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償還にてこずっていたら、、、送金段取りの手間

中国在住の対米不動産投資家の中山道子です。

中国の私たちの住むエリアでは、最近、ハロウイーンがすごく流行しだしていて、私たちが4年前にこちらに来たときは、そんな大イベントではなかったのですが、この前は、中国資本のスーパーのフツーのかぼちゃの売り場に、ハロウイーンのお飾りがしてあって、感慨深かったです。

さて、この時期も、投資物件の償還が続いていますが、今、償還手配が滞っている案件があり、そのネックのひとつは、なんと、送金段取りのミスでした。

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今回償還となっているのは、前に記事で取り上げたこの案件。

2014年8月29日配信投資案件例 4万5,000ドルの鉄板案件

この案件の内実を多少ご説明すると、これは、一家のお母さんが、シングルマザーのお嬢さんとお住まいの家が担保で、ただし、高収入の息子さんたちが二人いて、息子さんたちが、返済のほうについては、保証するという話でした。

お客様に融資をしていただき、ここで、1年後返済となったのですが、実は、少し、経緯が変わりまして、1年後の償還の前提に対し、最初、「この家を買ってくれないか?」という打診がありました。つまり、

>返済をする元本がないが、家を買ってくれて、大家さんになってくれれば、助かる

というわけです。

10万7,000ドルの鑑定があるので、それに対し、

「額面の7割で買ってください。つまり、台所を修理してほしいので、追加資金がほしいということです。エクイティが生じるので、投資家様にとってもいい話でしょう。家賃は、相場どおりの800ドルを払います」

というプロポーザルでした。

普通に売買すれば、もし、鑑定額の額面満額で売れたとしても、仲介手数料だけで、エクイティの6パーセント、それにプラスして、決済手数料で、1万ドルが、取られます。また、通常は、満額で売るためには、転居し、空室状態できれいにディスプレイして見せることが望ましく、そうした関連コストもかかりえます。

なので、あちらとしても、その分を譲り、引越しの手間を省き、こちらに大家となってもらえれば、死ぬまで住ませてもらえるのではないか、と思ったのでしょう。

しかし、こちらも、そうなると、建物検査も、居住中に行うという話になりますし、私も、新規購入目的で、投資基準をもうけて見繕った物件でないので、責任が持ちにくいと感じたため、お客様に判断をお願いする気が起こらず、お客様には、この話はお伝えせず、私のところに来た段階で、断りました。

すると、最終的には、

>一部だけ、返済が遅れる。結局、元本が全額用意できないし、この物件を維持するのがきついので、売って、返済する。

という話になりました。


高齢の奥様を、長年住み慣れた自宅から追い出す羽目になって、、、などと感傷に浸っていては仕事になりませんので、ドライに、「それで進めてください」、と、すぐに返事をしました。

息子さんたちは、それなりの暮らしをしているので、お母さんを見捨てることはなさそうですが、今、すぐまとまったお金を出せといわれても困るといった押し戻しが、お互い同士の間で、続いたようです。

老後を安定して過ごすためには、ご家族でダウンサイズされる必要があるらしいのは間違いありません。このランクの家なら、キャッシュで買っていても、保険や修理の見積もりまで考える場合は、通常は、賃貸のほうが、総合コストはかかりません。ぜひ、それほど高齢になり過ぎないうちに、近所の似たような家に転居していただけるように、ご家族のためにも、お祈りしたいと思います。

ということで、先週は、ずっと、「まず、払える分」の返済を待っていました。それについては、フランスで働いているという息子さんが、「送った、送った」といっているのに、お客様のお口座には、まったく着金しません。フランスの制度のせいなのでしょうか??

先週後半には、送金証明書を送ってきましたが、それをお客様に見ていただいたところ、銀行の支店名に、スペルミスがあったそうです。銀行に確認していただいたところでは、「それ以外がすべて正確でも、その場合、資金は、空に浮いてしまい、元の送金元に戻る可能性が高い」という回答が、、、

どうやら、いちから送金しなおしになるかもしれません。もうハロウイーン、不動産関係の私にとっては、ハロウイーンになるころには、シーズンは完全にオフモードになり、感謝祭のころには、もう、物件売買は半分あきらめてかかりますが、このご一家は、本当に、あと数ヶ月で、このご自宅を売れるでしょうか。実質上、フルに、2年目の融資をすることになる可能性も、生じてきました。

実は、5万ドル弱の返済予定額のうち、すでに、以下の額は、差し入れがあります。


$15000
$7470


このように、半分に近い額の返済がすでにあり、3度目の送金は、さらに、1万5,000ドルの送金を待っている状態。(再度送金しなおしてもらわないといけなさそうですが)

つまり、残る額は、1万数千ドルで、しかも、返済計画や意思はあるため、お客様のリスクは、もう、まったく大きくない状態です。なので、引き続き、このご一家と協力をしていきたいと思います。

16日の日付での送金手配でしたが、以上の経緯で、解決は、来週に持ち越してしまいました。このように、安心案件とはいっても(1年前のメルマガでは、セールストークで、「鉄板」という言葉を使いましたw)、人間相手なので、やり取りや段取りの手間はあるということは、時に、お客様にもご理解していただく必要があるのは間違いありません。

小額の安心案件とはいっても、その意味では、こういう風に、てこずることはありますね。

ということで、こういう交渉や段取りの舞台裏を、少し、ご紹介してみました。

皆さんは、よい週末をお過ごしください。

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