アメリカ(海外)不動産投資で利回り２０％以上

お前は、いつも失敗の話ばかりだなと、また、苦笑されるかもしれません。今回も、カミングアウトです。

ブログを熱心に読んでくださっている方々は、あるいは、私が、デトロイトで、オプションリース戦略に着手したことを、覚えていただいているかと思います。

そのときの記事は、下から。

オプションリース戦略に着手。その１
オプションリース戦略に着手。その２
　　

今回は、「その後」というお話。

実は、両方、失敗です！

最初こそ、支払いをがんばっていたリース対象者たちでしたが、2軒とも、滞りがちに。

一軒は、「滞納が始まり、こちらから申し入れる前に、夜逃げ」。ほとんどダメージといえるようなものはなく、300ドルくらいの清掃費で、間髪をいれず、管理会社が薦めたテナントを、入居させました。ただし、「払える額が、小さい人です」という申し送り。4BRに庭付きの巨大物件なのに、600ドルしか、払えないということでした。

お客様の物件ならともかく、自分の物件については管理会社に面倒をかけないと決めていますので、「あなたが薦める人なら、もちろんOKです」といいました。その後、トラブルもなく、フツーに家賃が入ってきて、別段、細かい修理なども、特段要求されていないよう。

この物件は、家賃600ドルでも、実質の年率利回りは、21%換算なので、われながら感心します。

もう一軒は、口がうまい人で、言を左右するので、私のほうから、「退去させてください」といって、管理会社に、強制退去の手配をお願いすることに。現在、諸告知を終わり、法廷出廷を待っているところです。

どちらも、管理会社に任せないで、別途、オプションリースの相手を探してきた後に、管理を任せたので、そこも敗因でしょう。こういうレベルのテナントの審査は、なかなか、大変なものですね。

こうした失敗を自分自身もし、また、他の方々やエリアの例で見聞きしたりした実感がひとつ、あります。

それは、、、やってみて、ようやく、思い至った、入居者の気持ち。

普通の賃貸のテナントは、1か月分の敷金を通常支払っているものです。

そして、そういう人たちは、退去をするとき、「家を現状復帰して、きちんと退去しないと、1ヶ月分の敷金を差し押さえられちゃうよ、デポジットが返ってこないよ」というincentive【動機付け】が働くのです。

それに対し、オプションリースのテナントというのは、、、

教科書的には、「入居中、自分が家を買う気でいるから、家の管理を、普通のテナントよりきちんとするものですよ」と必ず書いてあったり、説明されたりするので、私もそれを鵜呑みにしていたのですが、反面、いったん、「どうやら、自分は、オプション権を行使できそうにない、自分には、この家は、買えないようだ」ということが確定すると、逆に、気持ち的には、「最大限、家賃を滞納してから退去しないと、損だ」という真逆のインセンティブが生じるのです。

というのも、敷金は、返済がデフォルトの原則であるのに対し、オプション権は、行使しようとしまいと、返ってこないから。

ですから、ひょっとすると、確かに、滞在中は、こうした人たちは、「よりきちんとしている」かもは、知れませんが、逆に、「だめだ！」と確定してしまったら、「オプション権を購入するために使ったお金の部分は、返ってこない。その分は、言い訳でも何でもして、1週間でも、いや、1ヶ月単位で、だらだら、い続けるしかない」と急に頭が切り替わるのではないか、ということですね。

そうとなれば、物件自体に対する愛情も何もないでしょう。計画が頓挫して、捨て鉢になっているため、普通のテナントよりずっと、「立つ鳥あとを」濁しがちなのでは、、、と思わさせられます。

前から、思ってはいましたが、オプションリース戦略も、やはり、原則として、好景気の時のほうが、うまくいきやすい【好景気なら銀行の融資がつきやすいからオプション権の行使がしやすい】という真理を、また、学んでしまった私なのでした。

幸い、デトロイトに投資を開始されるお客さんで、こんな山っ気を出される方は一人もおらず、皆さん、「そういうのはいいですから、普通に、長期のキャピタルゲインで」と、冷静。皆さんのほうが、ずっと投資家としての成熟を兼ね備えておいででなのした。

こういうオプションリースを成功させるテクは、なかなか、遠距離投資家ごときが、数件やってみるくらいでは、難しいのかもしれません。【当たり前か】

ということで、例によって、いらない実験をしては、体当たりに砕けている、ナカヤマなのでありました。