかく、物件を、地元のプロの修理屋さんが、内見した後で、価格に合意できたのに、「これから、ひょっとすると、素人に近いかもしれない買い手や買い手業者と、また、一からやり取りか」と、私たちほどではないですが、多少は、がっくりしたに違いません。
まれに、こういう物件が、本当にキャンセルになって、市場に戻ってくることもあるので、これも、それに期待することに、、、この記事をごらんの皆様は、よければ、メルマガに登録していただき、ご相談申し上げる際には、「半年や、1年、6、700万なら問題ないよ!すぐ振り込むから」と、言っていただけると助かりますm_m
メルマガ登録は、こちらから。
ということで、今朝のメールでは、さらに、「99%、こちらのものになるはず」という触れ込みの物件の話が、、、
長くなりましたので、それについては、また、次の機会に、、、
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2014年3月28日追記
この案件は、3月27日に、リファイナンスが無事、行われ、去年、融資をされた投資家様への償還が、利息と合わせて、行われました。現在、お客様の資金は、お客様の指示に基づき、次の案件への再投資をするまでの間、当方弁護士のエスクロー口座(顧客用預かり口座)に、振り込まれました。この際の利息計算については、「エスクロー口座に資金が預かられている間」は、こちらへの貸付ではないので、無利子です。
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