格安投資の究極技 「粗雑なリフォーム」 爆笑編
現在、日本人が行う対米投資には、融資を取って意味のあるものは、ないというのが、私のスタンスですが、現金投資は、依然、「300万からのデトロイト」戦略が有効。こちらに、例が、あります。
日本でも、格安戸建賃貸戦略って、一部に、はやり始めてますよね。日本でも、リフォーム予算の見積もりと、管理体制が、ポイントになるでしょう。日本国内だからといって、初級者が、要リフォーム案件として、手がけるようなものとは思えません。
いずれにせよ、この、デトロイト格安投資法は、すでに、フツーに不動産投資をしている方には、カルチャーショックもあります。
視察旅行で、実際に参加された不動産屋さんや、リフォームに詳しい投資家様から、一番強く印象に残られたのは、「この程度でいいんかい」という嘆息【爆笑】。
アメリカでも、中流物件だったらありえない「リフォーム」のオンパレード。
カーペットは、設置と言うより、部屋に乱暴に置くだけに近く【新品カーペットは、一部屋200ドル程度の出費です】、壁に、へこみなどがある場合は、漆喰【しっくい、plaster】を塗ってその上から、一応同系色の、ただし、元の缶とは当然、違ってしまうような色のペンキを、「全塗りなおし」ではなく、「その箇所だけ、さっと」ひとはけ【ペンキも一部屋全体の塗りなおしでも、150ドル程度】。
現地でかかる修理のコスト例は、こちらに、アップしたことがあります。
見ただけですぐわかる、「ああ、ここ、凹み/亀裂だかを、漆喰塗って、直したのね」仕様です。
「この程度で、600ドル、650ドルとか取れるんですか?現地って家賃が高いんですね!」と、「世界の大都市デトロイトに住むのがいかに割高か」という、想定外の印象をもたれた方もおいで。
正直、自分のイメージする実住レベルのリフォームをしていたら、割が合いません。
リフォーム費用は、そもそも、青天井。上の漆喰の例だって、例えば、「ここを直したから、家中、新しいペンキを塗りなおしましょう」では、安いとはいえ、やはり、1,000ドル単位になりますね。
しかし、「このエリアは、いくらきれいでも、これくらいの値段でしょう」ということは、物件のつくりや通りの相場で決まってしまいます。
だとしたら、ターゲットのテナントさんが、「その値段」に納得してくれるレベル以上のリフォームをすることは、賃貸投資家にとっては、まったくの無駄。
ですから、逆に、内見のときに、「ここを直してくれれば入るから」と指摘されることも、まま、あり、そういう時は、売却後でも、提携取引先である売主が、「コミコミ値段」で、ちょっと直しに寄ってくれます。どうせ、いつも、修理クルーが近隣を回っているので、たいした手間でもありません。
現地チームの殺し文句は、「だって、最初から誰もが文句ないレベルまでやってしまったら、金がかかってしかたないぜ」です。
多少きれい好きのテナントなら、「ここ直してね」といってくるレベル、そんなにうるさくないテナントなら、スルーしてくれる程度、そんな、「ギリギリリフォーム」に、「入居希望者が、必要なら、もう少し手を加えますから」が、このランクの投資の鍵なのです。
ただし、こういう「なんちゃってリフォーム」の問題点と言えば、それは、「実住希望者が、必ずしも、買いたいと思うレベルの仕上がりにはなっていない場合がありうること」。
例えば、近隣で、「同ランクの物件が、最近、5万、6万で売れました」とご説明している場合、実際の物件は、私たちが手がけたりフォーム案件より、こぎれいな場合が圧倒的でしょう。実住オーナーが家を手放すときは、それまでの歴史の中で、売却時の値段は、必ずしも、考慮せず、自分が望むリフォームを、多少割高でも、施しているはずだからです。
より高級なタイル。ワンランク上のキッチンカウンター。おしゃれな壁紙、、、etc、etc。
ですので、「査定は、6万ドルでしたよね!経済がよくなれば、絶対、その値段以上で売れるはずでしょう?」といわれれば、「その可能性もあるかもしれませんが、ただ、いつの時代にも、最高ランクの売値がつくためには、物件の状態が最高である必要があります。」ともお答えしておくべきでしょう。
おいおい、現地の実住希望者に、融資などがつきやすくなったときに、「売ろう」という、夢のシナリオが実現しても【そもそも、実現するとも限りませんが、しないとも、断言できません】、「1万ドルくらい、リフォームにかけますか?そうでなければ、結局、こちらの都合からいっても、相場より安めで手放すのが、いいところではないですか?」といったお返事を、する場合も、ありうるかもしれません。
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