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マイナンバーが開始しましたね 海外在住者の困惑

2016年1月初回投稿が、なんか地味な中山道子です。

年末年始とずっと仕事をしていたので、中国は、学校は、あまり休みがない時期でもあり、特に、お休みを意識していません。

SNSに、こんなちょっとふざけた投稿をしてみたところ、日本在住者様に、大いに共感していただいたようです。(笑)

chiaq2.jpg

中国に引っ越した最初の年に、父が年賀状をくれたのですが、それは、1月の元旦に投稿されたものであったのにもかかわらず、3月に届いたということがありましたっけ、、、遠い目、、、

さて、そんなわけで、2016年1月1日からマイナンバー制度が実施されることになり、ひとつ気がついたのは、金融機関の海外送金等の外為業務は、基本、マイナンバーの提示が必要になったようだということ。

今後、海外送金や受け取りには、確認がありますので、海外投資をされるお客様は、マイナンバーの確認が不可欠になりましたね。

私は、行政の効率化や申告漏れ対策に異を唱える立場ではなく、制度自体は、結構なことだと思っていたのですが、しかし、上のことがわかり、自分の状況に当てはめてみて、いささか、困っています。

というのは、マイナンバーというのは、海外在住者には、発行されないため。

しばらく前、私は相続を経験しましたが、その際には、

> 当社の証券口座のお金を相続されるためには、当社に、口座が必要です

といわれ、困ったということがあります。

マイナンバー以前から、海外在住者は、証券口座の新規開設は、できないからです。

現金に換金し、別の金融機関の既存口座に振り込んでほしいと依頼しましたが、該当証券会社には、わさわざ、相続センターという専用部門があるにもかかわらず、そうした人間用の対応を采配してくれるわけではなく、「だめです」というだけ。

「海外に住んではいけないというのか?」と憤懣やるかたない思いをしました。

結局、共同相続をする家族の口座を代表口座という形で処理してくれるという制度はあったので、とりまとめをお願いし、そこから、振込みをしてもらうことで解決しましたが、一人っ子なら、(または、相続でもめているような場合)相続手続き自体を在留者状態のままで完了させるのは、無理だったろうと思います。

また、その後、受け取ったお金を、海外メイン口座に送るにあたっては、1時間も、ねちねちといやがらせをされた思い出があります。

やり取りは、こんな感じでした。

「送金目的を伺わせてください。」
「中国に住んでいるので、日本においておいてはアクセスできないのです。そのため、自己資金移動です。」
「”自己資金移動”は、当行では、”送金目的”に該当しません。」

「、、、どんな理由なら該当するんですか?」
「買い物とか生活費とかです。」

「それでは、生活費とさせてください。」
「それでは、居住ビザを見せてください。」
「これです。」
「1年ビザですよね。中国なんかで、1年、生活するだけなら、こんなにたくさんの送金は、必要ないでしょう! 日本に帰ってきたとき、口座のお金がなくなっていたら、困るじゃないですか! そんなにいっぱいいっぱい引き出さないで、一部、おいておけばいいんじゃないですか?」
「、、、」

なぜ、そこまで、いう、、、

こういう超不毛な会話を、延べ1時間かけて行い、その行員は、たぶん、対応慣れしていなかったのだと思いますが、結局、奥にお伺いを立てに行き、席に戻ったのちは、ようやく、相続したお金を、海外の自己口座へ送金することを、「認めていただく」ことができました。

時間の余裕があまりなく、実家の近くでついやってしまったので、やはり、お客様に毎回ご案内するように、「海外業務が慣れている大手支店」にいくべきだったと、自分の失策をのろったものです。当該行員は、マニュアル研修は受けたものの、郊外で、そういうことをする人が少なく、マニュアルに書いてないことにどう対応するかといった実務対応能力がなかったのでしょう。マニュアル自体も、なんか、硬直的なものなんじゃないかという気がぬぐえない、、、

しかし、縁起でもない話題であるとはいえ、次に、海外在住時に、相続があるときは、なんと、私は、このやり取りをすることすらできなくなります。

きちんと相続の申告をしたのちのお金であっても、マイナンバーがもらえない状態だと、海外送金は、もう行えないからです。

税理士先生に、新年早々、伺ってみました。

「これでは、次回、同じようなことが起これば、海外送金はできません。ATMで、現金で小額ずつ引き出し、海外に帯同し、入国時に、現金を持っている旨を申告することになるのでしょうか? クレジットカードで、順次使っていくような感じでしょうか?」
「現場も今困っていて、おっしゃるように、現在のところは、それしか思いつきません。」

きちんと申告すれば、海外渡航時に、多額の現金を帯同していても、いけないわけではないのですが、そんなことをする必要がある人って普通はあまりいないわけで、気をつけないと、金額や状況によっては、今度は、何か、不法に長期滞在やビジネスをもくろんでいるのではといった移民法脱法目的があるのではとかんぐられてしまうかも、、、、、

たとえば、私は、中国でビザを取得し、生活していますが、中国の銀行には、あまり多くのお金を置くことが不安なので、香港の銀行をメインバンクにしています。こういう状況があって、香港に、観光ビザ免除特権を使って、大金?をもって入国することになり、あらぬ疑惑を受けたら、どうしようとか、考え込んじゃいます、、、

逆に、個人の動きを補足する目的があるということなら、どうして、国民であっても、住民票がないと、割り当てられないのかと、疑問にも思いますが、そんな質問は、さらに何かの「やぶへび」につながってしまうのかも。

海外から日本の自分の既存の口座に振込みをしたくても、それの受け取りにも、マイナンバーの提示による確認が必要になると、ある金融機関の公示にはあります。

chiaq2.png(UFJ銀行HPスクリーンキャプチャー)

”普段海外に居住し、申告は全面的にそちら。時々日本に帰るので、その際に、日本滞在中の軍資金を、日本の自己口座に、ちゃちゃっと振り込んで、、、” なんていうことをやっているかた、今後は、もう、それ、アウトの可能性が高いです。海外の自分の口座から、国内の自分の口座に振り込んでも、受け取り確認は、マイナンバーがない限りは、できないというのですから、、、(これまでにも、海外からの送金があるときには、私の銀行は、内容確認の電話連絡が毎回、必要でしたが、今後は、「実はマイナンバーはないんです」ということになったら、「それでは、当行の規定では、お口座へ振り込めないので、あちらに返金します。ご了承ください。マイナンバーができましたら、ご連絡くださいませ。」とか言われちゃいそう?)

いささかの現金を持っていくほかは、海外拠点で発行されているクレジットカードやCIRRUSやPLUS制度を使って、郵便局などのATMを使った自己資金の随時引き出しをしていく感じで対応をしていく必要があるでしょうか。

テロリズムやマネーロンダリング、脱税、詐欺対策と、金融機関も行政も、たくさんの課題を抱えていることは理解していますが、「えーい、面倒だから、細かいことは、切捨てていけ!」では、それこそ、今のグローバル化の時代に、公正自由な資金投資による経済活性化にもストップがかかりかねないのではないでしょうか?

実際の経済は、もっと進んでいて、今日1日の私の仕事を見ても、は、「アジア在住」の私が、「日本在住、アジアへ長期出張中」のお客様や、「米国在住」のお客様のコンサルを同時並行で行っていたわけですが、、、

海外在住者の皆様、お気をつけください。

ちょっと不可解な気がしている中山道子でした。


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